【注目銘柄】グローバルSは商い出来ずもリオープン関連株人気が支援して下値に株式分割の権利取り

2023年1月13日 11:41

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

 グローバルスタイル<7126>(東証スタンダード)は、前日12日に商い出来ずとなった。ただ下値支持線となっている25日移動平均線に掛けて買い物を入っており、リオープン(経済再開)関連株人気の後押しを期待して今年1月31日を基準日に実施する株式分割の権利取りが手掛かりとなっている。昨年12月13日に株式分割と同時に発表した今2023年7月期第1四半期(2022年8月~10月期、1Q)業績は、連続赤字で着地したが、赤字幅が縮小し、積極的な出店政策効果で昨年10月の受注額が、単月で過去最高となったことも合わせて見直されている。

■積極的な新規出店策が続いて昨年10月の受注高は月間過去最高

 株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げることにより同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的に実施するもので、1株を2株に分割する。また同社は、前期に未定としていた期末配当を期中に普通配当22円に2021年8月の新規株式公開(IPO)の記念配当20円を上乗せして42円(前々期実績19円)に大幅増配しており、これに続く株主還元策となる。今期配当は、まだ未定としているが、期末に向けて配当動向が要注目となる。

 一方、今7月期1Q業績は、売り上げ18億8100万円(前年同期比13.7%増)、営業利益1億4400万円の赤字(前年同期は1億4200万円の赤字)、経常利益1億3400万円の赤字(同1億4000万円の赤字)、純利益3000万円の赤字(同9600万円の赤字)と連続赤字で着地した。オーダーメードスーツのチェーン店展開する製造小売り(SPA)企業として1Q業績は低水準で推移する季節的特性があり赤字となったが、1Qは期中に3店舗を新規出店して既存店舗との相乗効果で昨年10月の受注高は、11億6000万円と単月として過去最高となり、売り上げも2ケタ増収となった。今7月期通期は、さらに昨年11月の千葉県に続き今年3月に東京都などに2店舗の新規出店を計画し、アプリ会員向けにスーツのクリーニング、補修、保管をする新サービス「GSクローゼット」の本格寄与も加わり売り上げ105億5300万円(前期比16.0%増)、営業利益6億3300万円(同15.3%増)、経常利益6億5900万円(同17.8%増)、純利益4億2200万円(同23.0%増)と見込んでいる。

■PER7倍の割安修正と分割権利取りで値幅効果も期待

 株価は、昨年8月に公開価格1600円でIPOされ1703円で初値をつけ昨年6月には上場来高値3005円まで8割高した。同高値時には、前期業績の上方修正を発表したが材料織り込み済みとして利益確定売りで2250円まで調整し、前期配当の大幅増配や今期業績の続伸予想などで2614円までリバウンドしたが、昨年12月のIPラッシュのなか2025円まで再調整し、株式分割の権利取りで200円幅の底上げをしたところである。PERは7.90倍と割安であり、分割権利取りで値幅効果も期待できそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

【関連記事・情報】
【株式市場特集】業績上方修正・増配ラッシュにフォーカス、かでも12月期決算会社に注目(2022/11/28)
【株式市場特集】下方修正が続く内需系セクターで業績を上方修正した銘柄に注目(2022/11/21)
【株式市場特集】木材・リユース関連株、ロングラン銘柄に待機姿勢を取るのも一考余地(2022/11/14)
【株式市場特集】7~8月に続いて10月以降に業績再上方修正に踏み切った電炉株に注目(2022/11/07)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事