【銘柄診断】堀場製は原発事故関連材料も底流し続伸、京都株は軒並み戻り急

2011年3月30日 19:58

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

★下げ過ぎ修正期待の買い物が増勢

  堀場製作所 <6856> は30日、58円高の2382円と続伸した。為替相場が、1ドル=82円台、1ユーロ=116円台と円安となり、東北地方太平洋沖地震で休止していた工場の生産再開も続くことから、主力株買いが高まりつつあり、その一環として同社株に下げ過ぎ修正期待の買い物が増勢となっている。

  また同社株には、東京電力 <9501> の福島第1原子力発電所事故が、放射性物質のプルトニウムまで漏れ出す重大事態となっていることから、同社の放射線検出・測定機器への関連特需思惑も底流している。

  生産再開関連では、同社と同様に震源地とは距離的に遠い京都に本社を置く京都銘柄の戻りが早く、京セラ <6971> 、村田製作所 <6981> などが続伸し、日本電産 <6594> が反発した。

  堀場製は、独立系の分析システム大手で、自動車向け排出ガス計測システム、医用向け血球計数装置、半導体向け薬液濃度モニタなどで世界トップに位置しているが、放射線検出・測定機器では、ハンディタイプの放射線モニタを展開している。

  株価は、今年2月の前12月期業績の3回目の上方修正で窓を開けて急伸、続いて2月15日に発表した今期予想業績が、市場コンセンサスを上回るとして2704円と買われ、地震発生で1801円まで急落、急落前水準まであと一息と戻した。PER12倍台の下げ過ぎ訂正が続こう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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