ABEJA、富士山マガジンサービスと共同事業の検討開始のお知らせ

プレスリリース発表元企業:ABEJA

配信日時: 2025-12-25 11:30:00



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 株式会社ABEJA(本社:東京都港区、代表取締役CEO:岡田 陽介、以下「ABEJA」)は、このたび株式会社富士山マガジンサービス(本社:東京都渋谷区、代表取締役会長:西野 伸一郎、以下「富士山マガジンサービス」)と共同事業の検討に関する契約を締結したことをお知らせいたします。今後、両社で連携し、出版業界におけるAI利活用を軸とした新規事業の創出に関する具体的な検討を進めてまいります。
 また、ABEJAは株式会社Catalyst・Data・Partners(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:田中 康正、以下「カタリストデータパートナーズ」)との間で株式譲渡契約を締結いたしました。これによりABEJAは、富士山マガジンサービスの株式の9.32%※を取得いたします。

■ 背景・目的

 ABEJAは、「ゆたかな世界を、実装する」を経営理念に掲げ、ミッションクリティカル業務へのAI導入支援のため、基盤システムとなるABEJA Platformの開発・導入・運用を行う「デジタルプラットフォーム事業」を展開しています。ABEJA Platformは、ミッションクリティカル業務における堅牢で安定した基盤システムとアプリケーション群であり、生成AIをはじめとする最先端技術による運用が人とAIの協調により実現可能です。ABEJAは、2012年の創業時よりABEJA Platformの研究開発を進めており、ディープラーニング、LLM、量子コンピューティングなどの先駆的な研究開発の成果を順次ABEJA Platformに搭載し、社会実装に貢献してまいりました。

 富士山マガジンサービスは、10,000誌以上の雑誌を取り扱う日本最大級のオンライン書店「Fujisan.co.jp」を運営するとともに、国内外の大手電子書店に雑誌データを提供し、出版業界のDXを牽引しています。雑誌出版社に向けては、編集プロセス効率化ツールの提供やデジタル活用などを支援するなど、高い技術リテラシーの元、ユニークなプレゼンスを確立しています。また特定の趣味・嗜好を持つ読者コミュニティや、専門性の高い良質なコンテンツ資産を多数有しています。

 現在、生成AIの急速な普及に伴い、グローバルで生成AIに関連する著作権の取り扱いに関心が高まっています。EUでは「AI Act」により生成AIにおける著作権に関するルールが定められ、OECDによる広島AIプロセスの「報告枠組み」でも著作権の取り扱いは重要な報告事項の一つになっています。
 また、生成AIの出力による著作権侵害を巡っては訴訟が相次いでおり、ABEJAは、現時点はまさしく生成AIの発展と社会的受容を大きく左右する分岐点であると捉えております。

 富士山マガジンサービスが有する出版・メディア業界における広範なネットワークおよび専門性の高いコンテンツ資産は「知の資産」です。一方で、その多くは紙ベースの情報であり、古い情報やニッチなコンテンツは十分にテキストデータ化されていないため、参照・利活用の観点でアクセスが難しい状況にあります。
 ABEJAは、富士山マガジンサービスが有する各出版社とのネットワークおよびコンテンツ資産と、ABEJAが培ってきたAI技術を掛け合わせることで、多様な情報を効率的に収集・整理し、希少性の高いテキストデータを構築することが可能となり、また、生成AI領域における権利クリアランスの現状を大きく前進させ得ると考えております。
 富士山マガジンサービスにおいても同様に当該領域における課題意識を有していたことから、共同事業の創出に向けた検討を開始する運びとなりました。
 ABEJAは富士山マガジンサービスと連携し、出版業界に対する新たな価値創造を目指して検討を進めてまいります。

 なお、ABEJAはこの共同事業検討における推進体制の強化を目的に、カタリストデータパートナーズとの間で株式譲渡契約を締結いたしました。富士山マガジンサービスの株式の9.32%※を取得いたします。

■ 検討概要

 ABEJAは、AI技術および社会実装のノウハウを用いて、富士山マガジンサービスと連携し、共同事業化の検討に関して2026年中の最終合意を目指し協議を進めてまいります。
 専門性が高い各出版社の雑誌に関する情報のデータベース化、またそれを用いたプラットフォーム的な機能やサービスの構築を視野にしており、主な検討内容は以下の通りです。

1.小規模言語モデル(SLM)の事業化
 権利者との合意に基づき、業界専門誌などの高精度かつ信頼性の高いコンテンツデータを活用した小規模言語モデル(SLM:Small Language Model)を構築し、当該SLMを用いた事業化に関する検討

2.AI学習データ認証の事業化
 AI学習データの公正かつ円滑な流通に向け、出版物に関するコンテンツホルダーとAI開発事業者などの間におけるコンテンツ使用許諾の認証プロセスの確立、利用状況の管理・整備などを含む仲介業務の事業化に関する検討

■取得株式数及び取得前後の所有株式の状況

- 異動前の所有株式数:0株(持株比率:0%※)
- 取得株式数:普通株式 307,940 株
- 異動後の所有株式数:普通株式 307,940 株(持株比率:9.32%※)


 ABEJAは、引き続き幅広い業態・業界の企業に伴走し、人とAIの協調による産業構造の革新を推進します。

 ※持株比率(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合):対象会社の2025年9月30日現在の自己株式を除く発行済株式総数(3,302,410株)を基準に算出しております。

 ■ 株式会社富士山マガジンサービスについて
所在地:東京都渋谷区南平台町16-11
設立:2002年7月12日
代表:代表取締役会長 西野 伸一郎、代表取締役社長 神谷 アントニオ
事業:・定期購読誌を中心とした雑誌の販売業務
   ・定期購読誌の梱包・配送業務
   ・定期購読者の顧客管理業務
   ・定期購読に関するカスタマーサポート業務
   ・定期購読全般のコンサルティング業務
URL:https://www.fujisan.co.jp/

 ■ 株式会社Catalyst・Data・Partnersについて
本社:神奈川県横浜市西区みなとみらい三丁目3-3 横浜コネクトスクエア
設立:2018年4月1日
代表:代表取締役社長 田中 康正
事業:・AIを活用したデータベースSaaSの提供
   ・出版業界における需要予測サービスの提供
   ・書店のBOOK購買DATABASE「CANTERA」の販売
   ・TSUTAYA/蔦屋書店の購買DATABASE「DB WATCH」の販売
   ・書店へのVポイントサービス提供
   ・「本コレ」アプリの運営
URL:https://cdp-ltd.co.jp

 ■ 株式会社ABEJAについて
 ABEJAは、「ゆたかな世界を、実装する」を経営理念に掲げ、ミッションクリティカル業務へのAI導入支援のため、基盤システムとなるABEJA Platformの開発・導入・運用を行う「デジタルプラットフォーム事業」を展開しています。ABEJA Platformは、ミッションクリティカル業務における堅牢で安定した基盤システムとアプリケーション群であり、生成AIをはじめとする最先端技術による運用が人とAIの協調により実現可能です。ABEJAは、2012年の創業時よりABEJA Platformの研究開発を進めており、顧客企業からの信頼のもと、数多くの導入を進めることで「テクノロジーの力で産業構造を変革する」ミッションに取り組んでいます。

本社:東京都港区三田一丁目1番14号 Bizflex麻布十番2階
設立:2012年9月10日
代表:表取締役CEO 岡田 陽介
事業:ミッションクリティカル業務へのAI導入支援のため、基盤システムとなるABEJA Platformの開発・導入・運用を行う「デジタルプラットフォーム事業」
URL:https://abejainc.com

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