【株式評論家の視点】太平洋セメントは実需筋の買いが継続し、新展開への期待が高まる

2013年6月21日 10:03

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄の見所>

  太平洋セメント <5233> が出直りのストライドを伸ばし、5月22日の高値336円が手の届く水準にまで復帰してきた。同社の場合、市場人気が高く、従来は高水準の信用残が株価の戻りを阻害する要因になっていた。

  その信用残のピークは3月29日申し込み現在の5513万株。そこから5月24日の1763万株まで一貫して減少、そうした流れの中で5月高値が形成された。従って個人投資家の売りが実需に吸収されながら上昇しているパターン。今の市場でそうした売りを吸収できるのは海外投資家だけ。従って、需給では手代わりが進みながら上昇指向のパターンに入ってきている。

  2013年3月期の業績は、売上げが7476億円と、前々期比3%増、営業利益が407億円と、同39%増益を確保した。セメント事業が東日本大震災の復旧・復興工事や都市部における民間住宅投資の増加などにより好調だったほか、米国事業も回復傾向となっているため、今2014年3月期の業績も、売上げ7980億円と前期比7%増、営業利益480億円と、同18%増の見通し。

  現在、2014年度を最終年度とする「14中期経営計画」に取り組んでいる。最終年度の2014年度には、営業利益520億円(前期406億円)以上を見込んでいる。今期は中期経営計画の2年目として最終目標達成の橋渡しとなる重要な年と位置付け、本格化する復興需要に対し、セメント産業としての底力を発揮し、万全の体制で資材の安定供給に努める。そのほか、資源事業や環境事業におけるマテリアル(素材)ビジネスを推進し、海外事業展開の更なる推進を図る。(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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