【株式市況を検証】米連邦債務上限引き上げ問題や米景気先行きに対する警戒感

2011年7月31日 10:06

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【株式市場フラッシュ:7月25日~29日の週の日本株式市場】

■日経平均株価、TOPIXともに2週ぶりに下落

  7月25日~29日の週の日本株式市場では、日経平均株価(225種)、TOPIXともに、週間ベースで見ると2週ぶりに下落に転じた。国内主要企業の4~6月期決算発表が本格化し、国内要因としては企業業績への期待感が高まったが、米連邦債務上限引き上げ問題を巡る米議会での協議難航や、外国為替市場での円高進行など、海外要因の悪化が日本株式市場に影響した1週間だった。

  米連邦債務上限引き上げ問題に関しては、米議会での与野党協議が難航し、米国債のデフォルト(債務不履行)や格付け引き下げに対する警戒感が強まった。また米4~6月期GDP(国内総生産)が市場予想を下回るなど、低調な経済指標が相次ぎ、米景気先行きに対する警戒感も強まった。このため米国株式市場では、ダウ工業株30種平均株価が22日から29日まで6営業日続落し、6営業日合計の下落幅は581ドル17セント(4.56%)となった。

  欧州ソブリンリスクに関しては、7月21日のユーロ圏緊急首脳会議の合意を受けて一旦は警戒感が和らいだが、欧州金融安定基金(EFSF)の機能拡充がリスク拡大の抑止効果につながらないとの見方が広がり、イタリアやスペインへの波及に対する警戒感が再燃した。また中国では、利上げによる景気減速懸念に加えて、高速鉄道事故などで上海株式市場が軟調だった。

  外国為替市場ではリスク回避の動きが強まり、対ドル、対ユーロともに円高が進行した。週末29日の海外市場では、ドル・円相場で1ドル=76円70銭台に円が上昇し、3月17日に付けた過去最高値1ドル=76円25銭に迫った。ユーロ・円相場でも、1ユーロ=110円40銭台に円が上昇した。

  またテクニカル面で見ると、東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は週末29日時点で105.7%に低下し、短期的な過熱感が解消した。しかし日経平均株価の日足チャートを見ると、週末29日の終値9833円03銭が、25日移動平均線(29日時点で9938円11銭)、および200日移動平均線(29日時点で9924円13銭)を下回り、調整局面入りを意識させている。

  物色面では、4~6月期業績が想定以上となり、通期見通しも上方修正した銘柄への個別物色が見られたが、市場全体の地合い悪化に押される銘柄も目立った。為替の円高進行で輸出関連が軟調だったうえに、家電量販店などの小売セクター、SNSなどのインターネット関連への物色も一巡感を強めた。

  日経平均株価の終値ベースで1週間の騰落状況を見ると、7月25日は前週末(22日)比82円10銭(0.81%)安と4営業日ぶりに反落、26日は前日比47円71銭(0.48%)高と反発、27日は前日比50円53銭(0.50%)安と反落、28日は前日比145円84銭(1.45%)安と大幅に続落、29日は前日比68円32銭(0.69%)安と3営業日続落した。日中値幅は25日が51円92銭、26日が86円26銭、27日が44円13銭、28日が92円13銭、29日が89円88銭だった。

  日経平均株価の週末29日の終値は9833円03銭で、前週末(22日)比299円08銭(2.95%)下落し、週間ベースで2週ぶりの下落となった。取引時間中ベースの週間高値は26日の1万130円25銭、週間安値は29日の9824円22銭、1週間の取引時間中の値幅は305円91銭だった。なお月間ベースで見ると7月末(29日)の終値は、6月末(30日)の終値9816円09銭に対して16円94銭(0.18%)上昇した。2カ月連続の上昇だった。

  TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末29日の終値は841.37となり、前週末(22日)に比べて27.44ポイント(3.15%)下落した。週間ベースでは2週ぶりの下落となった。取引時間中ベースの週間高値は26日の869.84、週間安値は29日の841.37だった。週末29日時点の終値ベースでのNT倍率は11.69倍で、前週末22日時点の11.66倍に対して0.03ポイント上昇した。なお月間ベースで見ると7月末(29日)の終値は、6月末(30日)の終値849.22に対して7.85ポイント(0.92%)下落した。2カ月ぶりの下落だった。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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