Apple、2018年MacBook Airなど3機種をオブソリートに バタフライキーボード搭載機も公式修理終了

(Davide Scutellaro/unsplash.com)[写真拡大]
Appleは、MacBook Air(Retina, 13-inch, 2018)、MacBook Pro(13-inch, 2018, Thunderbolt 3ポート×4)、MacBook Pro(13-inch, 2017, Thunderbolt 3ポート×2)の3機種をオブソリート製品に指定した。AppleとApple正規サービスプロバイダによる通常のハードウェア修理は終了し、部品の発注もできなくなる。
Macノートブックについては、部品の在庫がある場合に限り、販売店への最終供給日から最長10年間までバッテリーのみの修理を受けられる可能性がある。オブソリート指定はハードウェアサービス上の区分であり、端末が直ちに使えなくなることを意味するものではない。
■Intel搭載MacBookはすべてビンテージまたはオブソリートに
今回オブソリートに指定されたのは、次の3機種である。
・MacBook Air(Retina, 13-inch, 2018)
・MacBook Pro(13-inch, 2018, Thunderbolt 3ポート×4)
・MacBook Pro(13-inch, 2017, Thunderbolt 3ポート×2)
Appleは、販売店への供給を停止してから5年以上7年未満の製品をビンテージ製品、7年以上が経過した製品をオブソリート製品に分類している。ビンテージ製品は部品の在庫があれば修理を受けられる場合があるが、オブソリート製品についてはハードウェア修理サービスが終了し、サービスプロバイダも部品を発注できない。
今回の更新により、Intelプロセッサを搭載したMacBookは、すべてビンテージまたはオブソリートの区分に入った。Appleの標準的なハードウェアサービスを継続して受けられるIntel搭載MacBookはなくなったことになる。
Macノートブックのバッテリー修理には例外が設けられている。部品の在庫状況によっては、販売店への最終供給日から最長10年間まで、バッテリーのみの修理期間が延長される場合がある。今回の3機種についてもバッテリー修理を受けられる可能性は残るが、具体的な対応可否はAppleまたはApple正規サービスプロバイダへの確認が必要となる。
■バタフライキーボードを搭載した2018年モデル
今回オブソリートとなった2018年モデルのMacBook AirとMacBook Proには、第3世代のバタフライキーボードが採用されていた。薄型化を重視した機構だったが、文字が意図せず繰り返し入力される、文字が入力されない、キーの反応が不安定になるといった問題が報告され、Appleは対象機種に無償修理プログラムを設けた。
バタフライ構造は、従来のシザー構造とは異なる支持機構を採用し、浅いキーストロークを実現していた。2018年モデルの第3世代では、キーキャップの下に薄い膜状の部品が追加されている。Appleは発売時に静音性を高める変更と説明していたが、分解調査では、異物が機構内へ入りにくくする構造も確認された。
Appleは2019年3月、第3世代バタフライキーボードで問題を経験している一部の利用者を認識しているとして謝罪した。一方、米国で提起された集団訴訟では、原告側がAppleは問題を認識しながら製品を販売したと主張したが、AppleはMacBookに欠陥があったとの主張や不正行為を否定している。
この訴訟では5000万ドル(約79億5000万円、1ドル=159円換算)の和解基金が設けられた。和解はAppleによる責任や不正行為の承認を意味するものではない。対象者への当初の支払いは2024年に実施され、残余資金についても2026年に追加の分配が行われた。
■キーボード修理プログラムは2024年に終了
Appleは2018年6月、対象となるMacBook、MacBook Air、MacBook Proについて、キーボード修理プログラムを開始した。文字が勝手に繰り返し入力される、文字が表示されない、キーが引っ掛かる、反応が安定しないといった症状を対象に、対象機種の最初の小売販売日から4年間、無償で修理を提供する制度だった。
プログラムは対象となる各機種の適用期間が満了し、2024年11月に終了した。今回のオブソリート指定までは約1年9カ月あり、その間は部品が残っていれば有償修理を受けられる可能性があったが、無償修理は保証されていなかった。
2018年モデルでは、キーボードがトップケースと一体化されている。トップケースにはキーボードのほか、トラックパッド周辺やバッテリーなど複数の部品が組み込まれており、一部のキーに問題が生じた場合でも大きな単位での交換が必要になる。
iFixitは分解調査に基づき、2018年の13インチMacBook Proの修理しやすさを10点中1点、2018年のMacBook Airを10点中3点と評価した。はんだ付けされた部品やキーボードの一体構造などが、修理を難しくする要因として挙げられている。
オブソリート指定後は、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダがトップケース、ロジックボード、ディスプレイなどの交換部品を新たに発注できない。バタフライキーボードに問題が生じた場合も、バッテリー修理の例外を除けば、Appleの通常の修理制度は利用できなくなる。
■対象となった3機種
MacBook Air(Retina, 13-inch, 2018)は、MacBook Airとして初めてRetinaディスプレイとTouch IDを搭載したモデルである。1.6GHzデュアルコアIntel Core i5、2つのThunderbolt 3ポートを備え、従来モデルより狭いベゼルと薄型・軽量の筐体を採用した。第3世代バタフライキーボードを搭載し、iFixitの修理しやすさ評価は10点中3点だった。
MacBook Pro(13-inch, 2018, Thunderbolt 3ポート×4)は、クアッドコアIntel Coreプロセッサ、True Tone対応Retinaディスプレイ、Touch Bar、Touch IDを搭載した。こちらも第3世代バタフライキーボードを採用し、iFixitの修理しやすさ評価は10点中1点だった。
MacBook Pro(13-inch, 2017, Thunderbolt 3ポート×2)は、デュアルコアのIntel Kaby Lakeプロセッサと2つのThunderbolt 3ポートを搭載し、Touch Barを備えないモデルである。2018年モデルとは異なり、第2世代のバタフライキーボードを採用していた。
■ハードウェア修理とOS対応は別
オブソリートはAppleのハードウェア修理サービスに関する区分であり、macOSの互換性とは別に管理されている。今回の指定によって端末が起動しなくなったり、インストール済みのソフトウェアが直ちに使えなくなったりするわけではない。
各機種が正式に対応する最後のメジャーバージョンは、MacBook Pro(13-inch, 2018, Thunderbolt 3ポート×4)がmacOS Sequoia 15、MacBook Air(Retina, 13-inch, 2018)がmacOS Sonoma 14、MacBook Pro(13-inch, 2017, Thunderbolt 3ポート×2)がmacOS Ventura 13である。
3機種はいずれも、現行のmacOS Tahoe 26には対応していない。今後も利用を続ける場合は、各OS向けに配信される更新の有無、利用するアプリやブラウザの対応状況を個別に確認する必要がある。
■今後も使い続ける場合の選択肢
バッテリーが劣化している場合は、AppleまたはApple正規サービスプロバイダに、バッテリー修理が可能か確認することが選択肢となる。最長10年間という期間内であっても、実際に修理できるかどうかは部品の在庫に左右される。
バッテリー以外のハードウェアに問題が生じた場合は、独立系修理店への相談や中古部品の利用が主な選択肢となる。使用する部品の状態、修理後の保証、費用は事業者によって異なるため、見積額や保証条件を確認したうえで判断する必要がある。
データのバックアップも重要になる。内蔵ストレージやロジックボードが故障した場合、Appleの公式修理ルートを利用できないため、Time Machineなどを使って必要なデータを別のストレージに保存しておくことが望ましい。
修理費が高額になる場合は、独立系修理による延命と新しいMacへの移行を比較する必要がある。判断に当たっては、本体の使用状態だけでなく、対応するmacOS、必要なアプリの動作環境、バッテリーの状態も考慮することになる。
元記事: Apple Declares 2018 MacBook Air Obsolete After Closing Butterfly Keyboard Repair Program
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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