1月の外食市場規模は3066億円、飲酒業態が大きく回復

2025年3月8日 10:09

印刷

 ホットペッパーグルメ外食総研が1月の外食市場規模を発表。居酒屋、バー、カラオケボックスなどの飲酒を主体とした業態が大きく回復するなど、2カ月ぶりに外食市場規模が前年同月を上回ったことが分かった。

【前月は】12月の外食市場規模は3563億円、約3年ぶりに前年下回る

■外食市場は再び回復基調に

 6日、ホットペッパーグルメ外食総研が1月の外食市場調査を発表した。外食市場規模は前年同月比196億円増の3,066億円となり、2024年12月は約3年ぶりに前年同月を下回ったが、年を開けた1月は2カ月ぶりに前年同月を上回った。また新型コロナ前の2019年比は94.6%となり、新型コロナ以降で最も回復した。

 個別の指数では、外食実施率は同0.6ポイント増の68.8%、外食頻度は同0.05回減の3.66回、外食単価は同218円増の3,088円となり、1月の外食単価が3,000円を超えたのは調査開始以来初めてのこととなった。

 圏域別の市場規模は、首都圏が同171億円増の1,969億円、関西圏が同14億円増の758億円、東海圏が同10億円増の338億円と、全ての市場で前年同月を上回った。

■外食実施率・単価は多くの年齢層で前年上回る

 外食実施率と外食単価は、男女ともに多くの年齢層で前年同月を上回った。外食実施率で前年同月比プラスだった層の中では、20代男性が78.6%(前年同期比:2.1ポイント増、以下同じ)、30代女性が71.0%(2.1ポイント増)、60代男性が68.0%(2.2ポイント増)でプラス幅が大きめ。

 反対に20代女性が75.0%(0.4ポイント減)、30代男性が70.0%(1.4ポイント減)、40代男性が70.1%(0.8ポイント減)の3つの層で前年同月を下回った。

 外食単価で前年同月比プラスだった層の中では、20代女性が2,778円(250円増)、30代女性が3,533円(453円増)、40代男性が3,238円(379円増)、40代女性が3,122円(426円増)、50代男性が3,236円(204円増)でプラス幅が大きめ。

 反対に50代女性のみ2,992円(44円減)で前年同月を下回った。

■16業態中13業態で市場規模が前年同月上回る

 業態別市場規模は、16業態中13業態で前年同月を上回った。プラス幅が大きめだったのは、和食料理店(1月の市場規模:493億円、前年同月比:19億円増、以下同じ)、焼肉・ステーキ・ハンバーグの専業店(345億円、30億円増)、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店(93億円、14億円増)、ラーメン・そば・うどん・パスタ・ピザ等の専業店(156億円、20億円増)、居酒屋(593億円、37億円増)、バー・バル・ワインバー・ビアホール・パブ(90億円、19億円増)、カラオケボックス(19億円、12億円増)でプラス幅が大きめ。

 反対にレストラン・食堂・ダイニング・洋食店(169億円、8億円減)、フレンチ・イタリアン料理店(221億円、5億円減)、お好み焼き・鉄板焼き等の専業店(51億円、4億円減)の3業態で前年同月を下回った。

 業態別の2019年比は、軽食主体が110.0%で2024年12月の107.0%から3.0ポイント増。食事主体は98.1%で同95.2%から2.9ポイント増。飲酒主体は89.8%で同76.9%から12.9ポイント増と全てで改善した。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連記事