企業の間接材を扱う新規上場企業:アルファパーは第2のMonotaRoになれるか!?

2023年12月7日 17:16

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 アルファパーチェス(7115。以下、アルファパー)は、昨年12月26日に株式市場に登場した。公開価格880円に対し、初値は869円。

【こちらも】MonotaROの氏素性と、13期連続増益必至とみる根拠

 MRO事業(総売上高比率72%)とFM事業(同28%)が両輪。前者は企業の間接資材需要に対して、コンサルティングを介してモノを提供する(売る)。後者は商業施設の運営・管理の効率化に向けた、コンサルティング&維持・管理・修繕の受託。

 上場直後の2022年12月期は「17.0%増収、20.6%営業増益、37.8%最終増益、15円配」。そして今期は「9.5%増収、8.8%の営業減益、3.8%最終減益、3円増配18円配」計画。いささか「おいおい大丈夫か」と考えさせられた。

 が中間期開示と同時:8月14日に上方修正。「ほっ」。「12.7%の増収(500億円)、5.5%営業増益(11億円)、7.9%最終増益(7億6000万円)、5円増配20円配」。アルファパーでは修正の理由をこう語った。

 「MRO事業では製造業の堅調が持続。オフィスや商業施設の人の流れが回帰。工具から文房具まで需要が想定を上回った。FM事業は小型商業施設の改装案件一巡も、アフターコロナの人流回復やインバウンド需要の回復基調からビジネスホテルやドラッグストア向け大型改装案件が急回復。」

 で、株価動向はどうか。時価は1200円弱、配当利回り1.3%強。今年1月6日に646円で底を入れ、右肩上がりに転じ8月16日の1429円までほぼ右肩上がり。その後の調整場面。それでも初値に比べ22%方上値に立っている

 上方修正を「市場環境を読み切れなかった期初の積算のミス」とする向きはあるが、収益動向にフォローの風が吹いているのは事実。1429円奪還をまずはその後の判断基準としたいと捉えるが・・・

 ところで私は新顔:アルファパーの存在を知り調べていく中で、MonotaRO(東証プライム)の名前が頭にフッと浮かんだ。周知の通り工場や工事用間接資材を、個人・中小企業向けに通販している。2000年上場のMonotaROに比べると収益規模一つをとっても、「末の弟」という感を覚えたからだ。

 手元の四季報で見る限りでも今12月期予想を含め6期連続の史上最高益更新、増配。2011年来5回の株式分割を行った株主に優しい企業。それを裏付けるように外国人持ち株比率78.5%。文字通りの超優良企業。過去10年間の株価動向は修正値ベースで、パフォーマンスは4.7倍。末の弟は兄貴並みになれるのだろうか・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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