川本産業、ネクステージ、WSCOPEなど/本日の注目個別銘柄

2022年1月7日 15:56

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記事提供元:フィスコ


<9519> レノバ 1830 -45続落。前引け後に22年3月期業績予想の下方修正を発表。秋田県由利本荘市沖海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域における事業者に選定されなかったことによる影響を反映。営業損益は従来予想の47億円の黒字から一転5億円の赤字に減額。関連会社に出資していた出資持分の損失処理67億円計上などが背景。全般的なグロース株安の流れもあって、悪材料出尽くしと受けとめる動きにもならず。

<9948> アークス 2138 -24続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は111.5億円で前年同期比17.4%減益、9-11月期は27.8億円で同10.4%減益となった。通期予想の162億円、前期比8.7%減は据え置いている。オータニの業績寄与などで売上高は増加も、人件費や水道光熱費、販促費を中心に販売管理費の増加が響いた。サプライズは乏しいものの、2ケタ減益基調継続であく抜け感などにもつながらず、売り優勢に。

<8306> 三菱UFJ 685.8 +22.8大幅反発。米長期金利の上昇基調が続いており、本日の銀行株は全面高に近い状況となっている。米10年国債利回りは前日に一時1.75%台にまで上昇、引き続き金融政策正常化に向けた動き加速化を意識する流れに。利ザヤの拡大期待に加えて、グロースからバリューへの資金シフトの動きなどを期待視、同社株は昨年9月高値を上回り昨年来高値を更新、一時2018年11月以来の水準にまで上昇した。

<6619> WSCOPE 846 +89急伸。韓国紙の報道では、同社子会社で二次電池セパレータメーカーであるWCPが来月にKOSDAQ市場への上場予備監査を請求する計画と伝わっている。上場後の企業価値は4兆ウォンを大きく上回るとの期待があるともされているもよう。昨年9月段階では、同社のWCP保有比率は49.7%となっており、株式含み益の拡大などが期待される状況となっているもよう。

<3604> 川本産業 1394 +300ストップ高。昨年5月以来の水準にまで上昇。医療用衛生材料最大手の同社は、新型コロナウイルス関連株としては中核的な存在となっており、足元での新型コロナ感染急拡大が思惑材料視されているもよう。東京都では前日に641人の感染者が確認されており、1週間前との比較では約10倍に急増している。ダイトウボウや巣ごもり消費関連のオイシックスなども本日は強い動き目立つ。

<1808> 長谷工 1448 +18反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も1480円から1600円に引き上げている。最大手ゼネコンにおいて大型不採算工事と建設コスト上昇のリスクが意識されるなか、セクター内では当面の業績の安定感が評価されやすいと判断のもよう。また、22年3月期決算に向け、潜在的な増配に対する期待が株価を底支えする可能性もあるとしている。

<4901> 富士フイルム 8691 +273大幅反発。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も10000円から11000円に引き上げ。前日開催の事業説明会において、バイオCDMOとライフサイエンスの中期成長戦略の展開が加速していることが確認できたとし、ヘルスケア部門を中心に中期予想を上方修正。ヘルスケア部門の営業益は、22年3月期1070億円から27年3月期に2160億円に拡大、全社営業益の5割超を占めると予想。

<2685> アダストリア 1628 -60続落。前日に12月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比5.3%増、3カ月連続でのプラス成長となる。客数が同2.3%減少した一方、客単価が同7.8%上昇している。冬物アウターの販売好調や下旬にかけての一段の気温低下が寄与、セール期間の過度な値下げ抑制で客単価も大きく改善したようだ。ただ、Uアローズなどは8カ月ぶりの2ケタ増となっており、相対的なインパクトには欠ける状況となっているもよう。

<8008> 4℃ HD 1694 -63大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は6.9億円で前年同期比62.9%減となり、通期予想は従来の28億円から17億円に下方修正した。出会いの場や機会が失われたことから、男性のギフト需要やブライダルジュエリーが一時的に縮小、最大需要期であるクリスマス商戦の売上が計画を下回った。同時に発表したエフ・ディ・シィ・プロダクツの12月既存店売上高も7カ月連続の前年割れに。

<3186> ネクステージ 2682 +493急騰で上昇率トップ。前日に21年11月期決算を発表、営業益は136億円で前期比99.8%増、第3四半期決算時に上方修正した水準をやや上回った。また、22年11月期は175億円で同28.3%増益を見込み、年間配当金も前期比6円増の21円を計画している。また、24年度を最終年度とする中期計画も発表、最終年度営業益は300億円を計画し、想定以上の収益成長見通しをポジティブに評価された。《ST》

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