ハッチ・ワーク Research Memo(1):通期計画は据え置き、ポテンシャル強化のための投資も順調
*11:01JST ハッチ・ワーク Research Memo(1):通期計画は据え置き、ポテンシャル強化のための投資も順調
■要約
ハッチ・ワーク<148A>は、パーパスに「社会に、可能性の卵を。」、ミッションに「CREATE FUTURE BASE」を掲げ、遊休資産に新たな価値を生み出すDXサービスを提供する。月極駐車場検索ポータルサイト「アットパーキング」の運営と月極駐車場オンライン管理支援サービス「アットパーキングクラウド」を提供する月極イノベーション事業を主軸として、貸会議室、レンタルオフィスなどを提供するビルディングイノベーション事業も展開する。
1. 2026年12月期中間期の業績概要
2026年12月期中間期の業績は、売上高1,581百万円(前年同期比18.1%増)、営業利益67百万円(同60.7%減)、経常利益75百万円(同59.9%減)、中間純利益49百万円(同59.9%減)と増収減益となった。主力事業である月極イノベーション事業が引き続き成長を維持した一方、中長期の成長に向けた新モデル貸会議室出店、LLMO対策※、広告宣伝やシステム関連等の戦略的投資を計画どおり実行したことで利益は前年同期を下回った。なお、売上総利益ベースでは943百万円(同16.4%増)と増益を確保している。通期業績予想に対する進捗はおおむね計画どおりである。管理会社向けの月極駐車場オンライン管理支援サービス「アットパーキングクラウド」の契約社数は引き続き拡大し、「アットパーキングクラウド」登録台数(月極駐車場区画数。以下、「APクラウド登録台数」)は2026年6月末で50.8万台(同21.8%増)と着実に増加した。
※ LLMO:Large Language Model Optimizationの略称。大規模言語モデル(生成AI)が回答や検索結果を生成する際に、当社のサービスの情報が適切かつ優先的に参照・提示されるようにするための最適化施策
2. 2026年12月期業績見通し
2026年12月期通期の業績は、売上高3,385百万円(前期比22.7%増)、営業利益204百万円(同15.6%減)、経常利益200百万円(同23.0%減)、当期純利益216百万円(同12.2%減)と、本社の移転拡張に加え、各事業での戦略的投資が重なることで、大幅増収ながら減益を見込む期初計画を据え置いている。中間期までの進捗を見ると、売上高は通期計画の過半に若干届いておらず、利益面は下振れているように見える。ただ、月極イノベーション事業の収益貢献は下期の方が大きいこと、新規出店を実施したビルディングイノベーション事業においても稼働率が下期から向上する公算であり、大きな懸念は不要だと弊社では考えている。2026年12月期は、これまで市況環境を注視しつつ慎重に運営をしていたビルディングイノベーション事業の再始動という側面もあるが、最大のポイントはやはり主力事業である月極イノベーション事業の一段の強化(=「時価総額100億円の早期達成」に必要な高成長エンジンとしてのポテンシャル強化)に置かれていると弊社では理解している。
3. 中長期の成長戦略
中長期の成長戦略としてはビルディングイノベーション事業の安定的な運営と利益獲得をベースに、「アットパーキングクラウド」を成長エンジンとして、月極イノベーション事業の成長を加速する。成長戦略を3段階に設定し、APクラウド登録台数の拡大、データの収集と活用、「ファーストワンマイルステーション構想」の実現へとステップアップする。月極駐車場の市場規模は、国内自動車保有台数6,222万台超の50%弱と推定され、現在のAPクラウド登録台数50.8万台と比較すると開拓余地は相当に大きい。競合他社も営業を強化しているため、同社はAPクラウド登録台数の拡大を最優先課題としている。月極駐車場を管理することで収集される利用者・駐車場などの属性データを活用した取り組みも積極的に進めており、他企業と連携したEV充電サービス付月極駐車場やリアルタイムの満空情報を活用した空き区画の短期契約サービス「アットパーキングウィークリー」、カーサポートサービス、カーシェアリング拠点の提供など、月極駐車場を再定義した新たな市場を次々と創造している。また、2025年2月には神戸市と「アットパーキングクラウド」駐車場の「災害ステーション」としての利活用に関する協定を締結した。2026年1月には松山市とも新たに協定を締結しており、連携の枠組み拡大を続ける。
■Key Points
・2026年12月期中間期は投資面、事業面ともに計画どおりの進捗
・2026年12月期は成長ポテンシャル強化のための戦略的投資を実施
・「災害ステーション」の全国拡充など、「ファーストワンマイルステーション構想」進展
(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)《HN》
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