隕石IM1の破片から太陽系外物質を確認 ハーバード大

2023年9月8日 09:19

印刷

回収されたIM1の破片。鉄を豊富に含む直径0.4mmの球体(白い矢印の部分)がある。(ハーバード大学・ガリレオプロジェクトの発表資料より)

回収されたIM1の破片。鉄を豊富に含む直径0.4mmの球体(白い矢印の部分)がある。(ハーバード大学・ガリレオプロジェクトの発表資料より)[写真拡大]

 恒星間天体としては、2017年のオウムアムアや2019年のボリソフ彗星が有名だが、これらはいずれも既に宇宙の彼方に飛び去っているため、サンプル回収は困難だ。

【こちらも】「恒星間天体」由来の隕石破片を発見か?

 だが、2022年に観測史上3番目の恒星間天体として認識されたIM1と呼ばれる天体は、2014年1月8日にパプアニューギニア北東部沿岸上空で火球として出現。地球進入速度が秒速44.8km(太陽に対する相対速度は秒速66.5km)と異常に速いことから、太陽系外から飛来した可能性が示唆された。

 その後、軌道の詳細な追跡調査の結果、この天体が双曲線軌道(太陽系内の天体であれば楕円軌道となる)をとっていたことが、2022年になって改めて判明していたが、この天体は地球に飛来したため、サンプル回収して分析を行うことが可能だった。

 IM1は太平洋に落下したものとみられ、その破片の回収作業が進められていた。そしてハーバード大学のアヴィ・ローブ博士が回収された破片を分析し、それが太陽系外から飛来したものと判明したことを明らかにした。

 FNNプライムオンラインの報道によれば、博士は8月29日に本件に関する論文を公表。その中で、IM1の破片とみられるサンプルではウランが標準的な太陽系の物質よりも1000倍近いことが判明し、このような組成は太陽系の他の自然天体ではみられないものであることを示したという。

 博士は以前、オウムアムアがエイリアンの作った宇宙船である可能性を主張して世間を騒がせたが、それがハーバード大学の宇宙物理学者の意見ともなれば、無視はできない。IM1の破片が人工物かどうかは不明だが、少なくとも太陽系にありふれたものではないことは明白だ。

 ここ数年で太陽系外からの飛来物はそれほど珍しいものではないことが明らかになってきたが、地球に落下する隕石も、太陽系起源でないものが、今後多数見出される可能性がある。エイリアンに直接出会うことは不可能かもしれないが、太陽系外から飛来した隕石の破片を数多く分析していくことで、太陽系外文明の存在が間接的に確かめられる日が来るかもしれない。(記事:cedar3・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事