道路陥没事故、注目される企業のインフラ技術 クボタも脚光組か

2025年2月8日 10:01

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 産経新聞の桑島浩任記者が、2月2日に『クボタ、老朽化した水道管を掘り返さずに再生 道路陥没事故受け各企業の技術力に脚光』、と題する記事をネット配信した。

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 道路陥没事故は、私の在籍県:埼玉県(八潮市)の県道で起こった悲惨な出来事である。突如、なんの前触れもなく道路が陥没。トラックが陥落した。繰り返して連日伝えられているが事故から1週間以上が過ぎた本稿作成中のいまなお、陥落した74歳のトラック運転手が救出されない(安否が確認されない)など収拾の見通しがたっていない。

 記事の詳細な内容は桑島記者の配信原稿に委ねるが・・・事故を受け地中に埋め込まれたインフラ設備の老朽化対策に、各企業の技術力に脚光が当たっているという。

 1社として、表題からも明らかなようにクボタ(6326、東証プライム市場)が取り上げられている。

 周知のようにクボタは、農業機械・鋳鉄管で国内首位級。水関連事業も手掛けている。特に老朽化した下水道管の内側に新しい管を通して樹脂で固めて更新する、「管更生」の部材に注力している。

 果たしてそれが今回の陥没事故でどんな役割を果たしうるのかは知る由もないが・・・第3四半期に上方修正された前2024年12月(0.9%増収:12兆2779億2600万円、6.4%営業増益:2753億8000万円、2円増配50円配)の、決算資料を繰ってみた。

<水・環境部門>: 増収・増益と記され「当部門はパイプシステム事業(ダクタイル鉄管、合成管等)、産業機材事業(反応管、スパイラル鋼管、空調機器等)、環境事業(各種環境プラント、ポンプ等)で構成されている」とあった。

 悲しい性。前期の上方修正に惹かれてコロナ禍に晒された21年12月期以降の、収益動向を追った。「18.5%増収、40.5%営業増益、6円増配42円配」「21.9%増収、10.5%営業減益/新会計基準適用、2円増配44円配」「12.8%増収、53.4%営業増益、4円増配48円配」、そして前期。

 冒頭のニュースが株価に与える影響に興味を覚えた。が翌3日は日経平均株価が「トランプ関税」の影響がもろに反映され、1052円の急落。クボタの株価も6%強大幅に下押した。翌4日も1.5%弱の戻りにとどまっている。予想税引き後配当利回りは2.2%余。IFIS目標平均株価2272円(時価比400円方上値)。予想PBR0.93倍。さあ、どうするか・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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