アイドルハンターの懲りない再犯の裏にあるものとは?

2020年1月20日 19:13

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 本欄でも紹介してきた、元NGT48山口真帆さん襲撃事件であるが、山口さんと、彼女と共にグループを卒業した長谷川玲奈さん、菅原りこさんらが、新しい環境での活動を順調に進めている。

 声優として活動する長谷川さんは、本業の他、ラジオやレポーターとして八面六臂の活躍だ。菅原さんは舞台『罪のない嘘』で、ベテラン俳優に交じって素晴らしい公演を成功させ、山口さんも、日本テレビ系『シロでもクロでもない世界でパンダは笑う』で、女優デビューを果たし、話題となっている。

 またNGT48も、東京ドームシティホールで約1年半ぶりのライブツアーを敢行し、騒動発覚から約1年、それぞれの道を歩き始めた……かに見える。

 そんななか、1月19日に配信された『文春オンライン』で、元AKB48の指原莉乃さんプロデュースのアイドルグループ『≠ME(ノットイコールミー)』のメンバーに対する長時間のつきまといで、山口真帆さん襲撃事件にも深くかかわっていた男性が逮捕(現在は釈放)されたというニュースが報じられた。

 この男性は、山口さん襲撃時、実行犯に山口さんの帰宅時間を教えるためメンバーから情報を聞き出し、事件直後に真っ先に呼ばれた人物であり、第三者委員会による調査報告書や、現在AKSが進めている損害賠償の民事裁判で被告が提出した準備書面にも記載されているという。

 今回は、≠(ノットイコールミー)の運営が素早く対応し、強要の疑いで逮捕、拘留となったが、彼ら、通称『アイドルハンター集団』が山口さんの事件後も何一つ反省することなく、新しい被害者を生み出そうとしていることがうかがえた。

 NGT運営…AKSはこれまで、事件に関して「山口さんと襲撃犯には面識があり、繋がっていた」「事件は痴話げんか」果ては「NGTを壊したのは山口さん」という印象操作をうかがわせている。現在起こしている民事裁判も、直接の被害者である山口さん不在で行われているため、今一つ焦点がはっきりせず、様々な憶測を呼んでしまっているわけだが、今回の事件で、素早く対応した≠との対応の差が明らかになったことで、自身の危機管理能力のなさ、対応のまずさが、より鮮明になってしまったといえる。

 それにしても、アイドルハンター軍団と呼ばれる「アイドルゴロ」の神経の図太さにはあきれ返らざるを得ない。

 NGT事件の当事者である人間が、平然と別のアイドルグループのメンバーに付きまとい個人情報を聞き出そうとするというのは、本来ありえない話だと思うのだが、こういう人間たちをつけあがらせた原因の一つに、AKSの対応のまずさがあることを指摘しなければならないだろう。

 山口さん襲撃事件時のテープでは、駆け付けたマネージャーらしき男性が、警察に対して被害者である山口さんの発言を抑え、明らかに事件を隠蔽、もしくは矮小化しようとしている印象を与えている。

 未成年を自分の店で深夜まで働かせていたというメイドカフェのオーナーだった容疑者も、真偽は不明だが「AKSスタッフ」を名乗り、古くからの常連ヲタであるという立場を利用してマネージャーやメンバーに圧力をかけていたという話がある。

 しかも、今回の襲撃犯のグループからは兄貴分扱いされていたという話も飛び出してきて、少なくとも一部のスタッフは取り込まれていたのではないかとも思われる。

 山口さんは、『このままでは次の事件が起きるかもしれない』といって告発に踏み切った。そして、その言葉通りに、若いアイドルがまた犯人に付け狙われた。

 告発をもみ消そうとし、それができないとなると矮小化し、一切の説明責任から逃げた組織がどうなるのか?これからも、見守っていきたいと思う。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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