映画『破戒』間宮祥太朗主演、島崎藤村の名作小説を60年ぶりに映画化

2022年7月7日 11:53

印刷

記事提供元:ファッションプレス

 島崎藤村の小説を原作とする映画『破戒』が、2022年7⽉8⽇(⾦)より公開される。主演は間宮祥太朗。

■島崎藤村の名作『破戒』60年ぶりに映画化

 『破戒』は、1948年に⽊下恵介監督、1962年に市川崑監督と、名だたる巨匠が映画化してきた島崎藤村による不朽の名作小説。60年ぶりに映画化を果たす『破戒』は、東映京都撮影所が制作を担当しており、明治後期の時代を違和感なく⾼い次元で映像化している。

■主演は間宮祥太朗

 ■主人公・瀬川丑松...間宮祥太朗

⽣徒に慕われる⼩学校教師。亡くなった⽗からの強い戒めを受け、⾃分が被差別部落出⾝ということを隠して生きる。⾃らの出⾃に苦悩しつつも、最後にはある決断をする。主演を務めるのは、映画『東京リベンジャーズ』やTVドラマ「ファイトソング」などで活躍する間宮祥太朗。過去の映画化では、池部良、市川雷蔵といった名優が演じた難役に挑む。

 <間宮祥太朗 コメント>
映画『破戒』で瀬川丑松役を演じます。島崎藤村⽒の⼩説はこの話を頂いてから読みました。戒めを破ると書いて破戒、シンプルで確固とした主張を抱いた題名。情景や⾵景、その場のあらゆることが繊細な描写で表現されていて、肌で知ることのできない時代の物語が⽬の前に表れるようでした。そして作品の中枢の部分にぶっとく流れる強い激情。今このコメントを書いている最中も何と⾔葉にしていいかわからずにいます。しかし⼀⽅で⾔葉を探す作業こそ重要なのだとも思っています。他⼈に⾒えず⾃分の中だけにある感情を探す事に繋がっている気がします。この映画も、⾔葉で語りづらいものになっていれば、そして観客の皆さん⼀⼈⼀⼈が⾃分の⾔葉や感情を探してくれればと願っています。真夏の京都での撮影は静かに着々と進みました。映画『破戒』宜しくお願い致します。

 ■志保...⽯井杏奈
丑松の下宿先で暮らす⼠族出⾝の⼥性。控えめな性格ながら、芯が強く負けん気を見せる部分も。丑松に恋⼼を寄せつつも、なかなか思いを告げられない。

 ■銀之助...⽮本悠⾺
悩める丑松を⽀える友⼈の同僚教師。

 ■猪⼦蓮太郎...眞島秀和
被差別部落出⾝の思想家。演説会の後、政敵の放った凶刃により命を落とす。

 ■丑松の父役...田中要次

 ■寺の住職役...竹中直人

 ■寺の尼役...小林綾子

 ■小学校校⻑役...本田博太郎

 ■猪子の政治的宿敵・高柳役...大東駿介

■監督は前⽥和男

 監督は、椎名桔平主演の映画『発熱天使』や、キネマ旬報「⽂化映画部⾨」ベストテン7位の『みみをすます』を手掛けてきた前⽥和男。脚本は、『クライマーズ・ハイ』『孤⾼のメス』『ふしぎな岬の物語』で⽇本アカデミー賞優秀脚本賞受賞歴を持つ巨匠・加藤正⼈と、『バトル・ロワイアル II 鎮魂歌』で第58回毎⽇映画コンクール脚本賞を受賞した⽊⽥紀⽣が担当する。

■映画『破戒』あらすじ

 この戒めを破り、明日を生きる ――

瀬川丑松は、自分が被差別部落出身ということを隠して、地元を離れ、ある小学校の教員として奉職する。彼は、その出自を隠し通すよう、亡くなった父からの強い戒めを受けていた。彼は生徒に慕われる良い教師だったが、出自を隠していることに悩み、また、差別の現状を体験することで心を乱しつつも、下宿先の士族出身の女性・志保との恋に心を焦がしていた。

友人の同僚教師・銀之助の支えはあったが、学校では丑松の出自についての疑念も抱かれ始め、丑松の立場は危ういものになっていく。苦しみのなか丑松は、被差別部落出身の思想家・猪子蓮太郎に傾倒していく。

猪子宛に手紙を書いたところ、思いがけず猪子と対面する機会を得るが、丑松は猪子にすら、自分の出自を告白することができなかった。そんな中、猪子の演説会が開かれる。丑松は、「人間はみな等しく尊厳をもつものだ」という猪子の言葉に強い感動を覚えるが、猪子は演説後、政敵の放った暴漢に襲われる。

この事件がきっかけとなり、丑松はある決意を胸に、教え子たちが待つ最後の教壇へ立とうとする。

【詳細】
映画『破戒』
公開日:2022年7⽉8⽇(⾦)より丸の内TOEIほか全国公開
原作:島崎藤村『破戒』
脚本:加藤正⼈、⽊⽥紀⽣
監督:前⽥和男
⾳楽:かみむら周平
出演:間宮祥太朗、⽯井杏奈、矢本悠馬、高橋和也、⼩林綾⼦、七瀬公、ウーイェイよしたか(スマイル)、⼤東駿介、⽵中直⼈、本田博太郎、田中要次、石橋蓮司、眞島秀和
配給:東映ビデオ

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連キーワード

関連記事