【銘柄診断】住友精密工業は純益上方修正も経常益下方修正を嫌い急続落

　　住友精密工業 <6355> は２８日、１４５円安の６１０円と３営業日続落した。２７日大引け後に今３月期第２四半期（２Ｑ）累計・通期業績の修正を発表、売り上げ、経常利益が下方修正、純利益が上方修正と増減マチマチとなったが、６月２３日に年初来高値７８０円まで買い進まれていただけに、下方修正を嫌って利益確定売りが優勢となった。

　　業績修正は、英国の連結子会社ＳＰＴＳ社と住精プロセステクノロジー社の全株式と関連特許をＳＰＴＳ社の経営陣に株式公開買い付け（ＭＢＯ）により１億５６６０万ドル（約１２５億円）で譲渡することが要因となる。

　　このためＳＰＴＳ社が連結除外となり３月通期業績は、期初予想より売り上げを８０億円、経常利益を１７億円引き下げ、純利益は１８億円引き上げる。経常利益は、２５億５０００万円（前期比３８％減）と減益転換し、純利益は、５６億円（前期比１６％増）と増益転換して、前期の過去最高を更新する。

　　株価は、東日本大震災発生でつけた４１３円安値から、原発事故に伴いＬＮＧ気化装置に代替エネルギー株人気が高まり年初来高値まで９割高した。純益増額でＰＥＲは５倍台と超割安となり、株不足で逆日歩のつく信用好需給も底流しており、逆張り余地も示唆している。（情報提供：日本インタビュ新聞社＝Ｍｅｄｉａ－ＩＲ）

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