Pixel Buds Pro 2、装着ずれに応じてANCを自動調整 9月に無料アップデート

2026年8月13日 22:22

印刷

記事提供元:Tech Times

(Google)

(Google)[写真拡大]

Googleは「Made by Google 2026」において、Pixel Buds Pro 2向けの無料ソフトウェアアップデートを発表した。耳へのフィット感のわずかな変化を検知し、アクティブノイズキャンセリング(ANC)を自動調整する機能が追加される。アップデートは2026年9月から順次配信され、新色「Olive」は日本で8月20日に発売される。

■装着状態の変化に対応する「Dynamic ANC」

Googleは「Made by Google 2026」において、Pixel Buds Pro 2向けの無料ソフトウェアアップデートを発表した。米国向け発表で「Dynamic ANC」と呼ばれる新機能は、耳とイヤーチップの密閉状態にわずかな変化が生じた際に、それを検知してノイズキャンセリングを自動調整する。

このアップデートは、2026年9月から既存のPixel Buds Pro 2ユーザーにも順次配信される。新色「Olive」も追加され、日本では8月12日からオンライン、8月13日から店頭で予約販売を開始し、8月20日に発売する。国内価格は3万6800円である。

この発表の前日となる8月11日には、SamsungがGalaxy Buds向け補聴器機能について、米食品医薬品局(FDA)の510(k)クリアランスを取得したと発表している。両社の発表は、プレミアムイヤホンが音楽再生にとどまらず、聴覚支援や翻訳、装着状態に応じた音響制御へと機能を広げていることを示している。

■従来のANCの課題とDynamic ANCの仕組み

アクティブノイズキャンセリングは、周囲の騒音に対して逆位相の音を生成し、騒音を低減する技術である。Pixel Buds Pro 2は、イヤホンの外側と内側に配置したマイクを使って周囲の音や耳に届く音を検知し、ノイズキャンセリングを調整する。

イヤホンの装着状態が変わると、イヤーチップと耳の間の密閉性も変化する。密閉性が低下すれば周囲の音が入りやすくなり、ノイズキャンセリングの効果が弱まる場合がある。ランニングやトレーニングなど、身体を大きく動かす場面では特に起こり得る問題だ。

Dynamic ANCは、耳へのフィット感のわずかな変化を検知し、その状態に応じてANCを自動調整する。Googleは、この機能によって装着状態が多少変化しても、強力なノイズキャンセリングを維持できるとしている。

Pixel Buds Pro 2には、Googleがイヤホン向けに独自設計した「Tensor A1」チップが搭載されている。同社によれば、Tensor A1によって初代Pixel Buds Proの約2倍のノイズキャンセリング性能を実現している。今回の新機能もソフトウェアアップデートとして提供されるため、既存ユーザーが新しいイヤホンを購入する必要はない。

■9月のアップデートで追加されるその他の新機能

9月から順次配信されるアップデートには、ANCの自動調整に加えて、Geminiによる設定操作、Google Pixel Watchとの睡眠データ同期、リアルタイム翻訳の強化が含まれる。

Geminiによる設定操作では、スマートフォンに触れずに音声でPixel Budsの設定を変更できる。「OK Google、低音を強調して」と話しかけることで、低音の設定を調整できる。

Google Pixel Watchとの睡眠データ同期では、Pixel Watchが入眠を検知すると、音楽の再生を一時停止し、Pixel Budsのタッチ操作をオフにして通知音をミュートする。利用には、対応するGoogle Pixel Watchとの連携が必要になる。

リアルタイム翻訳も強化される。Pixel Budsをタップしてリスニングモードを起動すると、スマートフォンに触れることなく、70以上の言語をほぼリアルタイムで理解できる。ユーザーが自分の言語で話すと、接続したGoogle Pixelスマートフォンが相手の言語に翻訳して再生することもできる。

Googleの発表では、今回の新機能はPixel Buds Pro 2とPixel Buds 2aに提供されるとしている。ただし、耳へのフィット感の変化に応じてANCを調整する機能は、ANCを搭載するPixel Buds Pro 2向けの機能となる。

■プレミアムイヤホン市場における各社の戦略の違い

Samsungは2026年8月11日、Galaxy Buds向けの「Hearing Aid」機能がFDAの510(k)クリアランスを取得したと発表した。対応するGalaxy Budsを、軽度から中等度の難聴を自覚する18歳以上の成人向け市販補聴器として利用できるようにする機能である。

対象となるGalaxy Buds3 ProとGalaxy Buds4 Proでは、約5分間の聴力テストをユーザー自身で実施できる。テスト結果を基に、NAL-NL2と呼ばれる臨床的なフィッティング方式を使って増幅特性を調整する。Samsungは、米国および承認された一部市場で2026年第4四半期から提供する予定としている。

Appleも2024年、対応するAirPods Pro 2を市販補聴器として利用可能にするソフトウェアについて、FDAの販売認可を取得している。対象は、軽度から中等度の難聴を自覚する18歳以上の成人である。

一方、Googleが今回発表したPixel Buds Pro 2のアップデートでは、同等の補聴器機能やFDAクリアランスは発表されていない。Googleは、装着状態に応じたANCの調整、Geminiによる設定操作、70以上の言語に対応するリアルタイム翻訳などを強化している。

各社が異なる機能を同時に開発しているため、プレミアムイヤホン市場を単純に一つの領域へ分けることはできない。ただし、今回の発表では、SamsungとAppleが規制対象となる聴覚支援機能を展開する一方、GoogleはANC、AI操作、翻訳、Pixel製品間の連携を前面に出している。

■新色「Olive」は日本で8月20日発売

新色の「Olive」は、2026年のPixel 11シリーズと調和する落ち着いたグリーンを採用している。既存のカラーバリエーションに加わり、日本では3万6800円で販売される。

日本では8月12日からオンライン、8月13日から店頭で予約販売を開始し、8月20日に発売する。米国では8月12日から注文を受け付け、通常価格は229ドルである。

ハードウェアの基本仕様に変更はない。Googleの公式仕様では、Tensor A1チップ、11mmダイナミックスピーカードライバー、Bluetooth 5.4を搭載する。防塵・防水性能はイヤホン本体がIP54、充電ケースがIPX4で、連続再生時間はANCオンで最大8時間、ANCオフで最大12時間となっている。

■既存のPixel Buds Pro 2への対応

9月から順次配信されるソフトウェアアップデートは、既存のPixel Buds Pro 2にも提供される。利用中の本体カラーにかかわらず、対応機種であれば新しいANC調整機能を利用できる。

アップデートには、Geminiによる設定操作、Google Pixel Watchとの睡眠データ同期、リアルタイム翻訳の強化も含まれる。ただし、機能によってはGoogle PixelスマートフォンやGoogle Pixel Watchなど、対応する機器やサービスとの連携が必要になる。

■注目ポイントQ&A

●2025年9月のアップデートで追加されたアダプティブ オーディオとDynamic ANCはどう違いますか?

アダプティブ オーディオは、周囲の環境に応じて外部の音をどの程度取り込むかを調整する機能です。一方、Dynamic ANCは、耳とイヤーチップの密閉状態のわずかな変化を検知し、ノイズキャンセリングを自動調整する機能です。前者は周囲の環境への対応、後者は装着状態の変化への対応が中心となります。

●運動するとノイズキャンセリングが弱くなるのはなぜですか?また、Dynamic ANCは解決できますか?

身体を動かしたことでイヤホンの位置が変わると、イヤーチップと耳の間の密閉性が低下し、周囲の音が入りやすくなることがあります。Dynamic ANCは、こうしたフィット感のわずかな変化を検知してANCを自動調整する機能です。ただし、アップデートは2026年9月からの配信予定であり、実際の効果は装着状態や利用環境によって異なる可能性があります。

●Pixel Buds Pro 2には、新しいGalaxy Budsのような補聴器機能はありますか?

今回のGoogleの発表には、Pixel Buds Pro 2を市販補聴器として利用する機能や、それに関するFDAクリアランスは含まれていません。SamsungはGalaxy Buds3 ProとGalaxy Buds4 Pro向けの補聴器機能についてFDAの510(k)クリアランスを取得し、2026年第4四半期から米国などで提供する予定です。Appleも2024年、対応するAirPods Pro 2向け補聴器ソフトウェアについてFDAの販売認可を取得しています。

●Dynamic ANCが無料アップデートである理由と、Tensor A1チップにはどのような関係がありますか?

Pixel Buds Pro 2には、オーディオ処理とノイズキャンセリングを担うGoogle独自設計のTensor A1チップが搭載されています。Dynamic ANCは新しいハードウェアとしてではなく、既存のPixel Buds Pro 2に対するソフトウェアアップデートとして提供されます。ただし、Googleは今回の発表で、Dynamic ANCの具体的な処理負荷やTensor A1の未使用処理能力について詳細を公表していません。

元記事: Pixel Buds Pro 2 Get Dynamic ANC That Fights Earbuds Slipping Out Mid-Workout

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード