三井ハイテク、ブラス、LinkーUなど/本日の注目個別銘柄

2022年3月16日 15:24

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記事提供元:フィスコ


<9501> 東京電力HD 362 +28大幅続伸。日本維新の会は前日に、ロシアのウクライナ侵攻による電力価格の高騰などに対応する緊急経済対策を提出。ここでは、「内閣の責任」として原発再稼働を求め、原子力規制委員会が求めるテロ対策設備が完成する前でも再稼働を可能にするよう提言している。原発政策の見直しにつながっていく可能性なども意識、本日は電力株が総じて強い動きになっている。

<8613> 丸三証 514 -15大幅反落。未定としていた22年3月期末配当金を11円にすると前日に発表。上半期末と同水準であり、年間配当金は22円となる。前期比では11.5円の減配となる形に。50%以上という配当性向の方針、株式市況の状況からみて、ほぼ想定線とも捉えられるが、高配当利回り銘柄との位置づけが強いこともあり、前期比減配をネガティブ視する動きが優勢のようだ。前日終値ベースでの配当利回りは4.2%の水準となる。

<4446> LinkーU 699 -84急落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1.1億円で前年同期比15.2%減益となった。11-1月期は赤字となったことで、第1四半期の同6.0%増益からは減益に転じた。リカーリング売上は順調に拡大しているものの、海賊版サイトや競合他社との競争激化、人員拡充や広告投資などの先行投資負担が重しとみられる。バリュエーション面での割高感も残るなか、減益決算をネガティブ視する動きが優勢になっている。

<2424> ブラス 752 +100ストップ高比例配分。前日に上半期の決算を発表、営業損益は2.8億円の黒字となり、前年同期比4.5億円の損益改善となった。従来計画の1.7億円を大きく上回る着地になった。稼働率の向上や予定していた修繕費用の見直しなどが収益上振れ要因につながった。また、発行済み株式数の5.3%に当たる30万株、2億円を上限とする自社株買いの実施を発表したことも好感されている。

<3101> 東洋紡 1062 -17大幅反落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1740円から1210円に引き下げている。原油高に伴うコストアップを予想、製品価格には転嫁しきれないとみて、23年3月期は2ケタの営業減益を予想している。主力事業は石油化学製品を主原料としており、直近の急激な原油高の影響で、23年3月期は前期比100億円以上の原燃料コストアップになると予想している。

<3656> KLab 403 +23大幅続伸。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価は535円としている。当面はEAと進めている協業タイトルのローンチ動向が最大の注目点としており、これが年間貢献すると予想される23年度PER水準は同業他社に比して割安とみているようだ。短期的には、一部タイトルのサービス終了や他社移管によるリソースシフトが利益面でプラスに作用ともみている。

<7816> スノーピーク 2775 -86大幅反落。前日に2月の月次動向を発表している。連結売上高は前年同月比44.0%増となり、前月の同63.1%増から伸び率鈍化も、高水準の増収率を確保。ただ、国内直営チャンネルは同4.1%減とマイナスに転じている。来店者数の減少に伴い直営店販売が同14.1%減と2ケタ減少したことが響いた。前日には期待感が先行していたこともあり、ポジティブサプライズの乏しい内容が売り材料視される形に。

<6966> 三井ハイテク 10000 +1500連日のストップ高。一昨日に発表した決算を高評価する動きが継続している。前期実績、今期見通しともに市場想定を大きく上回る水準となっているほか、新中期計画で示した25年1月期営業利益300億円も想定以上との見方が優勢。前回の中計では、24年1月期営業利益75億円であった。EV化進行によるモーターコア事業の成長期待があらためて再燃する形になっているようだ。

<2678> アスクル 1473 -104大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は106億円で前年同期比3.4%増となり、上半期2ケタ増益から増益率は鈍化している。会社側では、売上はやや弱含みも、利益は計画に対して順調な進捗としているが、株価が高値圏にある中で、出尽くし感からの利食い売りが先行のもよう。また、新アスクルWebサイトに関して、開発要件の追加で45億円の追加投資を実行としており、今後のコスト負担増も警戒視へ。

<4666> パーク24 1930 +116大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は46.5億円となり、前年同期比74.1億円の損益改善となっている。業績予想は据え置いているが、上半期計画50億円に対する進捗率は93%に達しており、上振れ可能性は高いとの見方につながっている。コロナ影響緩和による売上改善のほか、不採算駐車場の解約、地代減免などが想定以上に進み、利益率も改善のもよう。期待以上の収益回復をポジティブ視の流れに。《ST》

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