ドル買いの熱狂に冷や水=日銀の追加緩和は期待薄=新興国は中国要因が重し

2013年7月11日 08:46

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記事提供元:フィスコ


*08:46JST ドル買いの熱狂に冷や水=日銀の追加緩和は期待薄=新興国は中国要因が重し
11日の東京外国為替市場では円買いが急速に進展し、ドル・円は6月28日以来となる98円台に差し込む場面がみられた。

<FRB議長発言でドルへの“熱”が冷める>
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が前日10日、予測可能な将来にわたり高度な緩和策が必要になる可能性を示唆したことが、最近続いたドル買いの熱狂を冷ましたもようだ。

議長は「FRBが刺激策を推し進める必要があることを、低インフレと高失業率は意味している」と発言。市場では議長発言を受け、市場では債券と為替に織り込まれていた“タカ派的な要素”が一部打ち消されたとの意見が出ている。

<日銀の追加緩和期待は低い、ドルの強さ必要>
一方、11日には日銀政策決定会合の2日目、および午後3時30分からは黒田総裁の記者会見が予定されている。市場では日銀による追加緩和策への期待は低く、円の独歩安よりも新たなドルの強さがドル・円相場上昇のけん引役として必要になろう。

<新興国では安堵感も中国要因がワイルドカード>
新興国市場では米金融政策への不安後退で資本流出懸念が弱まり、金融市場が堅調に推移する可能性が高い。とはいえ、ワイルドカードは中国の成長不安で、来週15日に発表される2013年4-6月期の国内総生産(GDP)統計を見極めたいとの思惑が上値を押さえることも想定できる。

中国の李克強首相は景気刺激策の可能性を繰り返し否定しており、成長鈍化を懸念する市場の見方を逆に歓迎しているようにも見える。英銀HSBCは中国のGDP成長率のボトムが7.0%まで下がるとの予想を示しており、政府が掲げる7.5%成長を下回る伸びが出たとしても不思議ではない状況になりつつある。《RS》

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