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綿半ホールディングス、27年3月期増収増益・12期連続増配予想、建設事業伸長と小売堅調が牽引
綿半ホールディングス<3199>(東証プライム)は、ホームセンターを中心とする小売事業、長尺屋根工事を強みとして戸建木造住宅分野にも展開する建設事業、医薬品・化成品向け天然原料輸入を主力とする貿易事業を展開している。27年3月期は増収増益で12期連続増配予想としている。建設事業が伸長し、小売事業も堅調に推移する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は年初来安値圏だが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。
■小売事業、建設事業、貿易事業を展開
経営方針に「地域に寄り添い、地域と共に新しい価値を創造する」を掲げ、ホームセンターを中心とする小売事業、長尺屋根工事や自走式立体駐車場工事を強みとして戸建木造住宅分野にも展開する建設事業、および医薬品・化成品向け天然原料輸入を主力とする貿易事業を展開している。また26年6月に綿半リゾートを設立し、ホテル恵山が運営する「昼神温泉 ユルイの宿 恵山」を取得した。25年5月に全株式を取得した龍峡亭を綿半リゾートに統合し、南信州の地域活性化に向けて観光事業へ本格参入する。
26年3月期セグメント別業績は、小売事業が売上高770億34百万円で営業利益(全社費用等調整前)15億63百万円、建設事業が売上高499億02百万円で営業利益22億07百万円、貿易事業が売上高65億02百万円で営業利益6億66百万円、その他事業(不動産事業等)が売上高20億11百万円で営業利益1億76百万円、営業利益の全社費用等調整額が▲10億15百万円だった。
■小売事業はEDLP×EDLC戦略を推進
小売事業は、綿半ホームエイドが長野県を中心にスーパーセンター業態とホームセンター業態、綿半フレッシュマーケットが愛知県を中心に食品スーパー業態、綿半Jマートが関東甲信越エリアにホームセンター業態、綿半パートナーズがグループの共同仕入やプライベートブランド(PB)商品の共同開発など展開している。スーパーセンター業態は10万点を超える豊富な品揃えに加えて、生鮮食品を加えることで主婦層を取り込んでいることが特徴である。また生鮮食品、ホームセンター商品、医薬品、各種テナントを含めた複合型店舗も展開している。
事業拡大に向けた基本戦略として、M&Aも活用したエリア拡大と売場面積拡大、EDLP(エブリデー・ロー・プライス)×EDLC(エブリデー・ロー・コスト)戦略、子会社の綿半パートナーズによるグループ商品仕入原価低減とPB商品共同開発・相互供給、全社を一本化する新基幹システムの導入と物流改革、ネット通販の拡大などを推進している。
M&Aでは、18年12月に家電・パソコン通販サイト運営のアベルネット(現:綿半ドットコム)を子会社化、19年4月に長野県内で「お茶元みはら胡蝶庵」を展開する丸三三原商店(現:綿半三原商店)を子会社化、20年10月に家具・インテリア販売や空間デザイン事業を展開するリグナを子会社化、20年11月に調剤薬局併設ドラッグストアを展開するほしまんを子会社化、21年3月に組立家具製造販売の大洋を子会社化、21年11月にヴィンテージスタイルの家具・インテリアショップを展開する藤越を子会社化、22年4月に建物管理・不動産売買のAICを子会社化、藤越とリグナを合併(新社名リグナ)した。
また22年7月には中村ファームを子会社化(現:綿半ファーム)して養豚事業に参入、23年3月には小諸動物病院の全株式を取得、24年4月には養豚事業者向けに生産管理システムを開発・提供するEco―Porkと資本業務提携した。綿半ファームは25年6月に稼働開始した次世代養豚施設(長野県東筑摩郡)から、25年8月に「幻の三元豚」4頭を含む豚15頭を初出荷した。26年1月には子会社の綿半ファームを通じて、ちくほく農場(長野県東筑摩郡)の全株式を取得した。25年10月に設立した農事組合法人綿半農場とともに、同社の創業の地である長野県で農業事業に本格参入する。
小売事業の月次売上(速報値)を見ると、26年7月は全店が96.9%、既存店が97.6%となった。複数店舗のリニューアルオープンによりグルメが好調に推移し、積極的なプロモーション効果で季節家電も好調だったが、梅雨明けが前年より遅れた影響で園芸・レジャー用品等が低調だった。26年4月~7月累計ベースでは全店ガ96.3%、既存店が97.1%となった。
■建設事業は長尺屋根工事や自走式立体駐車場工事に強み、木造住宅も拡大
建設事業は、綿半ソリューションズが建築・土木・住宅リフォーム工事、鉄骨・鋼構造物の加工・製造などを展開し、長尺屋根工事および自走式立体駐車場工事を強みとしている。長尺屋根工事は、工場の操業を止めずに老朽化した屋根の改修工事を行う「WKカバー工法」で特許を取得している。自走式立体駐車場工事は、柱が少なく利用者が使いやすい「stage W」など、多数の国土交通省認定を有して国内トップシェアを誇っている。
子会社化したサイエンスホームが戸建木造住宅FC事業、夢ハウスが戸建木造住宅販売・加盟店運営を展開するなど木造住宅分野の拡大も注力している。24年4月には木材加工品製造・販売の征矢野建材を子会社化(現:綿半建材)し、24年9月には綿半建材が須江林産の全株式を取得し、素材丸太の生産から加工・施工・販売まで木材に関わるすべてをグループ内で展開する体制を構築した。綿半建材は「伐る・使う・植える・育てる」を柱とした森林の再生に向け、25年8月に長野県飯田市千代の山林約1500haを取得、25年12月には子会社の綿半林業を通じて小山工建(鹿児島市)の全株式を取得した。木造住宅分野の更なる販路拡大を目指す。26年4月には住宅ネットワークを運営する綿半林業SHがサイエンスホームの新商品「Qクラス」を発売した。国産ひのきを贅沢に使用しながらも999万円という時代に逆行する価格を実現し、全国100棟限定の販売となる。
自走式立体駐車場工事関連では、26年3月に綿半ソリューションズが三井不動産および福岡地所と共同で、福岡県福岡市西区マリノアシティ福岡跡地に建設予定の商業施設(仮称:三井アウトレットパーク福岡)の自走式立体駐車場工事を受注し、着工した。26年5月には、東京製鐵が開発・供給を行っている電炉鋼板を使用した冷間ロール成形各型鋼管を採用した自走式駐車場の防耐火大臣認定を新たに取得し、その認定を使用した自走式駐車場の受注(工事名称:常陽銀行新本店新築工事・駐車場棟)および着工を発表した。
■貿易事業はジェネリック医薬品向け天然原料などを販売
貿易事業は、医薬品・化成品向け天然原料輸入専門商社の綿半トレーディングが展開している。ジェネリック医薬品向けアセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)や、メキシコ特産でヘアワックス・口紅などに使用するキャンデリラワックス(取り扱い数量国内1位)など特定分野に強みを持ち、製造部門はHMG(ヒト尿由来の排卵障害治療薬)原薬を製造して医薬品メーカーに販売している。
23年1月には綿半トレーディングが、果実・野菜等の食品輸入を展開するカサナチュラルの株式20%取得して資本業務提携した。24年1月には綿半トレーディングが世界的な化学・エネルギー企業であるSasol Chemicals社と、日本のパーソナルケア市場における独占販売代理店契約を締結した。
26年7月には綿半トレーディングが藤田医科大学発「腸活啓発ベンチャー」のバイオシスラボ(愛知県豊橋市)と、食用ウチワサボテン「SABOVEG」に関する共同研究において「満腹感の持続」「空腹感の緩和」および「食欲抑制」に関する新たな知見を得たことから、食用ウチワサボテンの「食欲抑制用途」に関する特許を出願した。
■中期経営計画
23年5月に策定した新中期経営計画(24年3月期~27年3月期)では、経営方針を引き続き「地域に寄り添い地域と共に新しい価値を創造する」として、目標数値には最終年度27年3月期の売上高1500億円、経常利益45億円、経常利益率3.0%を掲げたが、中東情勢の影響など先行き不透明な状況を踏まえ、26年5月に、達成目標時期を29年3月期へ見直した。基本方針に変更はなく、地域との繋がりを大切にしながら、地域の発展に尽くすとともに、目標数値達成に向けて諸施策を実践し、企業価値向上を図るとしている。
24年11月には綿半ソリューションズが、持続可能な脱炭素社会の実現を目指す企業グループである日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)へ加盟した。
九電工<1959>と共同で設立した綿半ウッドパワー(出資比率65%、24年10月設立)は、25年4月にソヤノウッドパワー(SWP)の発電事業を承継し、木質バイオマス発電事業に参入した。
25年8月には綿半ソリューションズが、オーストラリアの革新的な再生可能エネルギー技術企業であるBlack Stump Technologies社と戦略的パートナーシップを締結した。次世代再生可能エネルギーソリューション「Solarator」を日本市場で本格展開する。また26年3月には綿半ソリューションズが、静岡工場を災害時に「民間津波避難協力ビル」として地域住民に開放することを決定した。
■27年3月期増収増益予想
27年3月期の連結業績予想は売上高が前期比3.4%増の1400億円、営業利益が5.6%増の38億円、経常利益が2.5%増の40億円、親会社株主帰属当期純利益が8.0%増の23億円としている。配当予想は前期比1円増配の31円(期末一括)としている。12期連続増配で予想配当性向は25.2%となる。
第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比0.3%増の325億24百万円、営業利益が7.5%減の6億31百万円、経常利益が13.1%減の7億06百万円、そして親会社株主帰属四半期純利益が26.8%減の4億72百万円だった。
全体として減益だった。建設事業は順調だったが、小売事業における積極的な店舗改装実施に伴う一時的な売場縮小が影響した。ただし概ね計画水準だった。なお営業外収益では前期計上の出資金運用益64百万円が剥落した。
小売事業は売上高(外部顧客への売上高)が3.5%減の191億82百万円、営業利益(全社費用等調整前)が26.3%減の4億46百万円だった。減収減益だった。積極的な店舗改装実施に伴う一時的な売場縮小が影響したほか、低気温によって季節品の販売が低調だった。
建設事業は売上高が15.3%増の115億27百万円、営業利益が317.4%増の3億61百万円だった。大幅増収増益だった。駐車場およびリニューアル分野で工事が順調に進捗した。
貿易事業は売上高が1.1%増の15億79百万円だが、営業利益が53.9%減の57百万円だった。商品構成の影響で増収ながら減益だった。
その他事業(不動産事業等)は売上高が76.2%減の2億34百万円、営業利益が68.1%減の31百万円だった。なお観光事業に参入した。
通期の連結業績予想は前回予想(26年5月11日付の期初公表値)を据え置いている。セグメント別計画は、小売事業の売上高が前期比2.7%増の790億79百万円で営業利益が1.0%増の15億79百万円、建設事業の売上高が4.4%増の521億02百万円で営業利益が19.2%増の26億32百万円、貿易事業の売上高が4.4%増の67億86百万円で営業利益が5.9%減の6億27百万円としている。貿易事業が一部原薬の製造工程見直しの影響を受けるが、建設事業が引き続き伸長し、小売事業も堅調に推移する見込みだ。
第1四半期は一時的要因により減益だったが、概ね計画水準だった。通期ベースでは積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株主優待制度は毎年9月末時点の継続保有株主対象
株主優待制度(詳細は会社HP参照)は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上を継続保有している株主を対象に、保有株式数に応じて綿半オリジナル信州特産品やマイホーム購入特典などを贈呈している。
■株価は反発の動き
株価は年初来安値圏だが、調整一巡して反発の動きを強めている。週足チャートで見ると抵抗線となっていた13週移動平均線突破の動きを強めている。出直りを期待したい。8月26日の終値は1343円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS123円07銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約2.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1303円74銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約268億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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