布製タイヤチェーン「イッセ・スノーソックス」、雪でグリップする理由は?

2022年10月25日 11:35

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装着のイメージ。(ISSE SAFETYの発表資料より)

装着のイメージ。(ISSE SAFETYの発表資料より)[写真拡大]

 スペインの大手布製タイヤチェーンメーカー ISSE SAFETY(イッセ)は21日、「イッセ・スノーソックスメーカー来日セミナー」を開催し、布製タイヤチェーン「イッセ・スノーソックス」の開発秘話と特徴を語った。

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 布製タイヤチェーンを聞いたことがある人も多いだろうが、布のチェーンが雪道でグリップするなど信じられないと思う人も少なくないだろう。そんな疑問を解決するため、イッセ社のジョルディ・アギレラCEOとアーサー・シュワルツマン輸出部長が来日し、日本総代理店のフォーサイトおよび、イッセ社日本エージェントのピー・エム・シーと共にセミナーを実施した。

 そもそも雪道で滑る理由は、タイヤが接する面が瞬時に溶けて水の膜が発生するためだ。そこで厚みのあるスノーソックスが、水分を吸収して即座に排出することで、タイヤと路面にしっかりと摩擦抵抗が生まれて滑らないという。

 アイスバーンなど水分が少ない路面では、スノーソックスの繊維が瞬時に雪に張り付きグリップする。その時に、スノーソックスの繊維に入り込んだ水が瞬時に凍ってくさびの役目を果たし、雪と繊維の接着を引き起こすという。

 スノーソックスは、水分を多く含んだ雪道でも、水分がほとんどない雪道でもグリップできるというわけだ。

 イッセ・スノーソックスは、独自のオートセンター機能もある。装着後は常に適正な位置に維持するため、ズレて滑るようなことがないほか、外れることもないという。

 イッセ・スノーソックスの大きな魅力は、軽さと装着の手軽さ、そしてかさばらないことだ。重量はパッケージ込みで1500g以下と軽く、布のため畳んでしまうのも簡単だ。

 サイズはわずか6サイズだが、軽自動車からSUVまでほぼすべてのタイヤに装着できる。タイヤとフェンダーの隙間が狭いスポーツカーにも装着可能だ。

 2022年モデルは、日本スペシャルサイズとして、軽自動車、軽トラック、コンパクトカーにも使用できるように改良されているという。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

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