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【株式市況を検証】週間ベースで日経平均株価は4.29%上昇、TOPIXは3.66%上昇
【株式市場フラッシュ:10月24日~28日の週の日本株式市場】
■ユーロ危機に対する警戒感が後退
10月24日~28日の週の日本株式市場では、日経平均株価(225種)、TOPIXともに週間ベースで2週ぶりに上昇した。日経平均株価の週末28日の終値は9050円47銭となり、9月1日(9060円80銭)以来となる9000円台を回復した。ドル・円相場で円の戦後最高値更新やタイの大洪水による企業業績への悪影響が懸念要因だったが、26日のEU・ユーロ圏首脳会議で債務危機拡大阻止に向けた包括戦略を合意したため、過度な警戒感が後退した。
ユーロ圏の債務危機問題に関しては、26日のEU首脳会議およびユーロ圏首脳会議で、危機拡大阻止に向けた包括戦略に合意した。注目された合意内容は、域内銀行の資本増強については狭義の中核的自己資本(コアTier1)比率を12年6月末までに9%に引き上げる、EFSF(欧州金融安定基金)の規模については実質的な支援能力をレバレッジにより現在の約4倍の1兆ユーロに拡大する、ギリシャ債務減免の民間負担については民間銀行が自発的に50%削減する、の3点としている。EBA(欧州銀行監督機構)では、欧州の銀行が9%の中核的自己資本比率を満たすために必要な追加資本規模について1060億ユーロと試算している。
米国の主要経済統計には依然として強弱感が交錯しているが、安心感につながる指標も目立ち始めた。25日には、米8月S&Pケース・シラー住宅価格指数が前年比マイナス3.80%となり、また米10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が39.8で09年3月以来の低水準となり、いずれも市場予想を下回った。しかし26日には、米9月新築住宅販売件数が前月比5.7%増となって市場予想を上回り、米9月耐久財受注が前月比0.8%減少したが非国防資本財受注(航空機を除く)は同2.4%増となった。27日には、米第3四半期(7~9月期)実質GDP(国内総生産)が前期比2.5%増となり、前期の同1.3%増を上回ったため米景気に対する安心感が広がった。新規失業保険申請件数は40万2000件で前週比2000件減少した。28日には、米9月個人消費支出が前月比0.6%増で3カ月連続の増加となり、米10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は60.9となり速報値から上方修正された。また24日には、英HSBCが発表した中国10月製造業購買担当者景気指数(PMI)が改善したことで、中国の景気減速に対する過度な警戒感も和らいでいる。
米主要企業の好調な業績も、相場を支える要因となっている。25日に発表した米スリーエムは利益見通しを下方修正したが、21日以降に発表した米マクドナルド、米ハネウエル・インターナショナル、米キャタピラー、米ボーイング、米メルク、米シェブロンなどの決算や業績見通しが好感された。
外国為替市場での円高進行は、引き続き日本の株式市場における懸念要因となっている。特にドル・円相場については、10月21日の海外市場で1ドル=75円78銭、25日の海外市場で1ドル=75円73銭、26日の海外市場で1ドル=75円71銭、27日の海外市場で1ドル=75円67銭まで上昇し、連日のように円の戦後最高値を更新した。ユーロ・円相場については、26日のEU・ユーロ圏首脳会議で債務危機拡大阻止に向けた包括戦略を合意したため、当面の警戒感が後退してユーロが買い戻され、週末28日には1ユーロ=107円台に円が下落した。
テクニカル面で見ると、日経平均株価(週末28日時点で9050円47銭)の移動平均線に対する乖離率は、25日移動平均線(同8689円77銭)に対してはプラス4.15%、75日移動平均線(同9040円48銭)に対してはプラス0.11%となり、25日移動平均線が下値支持線となり、75日移動平均線も突破した形になっている。また200日移動平均線(同9600円91銭)に対してはマイナス5.73%となり、前週末21日時点に比べてマイナス乖離幅を縮小した。なお東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は、28日時点で98.8%となっている。
日経平均株価の終値ベースで騰落状況を見ると、週初10月24日は前週末(21日)比165円09銭(1.90%)高で3営業日ぶり大幅反発、25日は前日比81円67銭(0.92%)安で反落、26日は前日比13円84銭(0.16%)安で小幅続落、27日は前日比178円07銭(2.04%)高で3営業日ぶり大幅反発、28日は前日比123円93銭(1.39%)高で大幅続伸した。日中の値幅は24日が82円26銭、25日が114円99銭、26日が156円24銭、27日が194円77銭、28日が83円34銭だった。25日は13営業日ぶりに日中値幅が100円を超えた。
日経平均株価の週末28日の終値は9050円47銭となり、前週末21日の終値8678円89銭に比べて371円58銭(4.29%)上昇した。週間ベースでは2週ぶりの上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は28日の9086円43銭、週間安値は26日の8642円56銭で、1週間の取引時間中の値幅は443円87銭だった。28日の終値は9月1日(9060円80銭)以来の高値水準だった。
TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末28日の終値は771.43ポイントとなり、前週末21日の終値744.21ポイントに比べて27.22ポイント(3.66%)上昇した。週間ベースでは2週ぶりの上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は28日の777.39ポイント、週間安値は26日の736.50ポイントで、28日の終値は9月1日(778.28)以来の高値水準だった。なお、28日時点の終値ベースでのNT倍率は11.73倍となり、21日時点の11.66倍に対して0.07ポイント上昇した。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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