【調査発表】Grafana Labs、「2026 State of Observability Report」日本版の調査結果を発表

プレスリリース発表元企業:グラファナラボ日本合同会社

配信日時: 2026-11-05 12:00:00

~日本のITリーダーの70%がオブザーバビリティ導入の価値を「顧客体験」で説明し、調査4地域で最多、AIには「判断の根拠」と「確信度」を求める傾向が浮き彫りに~

東京 - 2026年11月5日 - オープンスタンダードに準拠し、AIエージェントを活用したクラウド型オブザーバビリティを提供するGrafana Labsは、Futurum社傘下のETRと共同で実施した「2026 State of Observability Report」の日本版の調査結果を発表しました。本調査では、日本のITおよびエンジニアリング部門のリーダー50名の回答を、北米、西欧、ラテンアメリカの回答と比較し、オブザーバビリティ(可観測性:システムの状態をデータから把握し、問題の原因を突き止める取り組み)とAI活用に関する日本の特徴を分析しました。
今回の主な調査結果は以下のとおりです。


● 日本のITリーダーの70%が、オブザーバビリティ導入の価値を「顧客体験・顧客維持」の観点で伝えており、4地域で最も高い割合。
● オブザーバビリティへのAI活用に取り組む日本の回答者の42%が「経営層の指示のみで進めている」と答え、4地域で最も高い割合。
● AIの分析結果を信頼する条件として、54%が「判断の根拠がわかること」を、42%が「確信度を数値で示すこと」を挙げた。
● AIによる自律的な修復を進めるうえでの最大の壁として、技術を挙げたのは16%にとどまり、74%が規制・契約・社内ルールを挙げた。
● LLMを活用したアプリケーションを構築している日本の回答者の35%が、AIのコストの把握を最大の課題に挙げ、4地域で最も高い割合。


AIを今後2年で最も重要なトレンドと捉える点(日本54%、グローバル53%)や、システムに変更を加えない原因調査をAIに任せることに抵抗がない点(日本84%、グローバル85%)は、日本も他の地域と共通しています。一方で、オブザーバビリティ導入の価値の捉え方や、AIを信頼するための条件には、日本ならではの特徴が見られました。


Grafana LabsのCo-Founder、Anthony Woodsは次のように述べています。
「AIはすでに、『AIを活用してシステムを運用する側面』と『本番環境に投入したAI自体を可視化する側面』という、オブザーバビリティの両面を変えています。企業は、ますます複雑化するシステムを理解・運用するためにAIを活用すると同時に、本番環境に投入しているAIアプリケーションやエージェント自体も可視化する必要があります。」「次のステップは、AIにどこまでの権限を委ねる準備ができているかを見極めることです。AIに問題の原因を教えてもらうことと、本番環境での変更を任せることには、大きな違いがあります。自律的なアクションが当たり前になる未来を実現するには、AIが自社のソフトウェアやシステムの仕組みを正確に把握していることが前提です。Grafanaはその点に注力しています。Grafana Assistantは、すでに収集しているテレメトリを活用してインフラとアプリケーションを把握します。AI Observabilityは、この仕組みをAIエージェントの動作の可視化にまで広げます。これらのシステムの自律性が増すほど、AIの動作の可視化はより重要になります。」

日本のITリーダーはオブザーバビリティ導入の価値を「顧客体験」で語る
ITリーダーが経営層や事業部門に対し、オブザーバビリティ導入の価値をどのような観点で説明しているかを尋ねたところ(複数回答)、日本では「顧客体験・顧客維持」が70%で最も多い回答となりました。この割合は4地域で最も高く(北米53%、西欧66%、ラテンアメリカ52%)、他の地域で最も多かった回答は、北米が「稼働率・可用性」(61%)、ラテンアメリカが「開発者の生産性」(74%)でした。日本では、システムが止まらないことに加え、サービスが顧客にどう届いているかで運用の成果を示すことが重視されていると考えられます。

AI活用は経営層が主導
オブザーバビリティへのAI活用に取り組む日本の回答者48名のうち、42%が「経営層の指示のみで進めている」と答え、北米(19%)、西欧(17%)、ラテンアメリカ(29%)を上回りました。


AIには「判断の根拠」と「確信度」を求める
AIの分析結果を信頼するために何が最も必要かを尋ねたところ(複数回答)、日本では54%が、AIがどのデータをもとに、なぜその結論に至ったのかを説明できることを挙げました。また42%が、AIが結論にどの程度確信を持っているかを数値で示す「確信度スコア」を挙げています。同じ調査パネルから集めた4地域の回答者160名を対象としたETR社の追加分析では、日本は「確信度スコア」と「判断の根拠の説明」のいずれも4地域で最も高い割合でした(他の地域は確信度スコア26~30%、判断の根拠の説明36~45%)。


日本は、AIの誤りへの対策も重視しています。LLMを活用したアプリケーションを構築している日本の回答者46名のうち、61%がハルシネーション(AIが事実と異なる内容をもっともらしく出力すること)の発生状況や安全対策を監視しており、これが監視方法の1位となったのは4地域のうち日本だけでした。

AIに任せるうえでの壁は、技術ではなくコンプライアンスや規制
AIが人の手を介さずにシステムの問題を修復するうえでの最大の壁を尋ねたところ、「技術がまだ十分に信頼できない」と答えた日本の回答者は16%にとどまりました。74%は「規制・コンプライアンス上の制約」(30%)、「顧客の信頼・契約上の義務」(26%)、「社内のガバナンス・承認プロセス」(18%)を挙げており、この傾向は西欧、ラテンアメリカとも共通しています。
また、オブザーバビリティへの支出が増えた日本の回答者44名に理由を尋ねたところ(複数回答)、「事業の拡大」「オブザーバビリティの対象範囲の拡大」「新たな製品・機能の追加」がいずれも61%で最も多く、「既存ベンダーツールの値上がり」と「新たなコンプライアンス・ガバナンス要件への対応」がいずれも55%で続きました。このうち「コンプライアンス・ガバナンス要件への対応」を挙げた割合は、4地域で最も高く(日本55%、北米36%、西欧38%、ラテンアメリカ38%)、日本では支出の増加にコンプライアンス対応が関わるケースが他の地域より多いことがうかがえます。

次の課題はAIのコストの見える化
LLMを活用したアプリケーションを構築している日本の回答者の35%が、AIのオブザーバビリティにおける最大の課題として「モデルやチームをまたいだコストの配分が不明確」なことを挙げ、4地域で最も高い割合となりました(北米22%、西欧25%、ラテンアメリカ23%)。次いで「出力品質が一定せず、測定しにくい」(30%)が挙がっています。AIの利用が広がるなか、どのモデル、どのチームでどれだけのコストが発生しているかを把握することが、次の課題になっているとみられます。


本調査の結果から、日本のIT運用責任者には、オブザーバビリティ導入の成果を顧客体験の観点からも示すこと、AIの判断の根拠と確信度を記録すること、AIに任せる範囲と承認のルールを事前に定めること、AIのコストと品質を見える化することが求められていると考えられます。


調査概要
Futurum社傘下のETRが、2026年6月に北米(150名)、日本(50名)、ラテンアメリカ(50名)、西欧(50名)において、オブザーバビリティツールの予算または購買に影響力を持つディレクター/VP以上のITおよびエンジニアリングの意思決定者300名を対象に調査を実施しました。
グローバル版レポートの全文(英語)はこちら:
https://grafana.com/analyst-reports/executive-survey/

Grafana Labsについて
Grafana Labsは、1万社を超える組織に活用されているフルマネージド型オブザーバビリティプラットフォーム、Grafana Cloudを提供しています。Grafana Cloudは、システムの信頼性向上、インシデントの迅速な解決、大規模なテレメトリの最適化を支援します。
オープンソースとオープンスタンダードを基盤とし、あらゆるスタックとの相互運用性を考慮して設計されたGrafana Cloudは、AIを活用したオブザーバビリティと、AIシステムを監視するためのオブザーバビリティの両方を提供します。これにより、企業とそのAIエージェントは、保存場所を問わず、分散したあらゆるデータを一元的に可視化・理解し、必要なアクションを迅速に実行できます。Anthropic、Bloomberg、NVIDIA、Microsoft、Salesforceをはじめ、多くの企業がGrafana Labsを利用しています。
Grafana Labsは、40カ国以上にチームメンバーを擁するフルリモート企業です。Lightspeed Venture Partners、Sequoia Capital、GIC、Coatue、J.P. Morgan、CapitalG、Lead Edge Capitalをはじめとする主要投資家から支援を受けています。詳しくはgrafana.com/jaをご覧いただくか、LinkedInおよびXをフォローしてください。

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