『Ars Magica Definitive Edition』米国で発売 580ページの決定版と公開ライセンスの内容

2026年9月29日 14:22

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記事提供元:Tech Times

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テーブルトークRPG『アルスマギカ』の「Ars Magica Definitive Edition Set」が、2026年9月17日に米国で一般発売された。第5版を拡充した豪華版の登場に加え、シリーズの本文を使った創作を認めるオープンライセンスにも注目が集まる。

■第5版を拡充した決定版セット

Atlas Gamesが発売したセットの米国希望小売価格は159.95ドル(約2万5000円、1ドル=157円換算)、製品番号はAG0215だ。スリップケースに、決定版のコアルールブック、ストーリーガイド・スクリーン、14ページのリファレンスガイド、「神話的ヨーロッパ」のポスターマップを収める。対象年齢は14歳以上とされる。

コアルールブックは、金色の装飾を施した合成皮革装丁のフルカラーハードカバーで、Atlas Gamesの製品仕様では580ページ。2004年刊行の第5版コアルールブックは240ページで、決定版はその2倍を超える。決定版のPDFも別途販売されている。

スクリーンはゲーム進行役が参照する3面式で、ガイドと地図を合わせた3点セットも単体販売される。Atlas Gamesは一般発売に合わせ、第5版資料集のPDFバンドルを各20%引き、5種類すべての購入では40%引きとする販売企画を発表した。

■クラウドファンディングから一般発売まで

Atlas Gamesは2024年10月、BackerKitで決定版のクラウドファンディングを開始した。目標の1万5000ドル(約236万円)には3分で到達。BackerKitの終了記録には、2024年11月14日までの支援額84万1123ドル(約1億3206万円)、支援者5046人と表示されている。Atlas Gamesは、予約などを含む資金調達総額が100万ドルを超えたとしている。

同社は2024年11月、中国での印刷品に60~100%の関税が課されれば、一般流通向けの追加生産が難しくなる可能性を支援者に伝えていた。クラウドファンディング分は直接販売の利益幅で予期せぬ費用に対応できる一方、小売流通には価格上の制約があるという説明だった。

2026年4月には量産品の見本が届き、同年8月14日には最初のコンテナがミネソタ州ダルースの倉庫に到着した。同社は通関時に関税による遅れが生じたことも報告している。その後、支援者向けの発送を進め、9月17日の一般発売に至った。

■魔法の組み立て方と物語の舞台

『アルスマギカ』の魔法は、動詞に当たる5つの「技法」と、対象を表す10の「形相」を組み合わせて表現する。例えばRego(制御)とAquam(水)を組み合わせれば、水を操る魔法になる。あらかじめ習得する呪文に加え、その場で組み立てる即興の魔法も扱う仕組みだ。

決定版は新しい版を起こしたものではなく、第5版のルールを改訂・拡充したものだ。正誤表の反映に加え、資料集に分かれていた長所と短所、呪文の指針、秘儀への参入、研究室の個別化、徒弟の訓練、独自研究などのルールをまとめた。

舞台の「神話的ヨーロッパ」は、13世紀の欧州とレバントを下敷きに、民間伝承に登場する存在や魔法が息づく世界だ。プレイヤーは魔術師だけでなく、その仲間や従者も演じる。複数の人物を受け持ち、ときには物語の進行役も交代する「トループ形式」が、魔術師たちの共同体を描く遊び方につながっている。

■作品の歩みと創作を開くライセンス

『アルスマギカ』はジョナサン・トウィートとマーク・ライン=ハーゲンが手がけ、1987年にLion Rampantから初版が刊行された。トウィートは後に『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第3版の設計に携わり、ライン=ハーゲンは『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』を生み出した。Atlas Gamesは1996年に第4版、2004年に第5版を刊行し、第5版はOrigins AwardとENnie Awardで受賞している。

決定版の一般発売に先立ち、Atlas Gamesは2024年のクラウドファンディングを通じて、第5版とその資料集など計53冊の本文をCC BY-SA 4.0で公開した。公開リストには決定版の本文に加え、第3版・第4版の一部資料集も含まれる。対象は原則として書籍の本文で、装丁、デザイン、イラスト、地図、ロゴは個別に指定されたものを除き含まれない。

このライセンスでは、適切なクレジット表示などの条件を守れば、対象の本文を複製・改変し、商用作品にも利用できる。翻案した部分を頒布する場合は、同じライセンスまたは互換ライセンスを適用する必要がある。条件を守る利用者への許諾は取り消されない一方、作品名などの商標にはAtlas Gamesが定める別の条件がある。

第5版の開発を担ったデイビッド・チャートは、ライセンス公開に際し、創作者たちの創造力がゲームの遺産を形づくり、その広がりは自分の想像を超えるだろうと語った。Atlas Gamesも、ファンが自社だけでは探れなかった方向へ作品を発展させることを、公開の理由として挙げている。

元記事: Ars Magica Definitive Edition Hits Retail: Open License Now Covers 40+ Sourcebooks

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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