概況からBRICsを知ろう~連休明け中国本土市場は海外株安など受けて続落

2013年6月14日 11:04

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記事提供元:フィスコ


*11:04JST 概況からBRICsを知ろう~連休明け中国本土市場は海外株安など受けて続落

【ブラジル】ボベスパ指数 50414.89 +2.51%
昨日13日のブラジル市場は5営業日ぶりの反発。主要指標のボベスパ指数は前日比1234.31ポイント高(+2.51%)の50414.89で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは53、値下がり18と買いが優勢。消費者サービスを除くすべてのセクターが買われ、中でも素材や石油・ガスに買いが集中した。

朝方は弱含みの展開を示したが、その後はじりじりと上げ幅を拡大させた。ボベスパ指数はこの日、今年3月6日以来の上げ幅を更新。金融取引税(IOF)の撤廃が好感され、通貨レアルが対米ドルで大幅に上昇した。レアルの上昇が輸入インフレを緩和させるとの期待が高まり、不動産などに買いが集中した。

【ロシア】MICEX指数 1281.89 -1.49%
13日のロシア市場は3営業日続落。主要指標のMICEX指数は前営業日比19.42ポイント安(-1.49%)の1281.89で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり13、値下がり37と売りが優勢。MICEX指数はこの日、終値ベースで2012年5月25日以来の安値を更新した。

おおむね安値圏で推移し、終盤に下げ幅をやや縮小させた。世界銀行が2013年の世界経済見通しを下方修正したことが警戒され、資源や銀行などを中心に売りが継続。また、最大の貿易相手国である中国の成長鈍化懸念が高まっていることも嫌気された。モルガン・スタンレー証券(MS)など外資機関投資家は相次いで中国の成長見通しを下方修正していた。

【インド】SENSEX指数 18827.16 -1.12%
13日のインド株式市場は3日続落。終日にわたって軟調な値動き。この日のアジア株式相場が総崩れの商状となり、インド市場でもリスク回避の売りが継続した。米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の早期巻き戻し観測や日銀の追加緩和見送りなどが、外国人投資家による新興国からの資金引き揚げを加速させている。統計によると、外国人機関投資家(FII)は6月11-12日の2日間だけで株式を3億1900万米ドル売り越し、2日間の売越額として2011年11月24-25日以来の大きさを記録した。また、世界銀行が2013年と14年の世界経済成長見通しを下方修正したことも悪材料。外国為替市場では通貨ルピーがあらためて売られており、これが外国人による株式売りを一層と勢いづかせた。一方、格付け会社フィッチ・レーティングスが前日12日、インドの信用格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に上方修正したことがサポート材料に。

【中国本土】上海総合指数 2148.36 -2.83%
13日の上海総合指数は大幅に8営業日続落し、年初来安値を更新。連休中の海外株安に加え、この日の東京市場の急落を受けて投資家の不安心理が高まった。また、中国を含む新興国からの資金流出が加速しているとの報道も圧迫材料。国内では、連休中に発表された5月の経済指標が総じて軟調だったことや、世界銀行などが相次いで中国の成長見通しを下方修正したことから、景気の先行き不安が一段と強まった。《FA》

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