5月のバイト時給、プラスが続く リクリートやディップで過去最高を更新

2022年6月18日 08:05

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 求人サイトを運営する各社が5月度のパート・アルバイト時給動向を発表。リクリートやディップで過去最高時給を更新するなど、旺盛な人材需要が続いていることが分かった。

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■アイデムは東西日本ともにプラス

 6日、アイデムが2022年5月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比18円増の1,095円。このうち関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同15円増の1,119円だった。

 大分類の職種ではその他(東日本の平均時給:1,092円、前年同月比:27円減、以下同じ)のみマイナス。プラスだった職種では専門・技術職(1,280円、36円増)、飲食サービス職(1,031円、33円増)、製造関連・ドライバー職(1,117円、60円増)で大きく伸びた。

 西日本エリアの平均時給は同13円増の1,047円。このうち関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均時給は同13円増の1,056円だった。

 大分類の職種では事務職(西日本の平均時給:1,015円、前年同月比:5円減、以下同じ)とその他(1,070円、3円減)でマイナス。プラスだった職種では、専門・技術職(1,250、58円増)、販売・接客サービス職(986円、30円増)、飲食サービス職(999円、30円増)、製造関連・ドライバー職(1,037円、30円増)で大きく時給が伸びた。

■マイナビは13カ月連続でプラス

 13日、マイナビが5月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比45円増の1,147円となり、13カ月連続でプラス。

 職種別で時給が上がったのはカウンター職種が1,159円(前年同月比:167円増、以下同じ)、家電量販店が1,302円(278円増)、携帯販売が1,537円(148円増)。家庭教師が1,688円(235円増)、SE・プログラマが1,446円(143円増)、その他クリエイティブ・編集が1,266円(210円増)、編集・制作・構成が1,326円(143円増)。アンケート・調査・企画が1,425円(139円増)、サンプリング・PRが1,519円(159円増)、その他医療・介護・保育が1,116円(122円増)。飲食・フードのホールが1,137円(113円増)、ワゴン販売・売り子が1,311円(187円増)、その他オフィスワークが1,356円(168円増)、テレフォンアポインター・テレマが1,543円(206円増)。搬入・搬出・会場設営が1,650円(568円増)、構内作業・フォークリフト・溶接が1,323円(121円増)、その他配送・引越・ドライバーが1,170円(161円増)、引越が1,183円(112円増)など。

 反対に時給が下がったのはその他教育が1,138円(93円減)、営業が1,263円(93円減)、イベント企画・運営が1,392円(143円減)、看護師・准看護師が1,465円(134円減)、警備・交通誘導が1,080円(49円減)など。

 地域別では北海道・東北が前年同月比43円増の992円、関東が同43円増の1,230円、甲信越・北陸が同3円増の1,056円、東海が同41円増の1,090円、関西が同42円増の1,144円、中国・四国が同35円増の997円、九州・沖縄が同72円増の1,021円となり、全ての地域でプラスとなった。

■リクルートは過去最高時給を更新

 14日、リクルートのジョブズリサーチセンターが5月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比31円増の1,123円となり、13カ月連続でプラスが続くとともに、過去最高時給を更新した。昨年同時期に新型コロナウイルスの感染拡大対策として緊急事態宣言が出された反動もあり、フード系や販売・サービス系の人材需要が高まっているという。

 職種別で時給が上がったのは、ホテルフロントが1,190円(54円増)、ホールスタッフ(飲食店)が1,066円(52円増)。電話応対が1,250円(86円増)、コールセンタースタッフが1,532円(94円増)。営業が1,579円(86円増)、スポーツインストラクターが1,410円(272増)、家庭教師が1,509円(110円増)など。

 反対に時給が下がったのは、アパレル販売が1,033円(63円減)、イベントスタッフが1,226円(40円減)、チラシ配付・キャンペーンスタッフが1,226円(134円減)。製造・生産(重工業除く)が1,154円(45円減)、保育士が1,116円(116円減)、幼稚園教諭が1,118円(172円減)など。

 地域別では首都圏が前年同月比33円増の1,171円、東海が同23円増の1,034円、関西が同23円増の1,092円となり、3地域ともにプラスだった。

■ディップも過去最高時給を更新

 同日、ディップが5月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比102円増の1,222円となり、17カ月連続でプラスになるとともに過去最高時給を更新した。またアルバイト・パートの求人件数は約26万6,000件で同1.5倍超だった。

 職種別で時給が上がったのは、営業・企画営業が1,401円(前年同月比:88円増、以下同じ)、IT・クリエイティブ/クリエイターその他が1,513円(291円増)、SE・PG・エンジニア・運用が1,510円(289円増)。調査・モニターその他が1,310円(190円増)、携帯・家電販売が1,530円(88円増)、キャンペーン関連が1,435円(51円増)。仕分け・検品・梱包が1,322円(290円増)、軽作業・物流その他が1,186円(123円増)。建築系が1,580円(281円増)、建設・土木その他が1,232円(166円増)、製造系が1,417円(361円増)、技能系が1,425円(221円増)、工場・製造その他が1,318円(283円増)。塾講師・家庭教師が1,656円(124円増)、教師・講師・インストラクターが1,579円(114円増)など。

 反対に下がったのは、事務・データ入力が1,324円(39円減)、薬剤師・登録販売者・薬局が1,321円(65円減)。イベントその他が1,170円(169円減)、イベント関連が1,558円(254円減)、モデル・エキストラ・芸能関連が1,570円(761円減)。パチスロが1,333円(87円減)、エステ・リラクゼーションが1,071円(44円減)など。

 地域別では関東が前年同月比87円増の1,252円、東海が同129円増の1,186円、関西が同1円増の1,233円、九州が同199円増の1,169円なり、全ての地域でプラスだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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