神戸のSC「須磨パティオ」、2024年度に全面リニューアル フードコートなど整備

2023年12月28日 11:45

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須磨パティオのフードコート外観イメージ(こうべ未来都市機構発表資料より)

須磨パティオのフードコート外観イメージ(こうべ未来都市機構発表資料より)[写真拡大]

  • フードコートのイメージ(こうべ未来都市機構発表資料より)
  • 「ブック&カフェ フロア」イメージ
  • 「ブック&カフェ フロア」イメージ

 神戸市は、神戸ブランドの向上を目指して実施しているリノベーション神戸の一環として、須磨区のショッピングセンター(SC)「須磨パティオ」(須磨区中落合)を2024年度に全面リニューアルする。フードコートやブック&カフェフロアなどを新設、2025年春のグランドオープンを予定している。

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 須磨パティオは神戸市営地下鉄西神・山手線の名谷駅前に1980年、オープンした。約1万9,000平方メートルの敷地に1~3番館、健康館、スーパーの「ダイエー名谷店」、百貨店の「大丸須磨店」があり、延べ床面積は約3万3,000平方メートル、売り場面積は約1万6,000平方メートルとなる。100以上のテナントが入居し、神戸市の第三セクター「こうべ未来都市機構」が運営している。

 リニューアルでは、3番館1階にフードコートを新設、広場側にピクニック気分で食事を楽しめるテラス席を設ける。健康館2階には書店と、本や絵本が並ぶカフェ空間を設け、親子で軽食を食べながらくつろげる場所にする。2、3番館のフードストリートには、シェアキッチンを設置、飲食店の開業を希望する人をサポートする。

 1番館の屋上広場は緑の庭園に衣替えし、休憩スポットを設けて地域住民の憩いの場所とする。中庭には市民から募ったアート作品を展示するほか、地域とものづくりをする人や企業をつなぐ場所となる可動式のチャレンジショップも登場する。

 神戸市は阪神淡路大震災からの復興を終えたものの、子育て世帯が大阪市や兵庫県明石、西宮の両市などへ流出、人口が150万人を割った。訪日外国人観光客の来訪も少なく、かつて市内観光の目玉だった中央区の北野異人館界隈が見る影もないほど衰退するなど、神戸ブランドの低迷が著しい。

 このため、神戸市は神戸ブランドを立て直して流出した子育て世帯を呼び戻し、人口減少の加速に歯止めを掛けようと、リノベーション神戸を市内各地で展開。須磨区の名谷地区を重点整備している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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