トランプ政権、12月11日の予算期限に直面―民主党が上下院を制し予算協議が複雑化

2026年11月5日 11:31

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記事提供元:International Business Times

米国のドナルド・トランプ大統領は、37日後に迫った政府予算の期限に直面している。(DXR, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

米国のドナルド・トランプ大統領は、37日後に迫った政府予算の期限に直面している。(DXR, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)[写真拡大]

 米国のドナルド・トランプ大統領は、37日後に迫った政府予算の期限に直面している。中間選挙で民主党が大勝したことで、共和党が議会の主導権を失う前に決着させたいと考えていた予算協議は複雑化する恐れがある。

 米政府は9月に成立したつなぎ予算により、12月11日まで資金を確保している。共和党は1月3日まで上下両院の多数派を維持するため、民主党の新たな多数派が主導権を握るまでの短い期間に合意を目指すことになる。

 議会には、通年予算の成立、再度の短期延長、あるいは両者の組み合わせといった選択肢がある。ただ、選挙結果は政治的な計算を変えた。特に民主党が、上下両院を掌握してから一部の歳出法案を交渉したいと判断した場合、影響は大きい。

■ゴールドマン、つなぎ予算の延長を予想

 米ゴールドマン・サックスのアナリストは、議会が期限前にすべての懸案を決着させるのではなく、つなぎ予算の延長を承認すると予想している。マーケットウォッチによると、同社はまた、議員らがトランプ氏の以前の財政関連法に盛り込まれた歳出削減の一部を撤回した場合、民主党による議会支配で2027年の連邦歳出が国内総生産(GDP)比約0.25%増える可能性があると試算している。

 裁量的経費や医療保険補助金の拡充で合意すれば、歳出はさらに増える可能性がある。ただ、こうした変更には引き続きトランプ氏の承認、または大統領の拒否権を覆すのに十分な議会の票が必要となる。

■現行つなぎ予算は9月2日に成立

 現行の予算措置は、9月2日に「2027年度継続歳出・延長法」として成立した。

 同法は上院で90対6、下院で370対48の賛成多数で可決され、11月の選挙を前に政府閉鎖を回避した。米議会調査局(CRS)が引用した米議会予算局(CBO)の試算によると、同法は12本の歳出法案すべてを対象に、年率換算で約1兆7010億ドル(約269兆円)の裁量的予算権限を付与している。

 この合意は、国防費、国内プログラム、連邦補助金に対する政権の権限をめぐる対立など、複数の争点を解決せず先送りした。

 下院歳出委員会の民主党筆頭理事であるローザ・デローロ議員は、共和党の歳出案に以前から異議を唱えていた。デローロ氏は9月1日の声明で、同委員会が可決した12本の歳出法案のうち11本は、成立に必要な超党派の支持を欠いていると指摘した。

 デローロ氏は、民主党が重視する分野への予算増額と、政治任用者に連邦補助金に対する大きな権限を与えるホワイトハウスの規則案の阻止を求めた。

■補助金規則案の扱いも焦点

 つなぎ予算法は、この規則の施行を12月11日まで延期している。規則案は、一定の補助金交付について上級の政治任用者による審査を義務付けるとともに、各機関が資金提供を打ち切ることができる状況を広げる内容だ。

 米国機械学会(ASME)は、この変更が大学や研究機関、非営利団体など、連邦政府の支援に依存する組織に影響を及ぼす可能性があると警告している。

 次の予算合意で、こうした制限が維持されるかどうかが決まる可能性がある。

 医療関連支出も対立の火種となりうる。民主党は生活費の負担軽減や、トランプ氏の財政政策の影響を受けたプログラムへの予算復活を訴えて選挙戦を戦った。一方、共和党は政府支出の抑制に向けた取り組みを擁護してきた。

 法律事務所ホランド・アンド・ナイトが10月に公表した分析によると、下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ院内総務は以前、歳出手続きを1月に先送りするのではなく、現議会の会期中に完了させることに支持を表明していた。

 これにより、新議会の招集前に超党派で合意する余地は残る。ただ、大きな争点は来年に持ち越される可能性もある。

■アリアンツ、財政赤字拡大を予想

 エコノミストは、議会の主導権交代が連邦財政に与える影響の分析を始めている。

 アリアンツ・リサーチは11月4日のリポートで、ねじれ状態の政権運営により、歳出をめぐる膠着、将来の政府閉鎖、債務上限をめぐる対立のリスクが高まる可能性があると警告した。

 同社は、連邦財政赤字がGDP比で2026年の6.2%から2027年には6.6%に拡大する可能性があると試算している。この予測は、国防費の追加や国内プログラムへの予算拡充などを含め、議員らが最終的に妥協に至ることを前提としている。

■政府閉鎖の経済的影響

 再び政府閉鎖となった場合の経済的影響は、その期間や影響を受ける機関によって異なる。

 CRSは、2025年に約6週間続いた政府閉鎖について、連邦政府の業務が中断し、政府調達が一時的に減少したことで経済生産が落ち込んだと分析した。各機関の業務再開後に一部の支出は回復したものの、閉鎖期間中に失われた生産は完全には取り戻せなかった。

 連邦政府との契約に依存する企業は支払いや事業の遅れに直面する可能性があり、一部の行政サービスや経済統計の公表にも支障が出る恐れがある。

■年末に重なる他の期限

 議員らが年末に対処すべき課題は12月の予算期限だけではない。議会は、年次の国防権限法に加え、陸上交通、医療プログラム、農業法の一部に関する期限切れを迎える権限への対応も迫られている。

 ホランド・アンド・ナイトの分析は、想定される結果の一つとして、2027年1月または3月までのつなぎ予算の延長を挙げた。このほか、より包括的な歳出パッケージや、通年予算と短期延長の組み合わせも選択肢として示した。

 現行法は12月11日の終わりに失効する。新たな予算法が成立しなければ、対象となる連邦機関は12月12日から資金が途絶える可能性がある。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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