国立競技場で入社式を行ったスポーツフィールドとは、体育会系のこんな会社

2023年4月19日 08:39

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国立競技場で行われた入社式の様子(画像: スポーツフィールドの発表資料より)

国立競技場で行われた入社式の様子(画像: スポーツフィールドの発表資料より)[写真拡大]

 スポーツフィールド(東証グロース)。体育会学生向けの就職サイト「スポナビ(昨年末で2万929人が登録)」を展開している。大小規模の就活イベントや、新卒・既卒者向け人材紹介も手掛けている。

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 存在を4月3日のTVニュースで知った。入社式が集中したこの日、スポーツフィールドは29名の新人の入社式を、スポーツのメッカ:国立競技場で行った。29名は全員、体育会系。それにふさわしく、「大玉送り競争」「100m走」「先輩社員と合同での綱引き」「車椅子リレー」「800mリレー」etcのイベントが行われた。

 まずは不勉強ながら「上場会社か否か」を、四季報で確認した。2019年に上場。そして目を惹かれたのは、ROE(自己資本比率)の高さだった。

 周知の通りROEは「(当期純益÷自己資本(資本金+内部留保)×100)」で算出される。「企業の稼ぐ力」を示す指標とされ日本の上場企業にあっては「8%超」が、目途とされている。対してスポーツフィールドの値は前2022年12月期が71.83%、今期の予想は56.4%。

 20年12月期、21年12月期はコロナ禍の影響で「92%の営業減益、3200万円の営業損失」と落ち込んだ。が、前12月期は「売上高28億66万円、営業利益6億3700万円(過去最高)、純益4億1200万円(同)」と急回復。そして今12月期も「11.2%増収(31億8600万円)、6.8%営業増益(6億8000万円)、6.8%最終増益(4億4000万円)」計画。

 前期の売上高を主要3事業別にみると、「体育会系新卒者向けイベント事業(出展企業から出展料を受領):39.4%」「新卒者向け人財紹介事業(自社サイトの登録者に対しカウンセリングを行い、就職先企業を紹介。内定承諾後に成功報酬として、企業より採用コンサルティング料を受領):29.5%」「既卒者人財紹介業(既卒スポーツ人財をカウンセリングし就職先を紹介。企業から紹介料を受領):27.1%」。そして残りの4%は目下注力中の「スポジョブ(スポーツ業界に特化した求人サイト、昨年末で既に3万8000人強が登録)」事業。スポーツ業界への採用・求職支援である。

 本稿作成時の時価は1264円。既に上場後1:2分割を2回実施していることを勘案すると、上場初値で買ったとしても調整済み株価は2.4倍強のパフォーマンスを残している。信用取り組みの倍率も193倍の買い長で、人気の高さを示している。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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