【アナリストの眼】システム開発・構築のJFEシステムズ、来期業績期待で株価強調

2013年2月15日 09:12

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  情報システム開発・構築のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は強基調の展開で09年10月の水準を回復した。上値追いの可能性があるだろう。

  1月30日発表の今期(13年3月期)第3四半期累計(4~12月期)連結業績は、売上高が前年同期比3.4%増、営業利益が同38.1%減、経常利益が同28.3%減、純利益が同5.8%減だった。製造業向けのSI事業やERP関連が堅調で増収だったが、売上構成比変化などで利益率が低下して大幅営業減益だった。

  通期見通しについては前回予想(10月25日に売上高を9億円増額修正)を据え置き、売上高が前期比4.4%増の342億円、営業利益が同2.1%減の8.6億円、経常利益が同2.2%増の8.6億円、純利益が同30.7%増の4.6億円としている。通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が69.5%、営業利益が31.5%、経常利益が32.2%、純利益が30.0%と低水準のため利益面で下振れの可能性に注意が必要だが、JFEグループ向けの鉄鋼関連事業、一般顧客の製造業・流通業向けのSI事業などが堅調な模様である。鉄鋼関連事業での売上構成比変化が利益率低下要因となり営業減益見込みだが、純利益については営業外損益改善や繰延税金資産取り崩し一巡などが寄与する模様だ。

  株価の動きを見ると、右肩上がりの展開で徐々に水準を切り上げている。1月15日には戻り高値となる8万6500円まで上昇する場面があった。その後は上げ一服の形だが、概ね高値圏の8万円台前半で堅調に推移している。第3四半期累計の大幅営業減益に対する反応は限定的であり、今期下振れの可能性を織り込んで来期(14年3月期)業績改善を期待する動きのようだ。2月14日の終値8万2700円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS5857円63銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2000円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS11万3534円13銭で算出)は0.7倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドの形だろう。1月15日に8万6500円まで上昇して11年2月の8万3000円、さらに09年10月の8万4000円を突破しており、09年7月以来の9万円台回復が視野に入るだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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