米FCC、衛星とスマホの直接通信へ規則見直し 周波数競売案とドローン利用も審議

(Kabiur Rahman Riyad/Unsplash)[写真拡大]
米連邦通信委員会(FCC)は2026年10月29日の公開会合で、衛星と端末の直接通信、25MHz幅の周波数帯の競売に向けた制度案、ドローンによる800MHz帯の利用を審議する予定だ。衛星通信事業者や携帯電話会社、ドローン開発企業にとって、今後の周波数利用を左右する議題となる。
■衛星と端末の直接通信をめぐる規則
衛星と端末の直接通信は、携帯電話の基地局が届かない場所でも、対応端末を衛星につなぐ仕組みだ。FCCは、地上の携帯電話網と衛星を組み合わせるサービスについて、既存の規則を見直す案を審議する。地上と衛星の事業者が連携する際の選択肢を広げる狙いがある。
FCCは今回、免許を受けた周波数帯を使って衛星から携帯電話の圏外を補うサービスの規則改定を検討する。対象には、地上ネットワーク、衛星ネットワーク、両者を組み合わせた事業形態が含まれる。衛星を地上の通信網と補完的に使うサービスの展開に関わる議論だ。
日本ではKDDIが「au Starlink Direct」を提供している。同社は2026年9月、次世代衛星「Starlink Mobile V2」のサービス提供契約をSpaceXと締結したと発表し、圏外エリアでの高速データ通信と音声通話を2027年内に始めることを目指すとしている。FCCの審議は米国の制度に関するものだが、端末と衛星の直接通信は日本でもサービスが進む分野となっている。
■25MHz幅の競売案と事業者の動き
FCCは、1675~1695MHz帯と2020~2025MHz帯の計25MHz幅について、競売と利用規則に関する追加提案を審議する。想定する用途は地上の無線通信、衛星と端末の直接通信、その両方を組み合わせたサービスだ。10月29日に予定されているのは制度案の審議であり、競売の日程を示したものではない。
中周波数帯は、通信範囲と容量のバランスを取りやすい。利用方法に柔軟性が認められれば、事業者は地上と衛星を組み合わせたネットワークを設計しやすくなる可能性がある。一方、具体的な利用条件はFCCの規則制定手続きを通じて定まる。
参入を目指す企業の一つがAmazonだ。同社は2026年4月、衛星通信会社Globalstarの買収契約を締結し、将来の「Amazon Leo」に端末直接通信を加える方針を発表した。買収の完了には規制当局の承認などが必要で、提案中の周波数帯をAmazonが利用することも決まっていない。
SpaceXもStarlinkを通じて端末直接通信を進めている。FCCは2026年10月、同社がEchoStarから取得した周波数を含む帯域を使う、最大1万5000基の衛星システムを認可した。認可された軌道の高度は326~335kmで、実際の配備数を示す数字ではない。TechSpotが衛星追跡データを基に報じたところでは、10月初めに軌道上にあった既存のStarlink衛星は約1万1150基だった。
SpaceXは、人工知能の計算処理を宇宙で行う軌道上データセンターについても、別途FCCに衛星システムの申請を出している。こちらは通信サービス用の衛星計画とは目的が異なる。複数の宇宙事業を進める同社にとって、今回の審議に直接関わるのは端末と衛星の通信に関する規則だ。
■ドローンの800MHz帯利用も審議
FCCは、ドローンが携帯電話向けの800MHz帯を利用できるようにする規則変更も審議する。現行の制限は、この帯域での携帯電話サービスの空中利用を禁じている。変更が採択されれば、合計50MHz幅の帯域がドローンの通信に利用可能になる。
携帯電話網を使う通信は、ドローンと地上の設備をつなぐ選択肢となる。商業・産業用途で飛行範囲が広がれば、機体の運航に必要な通信手段の確保が重要になる。帯域を使えるようになっても、ドローンの飛行には航空当局の規則が適用される。
FCCは別の手続きで、安全保障上の判断に基づき、外国で生産されたドローンや主要部品を規制対象リストに加えている。対象には承認や区分に応じた例外も設けられている。周波数利用の拡大と機器の認証・販売に関する規制は、それぞれの制度の下で進められている。
元記事: FCC Targets Satellite-to-Cellular Connectivity With New D2D and Spectrum Proposals
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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