NISA拡充で「こどもNISA」新設! 制度の概要と注意点を解説

2026年1月3日 14:09

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●「ジュニアNISA」が実質的に復活へ

 2025年12月26日に閣議決定された「令和8年度税制改正大綱」で注目点の一つになるのが、NISA(少額投資非課税制度)の拡充だ。今回の拡充では「こどもNISA」(仮称)という投資枠が追加される予定になっている。名称から予想できるように、かつて年少者向けの投資制度として導入されていた「ジュニアNISA」の実質的な復活となる。

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 新設される予定の「こどもNISA」はどのような制度になるのか、導入前に概要と注意点を確認しておこう。

●「こどもNISA」の概要

 「こどもNISA」の税制大綱上の名称は「未成年者特定累積投資勘定」で、その名のとおり18歳未満を対象にした非課税投資制度である。したがって、マスコミではわかりやすく「こどもNISA」という名称で報道されている。

 「こどもNISA」は年間60万円、最大で600万円まで非課税で投資できる。対象になる商品は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」となっている。

 保有している投資信託を引き出しできるのは12歳以降で、子どもの同意が必要だ。

●「ジュニアNISA」との違い

 「こどもNISA」とかつて実施されていた「ジュニアNISA」には、いくつかの違いがある。

 まず年間投資枠は80万円から60万円に減額される。月に5万円まで投資信託を購入できる計算だ。減額される半面、非課税で保有できる期間は5年間から無期限に変更されるのが大きな改善点となる。

 また「ジュニアNISA」では、18歳になるまで引き出しできないことが、利用が伸びず廃止に至る原因となっていたが、「こどもNISA」では12歳以降に引き出しできるようになる。

 さらに大きな違いとして、「ジュニアNISA」では個別株への投資が可能だったが、新制度では投資信託のみ購入可能に変更となる。

●新制度が株式市場に与える影響は?

 新制度の実施は2027年からを予定している。2026年の相場には直接影響しないように思えるが、投資マインドが高まる効果はあるかもしれない。

 今回の「こどもNISA」の制度新設は、金融庁と子ども家庭庁が共同で要望を提出したといわれている。家族単位での投資を促すことで子ども支援につなげたいという狙いから要望したものだ。

 家族で投資することを考える家庭が増え、NISAの口座開設数の増加につながれば、株式市場へのさらなる資金流入増加が期待できる。1年先の実施とはいえ、「こどもNISA」の新設は株式市場にとってプラス材料になることは確かだろう。(記事:丸山優太郎・記事一覧を見る

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