「関係人口創出施策で『成果あり』81.4%」「ふるさと住民登録制度を68.3%が肯定評価」全国473自治体調査の主な結果を公開 ― 国際大学GLOCOMから委託を受け実施した調査より

プレスリリース発表元企業:一般社団法人自治体DX推進協議会

配信日時: 2026-05-18 10:00:00



一般社団法人自治体DX推進協議会(所在地:東京都港区、以下「GDX」)は、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)伊藤将人氏(講師)から委託を受け、令和7年度に全国の地方自治体を対象に実施した「デジタル化と移住促進施策に関する自治体調査」について、調査主体である国際大学GLOCOM 伊藤将人氏より報告書『地方移住促進をめぐるDXとテレワーク移住/転職なき移住と関係人口政策・ふるさと住民登録制度に関する全国自治体調査 報告書』が取りまとめられました。

本調査は、日本学術振興会 科学研究費助成事業(研究番号:24K22678)の一環として、国際大学GLOCOM 講師の伊藤将人氏が研究代表者となり企画・設計・分析・報告書の取りまとめを行ったものです。当協議会は、本調査において委託を受け、全国の地方自治体への調査票の送付および回答の取りまとめを担当しました。本調査では全国473自治体から有効回答を得ています。

参考:本調査の実施に関する2025年6月20日付プレスリリース

調査の背景
人口減少・東京一極集中・地域の担い手不足が深刻化するなか、国は「関係人口の創出・拡大」「転職なき移住」「ふるさと住民登録制度」など、定住人口に依らない地域との関わり方を広げる政策を相次いで打ち出しています。とりわけ「ふるさと住民登録制度」については、2025年6月の閣議決定を経て、2026年3月に総務省よりガイドライン(Ver.1.0)が発表され、2026年度の本格運用に向けたモデル事業の選定も進む段階に至っています。

一方で、現場の自治体ではこれらの政策をどう受け止め、どこまで実装が進んでいるのか、横断的な定量データはこれまで限られていました。本調査は、こうした問題意識のもと、国際大学GLOCOM 講師の伊藤将人氏が研究代表者として企画・設計し、報告書の分析・取りまとめまでを担当したものです。当協議会は委託を受けて、全国の地方自治体に対する調査票の送付および回答の取りまとめという調査実施面を担当しました。

主な調査結果(抜粋)
以下、報告書のなかから、参考となる主な調査結果を抜粋してご紹介いたします。

(1)関係人口創出施策に取り組む自治体は65.7%、回答した実施自治体の81.4%が成果を認識
調査時点で関係人口創出施策を「実施している」と回答した自治体は 65.7%(310自治体) と全体の約3分の2を占めました。実施自治体のうち成果について回答した自治体に尋ねたところ、「成果が出ている」20.3%・「どちらかというと成果が出ている」61.1%を合わせた 81.4%(249自治体)が一定の成果を実感 していると回答。一方で、「どちらかというと成果が出ていない」14.7%・「成果が出ていない」3.9%を合わせ、成果を認識していない自治体も18.6%にのぼっています。

(2)ふるさと住民登録制度を68.3%が肯定的に評価
2026年度本格運用に向けて総務省がガイドラインを発表した「ふるさと住民登録制度」の方針について、調査時点では「評価する」11.6%・「どちらかというと評価する」56.8%を合わせ、68.3%(313自治体)が肯定的に評価 しました。一方、「どちらかというと評価しない」23.4%・「評価しない」8.3%を合わせて31.7%(145自治体)に達し、制度設計の細部については現場の見方が分かれている実態が浮かび上がっています。

(3)移住促進業務のDXは関心83.1%、移住促進自治体での実施は48.8%
移住促進業務のDXに「関心がある」22.8%・「どちらかといえば関心がある」60.3%を合わせ、83.1%が関心を表明。一方、移住促進に取り組む自治体430自治体に限ってみると、実際にDXに「取り組んでいる」と回答したのは 48.8%(210自治体) にとどまり、「取り組んでいない」51.2%(220自治体)がわずかに上回りました。関心は高いものの、実装はまだ半数弱というギャップが確認されています。

(4)DXの中身は「情報発信」「相談対応」に集中、交流支援・効果検証は限定的
DXに取り組んでいる210自治体の実施内容を見ると、「移住関連の情報発信のDX」93.8%(197自治体)、「移住相談のDX」71.4%(150自治体) と、情報発信と相談対応が中心。一方で、交流支援・実態把握・効果検証といった「成果を測り、関係を深める」領域のDXは限定的であり、今後の課題が明らかになりました。

(5)「転職なき移住」に取り組む自治体は58.1%
国も推進する「転職なき移住」に「取り組んでいる」と回答した自治体は 58.1%(275自治体) と過半数。「取り組んでいない」と回答した自治体は41.9%(198自治体)でした。

(6)公営テレワーク拠点を有する自治体は21.6%
移住促進を目的に含む公営のテレワーク拠点施設が「ある」と回答した自治体は21.6%(102自治体)、「ない」は78.4%(371自治体)。テレワーク移住の受け皿となる公営ハード整備は、まだ約2割の自治体にとどまっています。


本調査からの示唆
本調査は、「関係人口」「ふるさと住民登録制度」「転職なき移住」といった新しい地域との関わり方への期待は確かに広がっていることを定量的に示しました。一方で、
・ 関心と実装のギャップ(移住促進業務のDX:関心83.1%/移住促進自治体での実施48.8%)
・ 「情報発信」「相談対応」中心で「交流支援・効果検証」まで届いていないDXの中身
・ 制度評価の濃淡(ふるさと住民登録制度:肯定68.3%/否定31.7%)
など、「総論賛成・各論模索」の段階にあることが浮き彫りになりました。本調査結果は、これからの自治体施策・官民連携の議論の出発点になり得ます。

本件に対する問い合わせ先
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)伊藤将人
ito@glocom.ac.jp

国際大学GLOCOM 伊藤将人氏コメント
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国際大学GLOCOM 伊藤将人氏
本調査結果は、1.コロナ禍以降、国が推進してきた転職なき移住/テレワーク移住と、2.デジタル田園都市国家構想以降、進められてきた移住促進のDX化、そして3.国が主導して2026年度内の実装を目指している関係人口の制度化施策「ふるさと住民登録制度」、の3つについて、自治体現場がどのように認識し、期待しているのか/課題視しているのかを、はじめて全国的に把握したものとなります。

転職なき移住や移住促進のDX化については、この約5年間に、自治体間で取り組み実態に大きな差異が生じていることが示唆されました。地理的環境、都市部からの交通アクセス、財政状況等によっても取り組み姿勢が大きく変わるこれらについては、その成果もさることながら、逆機能や格差の視点も見落としてはなりません。

また、ふるさと住民登録制度については、高い期待の一方で、その意義や意味が十分伝わっていないこと、とくに現場負担の問題を真剣に考えなければ広く普及していかない可能性を示唆する結果となりました。
この結果が、国政、そして自治体における移住促進、関係人口促進施策の一つの参照点になればと願っています。



本調査結果の発表予定
本調査結果の一部は、当協議会主催の 「関係人口ラボ #0『関係人口って、結局なんですか?』」(2026年5月27日(水)14:00~15:30 Zoomオンライン開催/参加無料)においても、シリーズ講師の伊藤将人氏よりあわせて紹介される予定です。
本セミナーでは、関係人口の基礎と最新の研究・政策動向の整理とあわせて、本調査の主要な知見も共有される予定です。

関係人口ラボ #0 詳細・お申込み・詳細はこちら
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今後のGDXセミナー開催予定 / 2026年5月27日(水)10:00
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■ 一般社団法人自治体DX推進協議会について
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=sVQL_Cu1t80 ]
一般社団法人自治体DX推進協議会(GDX)は、自治体のDX推進を民間企業との連携によって支援する2023年設立の一般社団法人です。自治体と企業をつなぐハブとして、ヒアリング・マッチング・情報発信を展開し、会報誌『自治体DXガイド』の発行、全国自治体向けセミナーの企画・運営、各種実態調査などを行っています。
■ 本リリースに関するお問い合わせ
一般社団法人自治体DX推進協議会
TEL:03-6683-0106 E-mail:info@gdx.or.jp
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