日本調剤、ジェネリック医薬品の長生堂製薬を買収

2012年10月29日 11:37

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 日本調剤は26日、ジェネリック医薬品事業を展開する長生堂製薬(本社:徳島市)の過半数の株式を取得し、同社を買収すると発表した。両社はジェネリック医薬品事業を中心とした包括的な企業提携を進めることに関する基本合意書を締結する。

 日本調剤は、企業理念である“真の医薬分業”の実現に向けた中核戦略の一つとしてジェネリック医薬品の使用促進を掲げ、グループを挙げて鋭意取り組んでいる。2005年4月には、ジェネリック医薬品の市場への安定供給を図るべく100%子会社の日本ジェネリックを設立。以降、医薬研究所の開設、製造工場の取得を進め、2012年3月末時点で販売品目数357品目を揃えるに至っている。

 また、今年4月にジェネリック医薬品の更なる使用促進策として、一般名処方実施の取組み強化をはじめとした各種施策が打ち出され、ジェネリック医薬品への取り組みは急増する社会保障費負担軽減策の一つとして従来にも増して強力に進められている。民間の市場予測において、ジェネリック医薬品の市場規模は今後数年間で1兆円を超えるまでに急速に拡大する可能性が示されているという。

 このような状況を踏まえ、今回日本調剤は、ジェネリック医薬品市場における豊富な事業経験と質の高い製造基盤を有する長生堂製薬を同社グループに迎え、販売品目数の早期拡充を図り、フルライン・ジェネリックメーカーとしての体制整備を従来以上にスピード感を持って進め、ジェネリック医薬品業界における地位を確固たるものとするよう注力していく。

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