イオングループ、6月から米国産米販売へ 国産米平均価格より2割安く

2025年5月15日 14:56

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イオングループの店舗で6月から販売される「かろやか」(イオン発表資料より)

イオングループの店舗で6月から販売される「かろやか」(イオン発表資料より)[写真拡大]

 国産米の価格急騰が続く中、イオンは6月6日から、「イオン」や「イオンスタイル」などグループ店舗で米国カリフォルニア州産米の販売を始める。販売価格は4キロ税込2,894円(本体2,680円)で、5キロ換算で3,350円。5月4日まで1週間の国産米平均価格より864円安い。

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 販売するのは、カリフォルニア産カルローズ米の「かろやか」。カリフォルニア州の農業基準に基づいて栽培され、日本の食品衛生法基準をすべて満たした。リゾットやブイヤベースに合い、ピラフなどをパラッとした軽い食感で調理することができるという。

 取扱量は約1.4万トン。イオングループの各店舗では6月6日以降、順次取り扱いを始める。3カ月程度で売り切る予定。

 イオンは2025年4月、米国産米と国産米をブレンドした「二穂(にすい)の匠」を販売し、好評を得た。昨今のコメ価格急騰の中、米国産米も選択肢の一つとして消費者に必要とされているとして、販売を決めた。

 農林水産省が全国のスーパー約1,000店を対象に実施したコメの販売価格調査によると、4月28日から5月4日まで1週間の平均価格は5キロ当たり税込4,214円。前週より19円安く、2024年12月以来18週ぶりの値下がりとなったが、前年同期と比較すると約2倍の高値が続いている。

 政府の備蓄米放出を受け、スーパーなどでは備蓄米を含むブレンド米の販売をしているが、急騰する価格を抑えられていない。1家族1袋の購入制限続けるスーパーが相次ぐほか、品薄となる店舗が続出し、売り場縮小を検討するところも出てきた。

 小売店以外では、大阪府交野市など小中学校の米飯給食回数を減らす地方自治体も相次ぎ、品不足と価格急騰の影響が深刻さを増している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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