安心安全運転向けシステム不可避の時代:フィーチャが果たす役割に注目

2023年1月3日 08:55

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 「ドライブレコーダー搭載」と記された車を見かける機会が、加速度的に増えた。バスやトラックなど商用車に特に多い。この車載機器を搭載している車は、こんなことが可能だという。

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 「車両に衝撃が加わると、前後十数秒間の映像や音声が自動的に記録される」「GPS受信機能がついている場合には、(衝撃を受けた)時刻や位置データも記録し事故などの原因究明に役立つ」「記録された映像や音声から運転手の特性を把握でき、運転技術と安全意識向上を促す研修等にも活かされる」。

 「車は凶器」と言い返し、系列化を迫った大手自動車メーカー(系企業)に資本の論理で放逐された経営者がいた。日々、車による人身事故が伝えられる。車自体を否定するつもりは毛頭ないが、「安全な車社会」実現に、安心安全を促す車載機器は不可欠と言えよう。

 2020年6月に上場した企業に、フィーチャ(東証グロース)がある。車載部品メーカー向けなどを中心に、先進運転支援関連の画像認識ソフト開発を展開している。

 人間の認知能力(視野)には限界がある。自動ブレーキ装置や急発進防止装置など先進運転支援システム(ADAS)は不可避。フィーチャを調べていく過程で、上記の様な現状を再確認し見守りたい企業だと認識した。

 収益動向を見ると、「時代がフィーチャを求め始めた」と実感することができる。前6月期は「47.6%増収、営業利益2500万円に黒字化、純益2900万円計上」。そして今期予想は「33.9%増収(5億1200万円)、216.6%営業増益(8100万円)、127.5%最終増益(6600万円)」。前期決算を例に、フィーチャに「流れ」を噛み砕いてもらった。

 「コロナで足踏み感があったソフトの受託開発の受注が回復傾向に転じた。前年度比71.5%の増収となった。またライセンス収入では引き続き顧客メーカー向けのドライブレコーダー販売が好調に推移。新車向け車載カメラの量産が開始されことから、27.6%の増収となった」。

 株式投資の対象としては、どうか。2020年6月上場から前期末までの1年僅かで、外国人持ち株比率は52%に達している点に着目したい。上場初値4710円・高値5410円から20年大納会の終り値1515円までIPO人気の「待ち売り」をこなし、2770円まで買い戻されるが、しっかりと600円余りまで調整し時価は700円台半ば。地相場入り後の展開と見る。注目したい・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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