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【外国為替市場展望:ユーロ・円相場】ユーロ圏主要国の国債入札が当面の焦点
【外国為替市場フューチャー:11月28日~12月2日のユーロ・円相場】
■ECBによる国債購入も注目
来週(11月28日~12月2日)のユーロ・円相場については、ユーロ圏主要国の国債入札と利回りが当面の焦点となり、ECB(欧州中央銀行)による国債購入も注目されるだろう。国債入札が順調で利回りも落ち着けばユーロ買い戻しが優勢になる可能性もあるが、逆のケースにも警戒が必要だろう。
前週(11月21日~25日)のユーロ・円相場は、ユーロ圏の債務危機問題に対する警戒感が強く、ユーロ売り優勢の展開で1ユーロ=102円台に円が上昇した。イタリア、スペイン、フランスの国債利回り上昇、フランスの国債格付け引き下げの噂などに続き、ドイツ10年債入札が大幅な札割れとなって利回りが上昇した。ベルギーとポルトガルの国債利回りも上昇し、警戒感が一段と強まった。
ユーロ圏の債務危機問題については、24日の独仏伊首脳会談で、ユーロ安定に向けてEU各国への予算介入権を盛り込む条約改正案で一致したが、市場が期待するECB(欧州中央銀行)の役割拡大やユーロ共同債の導入については、メルケル独首相が反対の立場を強調したため債務危機問題が長期化するとの懸念が広がった。
したがって主要国の国債利回りが当面の焦点となり、10月のEU首脳会議およびユーロ圏首脳会議で合意した包括支援策についても、銀行の自己資本増強の進捗、EFSF(欧州金融安定基金)のレバレッジ手法、必要な資金の調達・確保などの早期具体化が注目点となる。また、ユーロ共同債の導入やユーロ圏の財政統合に向けた動きに対して、メルケル独首相は反対の立場を強調しているが、いずれドイツも同調せざるを得ないとの見方も広がり始めており、最大の注目点だろう。
注目スケジュールとしては、ユーロ圏主要各国の国債入札に加えて、11月28日の独12月消費者信頼感指数、ユーロ圏10月M3、29日のユーロ圏11月景況感・業況感指数、ユーロ圏財務相会合、30日のユーロ圏11月消費者物価指数速報値、EU財務相理事会、12月2日の米11月雇用統計などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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