アステナホールディングス、26年11月期中間期は計画上回る営業増益、化学品事業がけん引、通期上振れも

2026年7月14日 07:44

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  アステナホールディングス<8095>(東証プライム)は、7月13日に26年11月期第2四半期累計(以下、中間期)連結業績を発表した。計画を大幅に上回り、従来の営業減益予想から一転して営業増益と順調だった。化学品事業の利益貢献が計画を上回った。そして通期の最高益予想を据え置いた。HBC・食品事業を中心に増収で、すべての段階利益において過去最高益を目指す。中間期の進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期予想も上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は年初来高値を更新した。高配当利回りや1倍割れの低PBRなども評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■26年11月期中間期は計画を上回り営業増益、通期も上振れの可能性

 26年11月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比14.8%増の345億66百万円で、営業利益が3.2%増の22億94百万円、経常利益が0.0%減の21億48百万円、親会社株主帰属中間純利益が10.0%増の14億17百万円だった。

 計画を大幅に上回り、従来の営業減益予想から一転して営業増益と順調だった。計画(26年1月13日付の期初公表値、売上高330億円、営業利益16億円、経常利益15億50百万円、親会社株主帰属中間純利益11億50百万円)に対して、売上高は15億67百万円、営業利益は6億95百万円、経常利益は5億99百万円、親会社株主帰属中間純利益は2億68百万円、それぞれ上回った。化学品事業の利益貢献が計画を上回った。

 ファインケミカル事業は、売上高(外部顧客への売上高)が5.4%減の109億30百万円、営業利益(全社費用等調整前)が16.3%減の7億29百万円、営業利益率が0.9ポイント低下して6.7%となった。減収減益だった。医薬品開発エコシステム部門はCMC分野の受注が限定的だったため売上・利益とも低調だった。医薬品原料プラットフォーム部門は一部製品で原価率が悪化したものの、輸入原薬の新規納入や既存品の拡大により売上・利益とも好調だった。医薬品CDMO(医薬品開発製造受託)部門は製剤製造分野において治験薬や試験受託の獲得があったが、原薬製造分野における大型品目減少で売上・利益とも低調だった。

 HBC・食品事業(前期第4四半期より池田物産グループを新規連結)は、売上高が41.7%増の113億59百万円、営業利益が33.9%減の3億60百万円、営業利益率が3.6ポイント低下して3.2%となった。M&Aも寄与して大幅増収だったが、部門共通費として池田物産グループに対する一時的なPMI関連費用が発生したため減益だった。食品原料部門は売上面が機能性食品原料の伸長で堅調だが、利益面は販管費の増加で低調だった。化粧品原料部門は池田物産グループの寄与や輸出の好調により売上・利益とも伸長した。ライフサイエンス部門は売上面が堅調だったが、利益面が研究用試薬・臨床検査薬分野における前年同期の大口受注の反動により低調だった。化粧品製版部門は「Torriden」シリーズをはじめとする韓国コスメの輸入化粧品の販売が伸長したほか、通販化粧品において一部カテゴリの撤退や広告販促の改善による販管費減少も寄与した。

 医薬事業は売上高が4.0%増の62億50百万円、営業利益が3.2%減の6億58百万円、営業利益率が0.8ポイント低下して10.5%となった。増収ながら減益だった。医薬品部門は後発医薬品の販売が好調に推移したが、一方で製造体制や原料供給の制限で販売が低調だった品目があり、各種原材料費や経費の増加により減益だった。美容医療部門は医療機関専売化粧品「NAVISION DR」シリーズが好調に推移した。

 化学品事業は売上高が33.1%増の59億89百万円、営業利益が218.3%増の6億06百万円、営業利益率が5.9ポイント上昇して10.1%となった。大幅増収増益だった。表面処理薬品部門は、生成AI市場の急拡大に伴うパッケージ基板関連投資の活発化を背景に中国での受動部品向け薬品の新規獲得が進み、プリント基板向け薬品の需要回復も寄与した。表面処理設備部門は大口顧客向けの設備販売が好調に推移したほか、修理・メンテナンスの売上も増加した。

 その他事業(石川県奥能登地域における社会課題解決を目的としたソーシャルインパクト事業)は、売上高が107.2%増の35百万円、営業利益が1億28百万円の損失(前年同期は2億02百万円の損失)だった。ヘルスケア部門は販促活動による増収効果などで始業損失が縮小した。地方創生分野では、ふるさと納税むけサービス「ふるさとNOW」の新規自治体への導入が進んだ。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が165億57百万円で営業利益が11億52百万円、第2四半期は売上高が180億09百万円で営業利益が11億42百万円だった。

 通期連結業績予想は前回予想(26年1月13日付の期初公表値)を据え置いて売上高が前期比8.4%増の680億円、営業利益が12.6%増の34億円、経常利益が13.3%増の33億円、親会社株主帰属当期純利益が7.2%増の23億50百万円としている。配当予想は前期と同額の18円(第2四半期末9円、期末9円)としている。予想配当性向は30.9%となる。

 26年11月期はHBC・食品事業を中心に増収で、すべての段階利益において過去最高益を目指す。セグメント別利益の見通しとしては、ファインケミカル事業は医薬品受託需要が底堅く推移して増益、HBC・食品事業は緩やかに市場拡大だが池田物産を連結化したことに伴うPMI費用やのれん償却負担により横ばい、医薬事業は市場拡大を見込むが新製品開発コストなどにより横ばい、化学品事業はプリント基板関連需要の増加により横ばい、ソーシャルインパクト事業は販売戦略強化により増益としている。また調整額において前期計上した一過性費用(持株会特別奨励金など)の一巡も見込んでいる。

 中間期の進捗率は売上高が51%、営業利益が67%、経常利益が65%、親会社株主帰属当期純利益が60%だった。中東情勢に起因する原材料調達における不透明感を考慮して通期予想を据え置いたが、中間期の進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期予想も上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は年初来高値を更新した。高配当利回りや1倍割れの低PBRなども評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。7月13日の終値は529円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS58円22銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の18円で算出)は約3.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS671円41銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約218億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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