ベントレー初のEV「トルカル」、英国クルー工場で製造開始 9月23日に世界初公開

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ベントレー・モーターズは、同社初の完全電気自動車「トルカル」の製造を、英国クルーの本社工場で開始した。コンチネンタルGT、フライングスパー、ベンテイガに続く第4のモデルラインで、2026年9月23日19時19分にロンドンで世界初公開する予定だ。
トルカルは、全長5メートル未満の「ラグジュアリー アーバンSUV」と位置付けられている。車両の詳細な仕様は世界初公開に合わせて発表される見通しで、ベントレーは量産車として同社史上最も高出力かつ停止状態からの加速が最も速いモデルになるとしている。
■1938年完成の建屋に新たな生産ライン
トルカルは、1938年に完成したクルー工場の建屋を改修した専用ラインで、職人の手により組み立てられる。この建屋は創業初期に機械加工工場として使われ、近年は研究開発部門の作業場として利用されていた。
改修では建屋内部を撤去し、床面を精密に水平化した。製造中の車体を施設内で移動させる無人搬送車(AGV)を安定して運用するための工事で、自動化された搬送技術と従来の手作業による組み立てを組み合わせる。
新ラインの整備は、ベントレーがクルー拠点に投じる3億5000万ポンド超の自己資金による投資の一部だ。ベントレー・モーターズ・ジャパンの発表では約730億円とされ、新しい塗装工場や工場敷地全体の刷新も計画に含まれる。
クルー拠点には4000人を超える従業員が勤務している。敷地の総面積は52万1111平方メートルで、このうち16万6930平方メートルを屋内施設が占める。
■英国の素材と新たな内装表現
トルカルは、クルーで設計、開発、製造される。新たなデザインスタジオから生み出された最初のモデルの一つでもあり、同スタジオは1939年完成の建物を大規模に改修して2025年に開設された。
内装には、英サマセット州の老舗織物メーカー、フォックス・ブラザーズと共同開発したメリノウールの自動車用生地を採用する。ベントレーによると、責任あるウールの調達を認証する「Responsible Wool Standard」の認証を全面的に取得した自動車用ウール生地だという。
このほか、クルミ材の端材と再生紙を最大1000層重ねた「オンブレ・ベニヤ」や、金属表面に光の広がりを表現した「サンバースト・アルミニウム」など、新たな素材と仕上げを導入する。従来のレザーや木材も引き続き内装の中心的な素材となる。
車内環境を統合的に調整する「キュレーションエンジン」も搭載する。照明、音響、空調、空気環境、デジタル表示などを連動させ、「ベントレー」「コンフォート」「スポーツ」「リフレッシュ」の各モードに応じて車内の雰囲気を変化させる仕組みだ。
■初の完全電気自動車が担う役割
トルカルは、ベントレーの電動化戦略「ビヨンド100+」における最初の完全電気自動車となる。同社は2024年、完全電動化を目指す時期を従来の2030年から2035年へ延長し、それまで毎年、新たなプラグインハイブリッド車または完全電気自動車を投入する計画を示した。
ベントレーはトルカルについて、都市部で扱いやすい全長5メートル未満の車体と、長距離走行にも対応する性能を両立させる方針を示している。正式な航続距離、充電性能、バッテリー容量、最高出力、価格、各市場への導入時期は、9月23日の発表を待つ必要がある。
トルカルという名称は、スペイン南部アンダルシア州の景勝地「エル・トルカル・デ・アンテケラ」に由来する。数百万年をかけて形成された石灰岩の奇岩群や迷路のような地形で知られる場所だ。
「Torcal」は、「ねじる」を意味するラテン語の「torquere」にも由来し、回転力を表す「torque」と語源を共有する。自然の景勝地から車名を採る近年の命名方法を受け継ぎながら、電動パワートレインの力強さも連想させる名称となっている。
元記事: Bentley Torcal Production Begins; Shared Porsche Platform Pays for 800V Charging
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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