NYの視点:「米英同舟」の終りの始まり

2013年9月4日 07:03

印刷

記事提供元:フィスコ


*07:03JST NYの視点:「米英同舟」の終りの始まり

8月31日、オバマ米大統領はシリアへの攻撃に関して、「戦争権限法」に拠り、連邦議会の承認を求めることにした。

この決断によって、シリア攻撃は9日に再開される米国議会の決定次第となり、承認された場合、オバマ米大統領は米国内のコンセンサスを背景に、「化学兵器禁止条約」違反という大義名分の下で、米国例外主義を発揮することになる。

キャメロン英首相は、英国下院でシリアに対する軍事介入を否認されたことで、アサド・シリア大統領が化学兵器を使用したことが判明した場合、「ブレア・シンドローム」的な「キャメロン・シンドローム」に陥ることになる。

米国大統領は、アメリカ合衆国憲法によって「陸海空軍および軍務に実際に就くため招集された各州の民兵の最高司令官」と位置づけられている。しかしながら、1973年に成立した「議会と大統領の戦争権限に関する合同決議」(「戦争権限法」War Powers Resolution)によって、連邦議会が米国大統領に対して戦争権限の「授権」を行うことになっている。

1991年の「湾岸戦争」では、ブッシュ米大統領(シニア)に対して「授権」行為が行われ、2003年の「イラク戦争」でも、ブッシュ米大統領(ジュニア)に対して、イラクに対する軍事力行使の権限が付与されている。

オバマ米大統領は、米国共和党との駆け引きにおいて、連邦債務上限の引き上げを先送りしつつ、シリア攻撃への連帯責任を求める、という危険な賭けに出たことになる。《KO》

関連記事