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【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】ギリシャ国民投票問題でのユーロ不安の再燃
【外国為替市場フラッシュ:10月31日~11月4日のユーロ・円相場】
■ドル買い・円売り市場介入、ユーロ不安再燃、ECBの予想外の利下げを経て、週後半は概ね1ユーロ=107円台
10月31日~11月4日のユーロ・円相場(3日の日本市場は休場)では、週前半は日本政府・日銀によるドル買い・円売り市場介入の効果が波及して一時1ユーロ=111円台半ばまで円が下落した。その後は、ギリシャ国民投票問題でのユーロ不安の再燃、ECB(欧州中央銀行)の予想外の政策金利引き下げ、ドラギECB新総裁のユーロ圏景気下振れリスクに関する発言などを受けてユーロ売り圧力が強まった。週後半は概ね1ユーロ=107円台で推移した。
ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末28日の海外市場では、概ね1ユーロ=107円10銭台~70銭台で推移した。イタリア国債の入札が低調だったことを受けて警戒感が強まり、ユーロ売り・円買いがやや優勢になった。
31日の東京市場では、1ユーロ=107円00銭近辺でモミ合う展開だったが、午前10時25分に日本政府・日銀がドル買い・円売り市場介入を実施したため、ユーロ・円相場にも効果が波及して一時1ユーロ=111円50銭~60銭近辺まで円が急落した。終盤は1ユーロ=110円60銭~70銭近辺だった。31日の海外市場では、終盤に1ユーロ=108円30銭~40銭近辺に円が上昇した。イタリア国債の利回り上昇や、EFSF(欧州金融安定基金)の規模拡大が難航するとの見方が広がり、欧州株式市場が下落したことを受けてユーロ売りが優勢になった。
1日の東京市場では、1ユーロ=107円50銭近辺に円が上昇した。ギリシャのパパンドレウ首相が突然、ユーロ圏残留か離脱かを問う国民投票を実施すると発表したため、ユーロ不安が再燃した。1日の海外市場では、ユーロ不安で1ユーロ=106円50銭台に円が上昇する場面があった。その後は、メルケル独首相とサルコジ仏大統領がパパンドレウ首相を交えて緊急協議を行なうとの報道を受けてユーロが買い戻され、終盤は1ユーロ=107円20銭~30銭近辺だった。
2日の東京市場では、概ね1ユーロ=106円80銭近辺~107円50銭近辺で推移した。ユーロ売りが一服してモミ合う展開となった。2日の海外市場では、概ね1ユーロ=107円20銭近辺~70銭近辺で推移した。欧州株式市場の上昇を受けてユーロ買い戻しが優勢になった。
3日の海外市場では、ECBが予想外の政策金利引き下げを発表し、ドラギECB新総裁のユーロ圏景気下振れリスク発言も受けて、1ユーロ=106円60銭近辺に円が上昇する場面があった。その後は、ギリシャのパパンドレウ首相が国民投票の撤回に言及したことを受けて、1ユーロ=107円90銭台までユーロが買い戻された。
4日の東京市場では、概ね1ユーロ=107円50銭近辺~108円00銭近辺で推移した。ギリシャは国民投票を撤回したが、議会での内閣信任投票を実施するため、不透明感が警戒されて様子見ムードを強めた。4日の海外市場では、1ユーロ=107円20銭~108円00銭近辺で推移した。ギリシャ議会での内閣信任投票を控えて様子見ムードを強めた。G20首脳会議では欧州支援を継続する姿勢を打ち出したが、市場の反応は限定的だった。終盤はユーロ買い戻しがやや優勢となり、1ユーロ=107円80銭~90銭近辺だった。
ユーロ圏の債務危機問題に関しては、10月26日のEU首脳会議およびユーロ圏首脳会議において危機拡大阻止に向けた包括戦略を合意したため、一旦は過度な警戒感が後退していた。しかし10月末以降、イタリア国債の利回りが上昇し、EFSFの規模拡大が難航するとの見方も広がった。そしてギリシャのパパンドレウ首相が突然、ユーロ圏残留か離脱かを問う国民投票を実施すると発表したため、ユーロ不安が再燃した。11月4日には、ギリシャ議会で野党が包括的支援策を受け入れる見通しとなり、国民投票が撤回されて内閣信任投票も可決されたが、政治的混迷を深める展開となった。
またG20首脳会議では、欧州支援を継続する姿勢を打ち出したが、メルケル独首相が「EFSFに対する各国からの協力確約の表明が得られなかった」と発言し、IMF(国際通貨基金)の資金増強策に関しても具体策の合意に至らなかった。さらに、イタリアの国債利回りが上昇していることに加えて、ベルルスコーニ伊首相に対する辞任要求が表面化するなど政治的不透明感も増していることを受けて、IMFがイタリアの財政再建状況を直接監視することになった。
ECBによる予想外の政策金利引き下げの影響も限定的だっただけに、当面は、こうした政治的混迷の落ち着きや、包括戦略の進捗状況が焦点となるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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