イオンモール、電力需給ひっ迫で6月21日から節電・省エネ対応へ

2022年6月17日 16:09

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 今夏、全国的に電力需給のひっ迫が予想されていることを受け、イオンリテールとイオンモールは、6月21日から全国のイオンモールで節電・省エネルギー対応に入る。館内照明の消灯や空調施設の一部停止などで、9月30日までの平日と需給ひっ迫注意報の発令日に実施する。政府は7月から9月までの間、企業や消費者に節電要請を出す方針だけに、商業施設の節電・省エネ対応はイオングループ以外にも広がりそうだ。

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 実施する対策は、風除室内、共用部通路の残置照明、間接照明の消灯、風除室、屋上エスカレーター、エレベーターホール内に設置したヒートポンプエアコンなどの停止。工場などの操業で電力需要が高まると想定できる平日、需給ひっ迫注意報の発令日に開店から閉店まで取り組みを進める。来店客には取り組みの実施を1時間に1回をめどに館内放送とサイネージ(電子看板)で知らせる。

 イオンモールでは6月8日から、「イオンライトダウンキャンペーン」で屋外照明や周辺照明の消灯を進めているが、今夏の需給見通しが厳しさを増していることを重視し、取り組みを一段と強化する。

 電力広域的運営推進機関によると、今夏は10年に1度の厳しい暑さを想定しても、全地域で電力の安定供給に必要とされる予備率3%をどうにか確保できる見通し。だが7月は東北電力、東京電力、中部電力管内で予備率が3.1%しか確保できず、綱渡りの厳しい状態が予想されている。

 政府は7月から3カ月間、企業や消費者に節電を要請することを決定した。新型コロナウイルスの感染拡大が一段落し、レジャーや旅行、外食などを楽しむ人がこれから増えると予想されているだけに、ショッピングセンターや百貨店など大型商業施設は相次いで夏の節電・省エネ対応の検討に入っている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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