一般社団法人Fora、高校の「探究学習の継続性」を高める教員研修「SCOPE」を開始。
プレスリリース発表元企業:一般社団法人Fora
配信日時: 2026-07-06 15:00:00
三菱みらい育成財団の助成により、全国の教職員が応募可能な無償研修として募集開始
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民間事業者・企業・行政との連携を学校の仕組みとして教員が設計できるようになるための継続型研修
高校で2022年から導入となった「総合的な探究の時間(生徒が自分で問いを立て、社会の課題に向き合う学び、以下「探究学習」という)では、教材や授業の方法は充実してきた一方、学校現場では先生が一人で全部を抱え込んでしまい、その先生が異動すると探究学習が止まってしまうという構造が、各地で課題となっています。授業の組み立てから、企業・行政・地域の人材との連携の調整まで期待され、一部の先生に負担が集中しているのが多くの学校の現状です。一般社団法人Fora(東京都台東区、代表理事:藤村 琢己、以下「Fora」)は、先生が一人で抱え込まず、企業・行政・地域と連携しながら探究学習を持続させる仕組みを全国に広げる新しい教員研修プログラム「SCOPE(スコープ)」を開始します。本取り組みは、全国の中高生への教育プログラムや教員支援を行う教育法人への助成を行う一般財団法人 三菱みらい育成財団(東京都千代田区、理事長:宮永 俊一、以下「三菱みらい育成財団」)の2026年度助成事業に採択されたことを受けました。
本プログラムは、三菱みらい育成財団のカテゴリー5「主体的・協働的な学習(心のエンジンを駆動させる学習)を実践できる教員養成・指導者育成プログラム」に採択され、原則として2028年度までの3年間の継続が予定されています。
本日から、Foraは本プログラムへの参加を希望する全国の高等学校の教員等、および連携を検討する教育委員会の募集を開始いたします。
背景|探究の持続には、学校全体での仕組み化がより重要になってきた
「総合的な探究の時間」の導入から4年が経ち、全国各地で様々な先進的な実践が生まれてきました。しかし、多くの学校では、行政連携、外部人材の活用、地域との接続までを一部の教員が推進する構造があります。文部科学省や経済産業省の取り組み等でも、探究の充実や外部連携の推進なども言われる一方で、様々な課題も指摘されています。1つ目は、探究の推進の負担が大きく外部との連携がそもそも一部にとどまること。2つ目は、外部連携している学校であっても、一部の教員に負荷が集中し引き継ぎ等が難しいこと。3つ目は、連携先の企業団体側の負担が増加している一方で、その改善のための知見が広がらないこと。
そこで、探究学習を本当に持続させるためには、教員が民間事業者・企業・行政と連携しながら、組織的に持続可能な仕組みをつくることが重要です。本プログラムは、その連携を教員自身が設計・運用できるようになるための、教員研修です。
伴走実績|東京都立総合学科高校・東京都私立高校等での4年以上の伴走で実証されたモデル
本プログラムの基盤となるのは、Foraがこれまで複数の学校で実証してきた「役割移譲の4段階プロセス」です。中でも、東京都立総合学科高校・東京都私立高校での4年以上の伴走実績が、本プログラムの直接的なモデルとなっています。同校では、初年度に外部連携等を増やしつつ、2年目以降にはForaの介入度が段階的に下がり、現在は教員が主導し、Foraが助言する状態にまで移行しました。同期間で、連携先も広がり、教員が外部連携を主導できる体制が築かれました。
本プログラムは、この4年間の伴走で蓄積された実践知を、教員研修として体系化する取組みです。
【伴走実績校・教員のコメント】
十文字中学高等学校(東京都私立高校) 飯島 奈海 先生
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十文字中学高等学校 飯島 奈海 先生
2022年度に開設した、探究型の自己発信コースにおいて、教員チームは探究的な学びをまだまだ勉強している段階でしたが、生徒の個人探究が深まるほど専門性が高まり、自分たちのアドバイスが本当に適切なのか、わからなくなっていきました。にもかかわらず、素直な生徒たちは私たちの言うことを「正解」だと思い、簡単に軌道修正してしまうのです。そんな、今後について煮詰まっていた時に、Foraさんと出会いました。
ありがたいのは、担当教員との定期的なミーティングでのForaさんのサポートがあったこと、大学生や社会人のチューターが複数名で生徒の発表へのフィードバックなどをしてくれたことです。
探究のサポートを通して、生徒も教員も意識が大きく変わりました。探究とは、自分で抱え込むものではなく、外へとひらいていくものであること。他者とのフラットな対話のなかに気づきがあり、育っていくものであること。そして探究とは成果ではなく、どこまでもプロセスであること。より自由に柔軟に、探究を捉えることができるようになりました。
現在Foraさんとの取り組みは、高校1、2年全体の「総合的な探究の時間」にも広がり、生徒が生き生きする姿から、外部連携の有効性を教員側も自然と受け入れるようになりました。また、Foraさんとの1期生からのデータの蓄積があるので、担当教員が代わっても方向性がぶれることなく、安定して探究を進めることができています。これも外部サポートのよさです。「教員が生徒を導かなければいけない」、「先生の言うことは正しい」と考えがちな学校ほど、外部と連携して風通しをよくすることが、とても大切だと感じています。
プログラムの特徴|「プロデューサー教員」を育てる3つの柱
本プログラムが輩出を目指すのは、「プロデューサー教員」です。プロデューサー教員とは、様々なリソースを集め、組み合わせ、学校組織が一体となって、子どもたちの探究的な学びのプロデュースを行う教員像です。学校全体のカリキュラムの中で、民間事業者・企業・行政との役割分担を設計し、連携先団体の持ち味の活用や負担軽減を考慮し、探究を持続させる仕組みを学校に残すことを行います。本プログラムは、すでにこれまで先進的な実践を行ってきた先生方の姿を「プロデューサー教員」と名付け、その輩出を目指します。【3つの柱】
柱1. 行政連携の実務スキル:
教育委員会へのアプローチ、連携の枠組みづくり、予算措置の引き出し方
柱2. 外部人材・プログラムの活用設計:
外部事業者・NPO・企業・大学等の選定から、交渉、カリキュラムへの統合、評価までの一連のプロセス
柱3. 実践体験:
Foraの伴走先で実施される授業を参観し、それを出発点に自校での設計を考える
【プログラム形式】
- 全12回・6カ月間の継続型研修(オンライン+期間中3回の対面集中研修)
- 各教員に対するFora専任スタッフによる個別伴走(月1回)
【ゲスト講師】
第1回ゲスト講師:佐土原 誠 先生
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/87341/22/87341-22-078ae67519f165a3e01cf4a1f7bdc38a-720x889.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
佐土原 誠 先生
宮崎県内の公立中学校、世界ベテランズ陸上大会事務局、スポーツ行政、教育行政に勤務。
公立中学校校長を退職後、令和7年度まで小林市キャリア教育支援センターでキャリア教育コーディネーターとして活動。
これまで経験した職歴を生かし、「人の中で人は育つ」を共育の根幹に、出会った子どもたちに「自信と誇りと力!」を育むために社会の多様な人材を活用した取組を実践してきた。
学校と地元産業界及び地域社会の連携・協働による体系的なキャリア教育の構築に努めて、児童生徒の産業界等に対する理解の深化を進めている。日本学級経営学会所属。
令和8年度より、個人で「みらい編集室」を開設。フリースペースやフリースクールを運営しながら、地域の子どもたちと多様なコミュニティを創造することに挑戦中。
全国の教員コミュニティを並行運営──「同じ志の仲間」と意味づけし合う場
本プログラムの大きな特徴のひとつが、「研修と並行して運営する『実践共有コミュニティ』」です。「外部に開く」という行為は、学校文化の中で孤立しやすい行為でもあります。スキルだけを身につけても、自校に戻ったときに「自分一人だけが違うことをやっているのではないか」と不安になり、続かないことがあります。本コミュニティは、全国の同じ志を持つ教員が、月1回オンラインで集まり、実践や壁を持ち寄って、互いに意味づけし合う場として設計されています。Slack等のコミュニケーションツールを活用し、実践を共有し合える場を醸成します。
コミュニティは研修修了後も継続し、卒業生(アルムナイ)のネットワークを広げて、継続的な意見交換を進めていきます。
第1期参加者の募集
本プログラムは、2026年8月に第1回を予定する第1期(全12回・6カ月間の継続型研修、実践共有コミュニティ)の参加者として、全国の高等学校の先生・地域コーディネーター・自治体の教育担当者を募集します。【こんな先生にご参加いただきたい】
- 自校の探究学習を、ご自身の異動後も持続する仕組みにしたいと考えている先生
- 行政・企業・地域との連携に取り組みたいが、どこから始めればよいか迷っている先生
- 探究を学校全体の取り組みにしたいが、職員室で孤立しがちだと感じている先生
- 同じ志を持つ全国の先生たちとつながり、互いに学び合いたいと考えている先生
【募集要項】
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/87341/table/22_1_6dc4578a903a2615ed98d9167d23b4dd.jpg?v=202607060345 ]
【選考について】
ご応募が募集人数を上回った場合、ご希望のすべてに沿えない可能性がございます。第1期は、プログラムの効果を多様な現場で検証する観点から、以下を踏まえて選考させていただく場合があります。
- 全国の地域バランス(首都圏・地方双方からの参加を確保)
- 学校種別のバランス(公立・私立、進学校・総合学科などの多様性)
- 応募動機(自校で本研修の学びをどう活かしたいか)
- 研修期間中の参加可能性(特に対面集中研修3回への参加)
3年後の展望
3年間で累計80名以上の修了者を輩出し、全国各地のプロデューサー教員と連携して、各地の学校で外部連携を持続的な形で推進することを目指します。また、講座内容を記録して、公開することで、様々な自治体や学校で活用できる研修や教材提供も目指します。また、文部科学省の「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」とも関連する取り組みとして、教育委員会のニーズに応える研修プログラムへと発展させていきます。
本プログラムを通じて、生徒が学校の外で「本気の大人」や社会課題の「現場」と出会う機会を日常的に得られる学校を全国に広げ、生徒一人ひとりの「心のエンジン」が駆動する教育を全国に届けることを目指します。
代表理事 藤村 琢己 コメント
これまで全国の学校で探究学習の支援に取り組む中で、先生方とともに、より良い探究を生み出す挑戦をさせていただきました。その結果、外部連携も含む質の高い実践や、一部の学校では、メディアからも注目される大きな成果を生み出すことができました。こうした素晴らしい実践は、情熱ある先生方の力強いリーダーシップによる一方で、その取り組みをいかに組織的・持続的なものにしていくかは、私たちや多くの先進的な取り組みをしてきた学校が、今まさに直面している重要な課題だと考えています。
このたび、「プロデューサー教員養成プログラム(SCOPE)」を、三菱みらい育成財団の教職員研修プログラムに採択いただき、本年度から全国の学校教員等を対象に提供できることとなりました。文部科学省の「N-E.X.T.ハイスクール構想」や経済産業省が進める「共助」の取組において、組織的に探究を充実させるニーズや、それを担う教員に求められる役割は、これまで以上に高まっています。そうした中でご採択・ご助成をいただいたことに、心より感謝申し上げます。
本研修の実施に加え、3年後には、研修を通じて得られた知見を広く社会へ還元することも目指してまいります。先生が一人で抱え込むのではなく、企業・行政・地域とともに探究を持続させられる学校を、全国の先生方とともに広げていきたいと考えています。
一般社団法人Fora 概要
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/87341/table/22_2_5de5df2f20e26eb8bb8c385f81182582.jpg?v=202607060345 ]一般財団法人 三菱みらい育成財団 概要
一般財団法人 三菱みらい育成財団は、三菱グループ創業150周年を記念して2019年に設立されました。次代を担う若者の育成を目的とし、三菱グループ27社が10年間で100億円を拠出し、高校や大学、NPO法人等の教育プログラムに助成を行っています。[表3: https://prtimes.jp/data/corp/87341/table/22_3_a52086c941a6469ec0f4dafe5cc400ec.jpg?v=202607060345 ]
本件に関するお問い合わせ
本プログラムに関してご質問等がある場合、高等学校教員、または連携を検討する教育委員会の方は、以下までお問い合わせください。- 一般社団法人Fora 広報担当
- MAIL:producer_teacher_program@fora.or.jp
- TEL:03-6822-4100
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