ディズニー、Character.AI従業員60人以上に雇用提示 2000万ドルで知財ライセンス取得案

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ディズニーが、米連邦破産法11条の適用を申請したAI企業Character.AIの従業員60人以上に雇用を提示することに合意した。Bloombergが報じた裁判所提出書類によると、対象は従業員の過半数に当たり、提示を受けた人の大半が受諾したという。
並行して、ディズニーは2000万ドル(約31億6000万円)で同社の一部知的財産の非独占・永続ライセンスなどを取得する案を提示している。この取引は裁判所の承認を必要とし、他社からより有利な提案が出る可能性がある。
■60人以上に雇用提示、年間報酬は約6000万ドル
Bloombergの報道によると、2026年10月に提出された書類は、雇用提示に伴う年間報酬総額を約6000万ドル(約94億8000万円)と見積もっている。これは採用対象者への報酬であり、知的財産などの取得に充てる2000万ドル(約31億6000万円)とは別の金額だ。
採用の動きは破産申請に先行していた。ディズニーは9月18日、Character.AIの最高経営責任者(CEO)を務めていたカランディープ・アナンド氏を、新設する最高技術責任者(CTO)に10月2日付で迎えると発表し、同社の技術チームの一部も加わる見通しを示していた。
ディズニーの発表によると、アナンド氏は全社の技術基盤、データ・AIプラットフォーム、製品開発、エンジニアリングなどを統括する。会話型AIの開発経験を持つ人材の参加は、同社の技術開発体制を支えることになる。
Character.AIの発表では、ディズニーは採用した元従業員を通じて移行支援サービスも提供する。この支援は、売却手続き中の一定期間、プラットフォームの運営を支えるためのものだ。
■2000万ドル(約31億6000万円)のライセンス取得案と売却手続き
Character.AIを運営する米Character Technologiesは10月12日、デラウェア州の連邦破産裁判所に連邦破産法11条の適用を自主申請した。同社は、資産の全部または実質的に全部を裁判所の監督下で売却する方針を示している。
申請前に合意した相手は、ディズニー傘下のDisney Worldwide Servicesだ。Character.AIの発表によると、合意の対象には一部知的財産の非独占・永続ライセンスと一定の請求権が含まれ、ディズニーは2000万ドル(約31億6000万円)の支払いと移行支援を提供する。
ディズニーは、売却条件の基準を示す最初の買い手候補「ストーキングホース入札者」となる。この仕組みでは当初の提案を基に買い手を募り、他社がより高い価格や有利な条件を提示できる。最終的な売却先と条件は、競合提案や裁判所の判断によって決まる。
同社が10月12日に示した予定では、売却手続きと取引の完了は2026年11月下旬から12月上旬を見込む。手続き中もサービスを継続し、プラットフォームの運営を引き継ぐ買い手を探す方針だ。運営継続につながる売却が実現しなければ、サービスを終了するとしている。
■会話型AIを支える費用と法的課題
Character.AIは、利用者がキャラクターを作成したり、他の利用者が作ったキャラクターと会話したりできるAIサービスだ。設定された人物像に沿った応答を通じて、ロールプレイや物語づくり、継続的な対話を楽しめる。
ロイターが10月13日に報じた裁判所提出書類によると、同社には約1200万人のアクティブユーザーがいた。一方、計算資源やAI人材にかかる費用が重く、月間約800万~900万ドルの赤字を計上していたという。利用者を集めることに加え、応答生成などを支える費用を賄う収益基盤の確立が課題となっていた。
子どもの安全を巡る訴訟も抱えてきた。2024年には、14歳の息子がチャットボットとのやり取りを通じて精神的に依存し、自殺に至ったとして母親が提訴した。ロイターによると、この訴訟を含む5件では2026年1月に和解に向けた基本合意に達したが、10月13日の報道時点で最終確定と支払いは済んでいなかった。
政府当局による調査も進んでいる。イリノイ州司法長官事務所は10月14日、同州などが2024年の訴訟後に調査を始めたと説明し、40の司法長官が破産手続きで安全性や個人情報保護に関する対応を求めたと発表した。資産売却に際しても、利用者の機微な会話データや子どもの保護が審査上の論点になる。
■AIとエンターテインメントをつなぐ人材
Character.AIは、キャラクターとの対話や物語への参加をサービスの中心に据えてきた。同社は9月の発表で、ファンが好きなキャラクターや物語、コミュニティーと関わる新しい形式の開発を目標として説明している。
ディズニーもアナンド氏の起用に際し、技術を通じてファンと物語やキャラクターを結ぶ体験を強化する方針を示した。会話型AIの専門人材は、利用者の入力に応じて体験が変わるサービスを考えるうえで、開発上の知見を提供できる。
今回の動きには、専門人材の採用、知的財産のライセンス取得、既存サービスの売却先探しという三つの側面がある。消費者向けAIサービスでは、利用体験の魅力とともに、運営費を支える事業基盤、安全対策、個人情報保護を整えることが継続運営の重要な条件となる。
元記事: Disney to Hire Most Character.AI Employees as AI Chatbot Startup Faces Bankruptcy
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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