27日の米国市場ダイジェスト:NYダウ266ドル安、利益確定売り優勢の展開

2021年10月28日 07:39

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記事提供元:フィスコ


*07:39JST 27日の米国市場ダイジェスト:NYダウ266ドル安、利益確定売り優勢の展開
■NY株式:NYダウ266ドル安、利益確定売り優勢の展開

ダウ平均は266.19ドル安の35490.69ドル、ナスダックは0.13ポイント高の15235.84で取引を終了した。史上最高値付近での利益確定売りに、ダウは寄り付き後、下落。戻り乏しく終日軟調推移となり、引けにかけて下げ幅を拡大した。一方、ハイテクはソフトウェアメーカーのマイクロソフト(MSFT)や検索エンジン、グーグルを運営するアルファベット(GOOG)が昨日引け後に発表した予想を上回る決算や長期金利の低下を受けて堅調に推移。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方で、エネルギー、銀行が下落した。

ファーストフード・チェーンを運営するマクドナルド(MCD)は値上げや新メニューが奏功し売上が増加、四半期決算で1株利益が予想を上回ったため上昇。また、飲料メーカーのコカ・コーラ(KO)は四半期決算で利益が予想を上回ったほか、通年の見通し引き上げが好感され上昇した。一方で、航空機メーカーのボーイング(BA)は四半期決算で予想を上回る損失を計上し下落。また、短文投稿サイトのツィッター(TWTR)は米国のユーザー増加数が前年比で3%以下に留まり、予想を下回ったほか、携帯端末アップル(AAPL)のプライバシーを巡る政策変更に伴う影響を懸念したアナリストの目標株価引き下げを嫌気し売られた。

自動車メーカー、フォード(F)は取引終了後に第3四半期決算を発表。内容が予想を上回ったほか、供給状況が改善したとし見通しを引き上げた。さらに、第4四半期に配当再開する計画を発表し、時間外取引で買われている。

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■NY為替:カナダ中銀がQE終了、早期利上げを示唆

27日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円39銭まで下落後、113円87銭まで上昇し、113円84銭で引けた。長期金利低下に伴うドル売りが強まったのち、米9月耐久財受注速報値、卸売在庫速報値が予想を上回りドル売りが後退。さらに、カナダ中央銀行が金融政策決定会合で量的緩和(QE)終了を発表したほか、早期利上げの可能性を示唆したため、カナダドル・円絡みのドル買いが観測された。

ユーロ・ドルは1.1626ドルまで上昇後、1.1588ドルまで反落し1.1603ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控え売り買いが交錯。ユーロ・円は131円74銭から132円20銭のレンジで上下に振れた。ポンド・ドルは1.3710ドルまで下落後、1.3759ドルまで反発。インフレの上昇で英中央銀行の早期利上げ観測を受けたポンド買いも根強く、底堅く推移した。ドル・スイスは0.9193フランから0.9165フランまで下落した。


■NY原油:反落で82.66ドル、株安を嫌気した売りが強まる

NY原油先物12月限は、反落(NYMEX原油12月限終値:82.66 ↓1.99)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比-1.99ドルの82.66ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは82.02ドル-84.51ドル。アジア市場で84.51ドルまで買われたが、戻り売りが強まり、上値は重くなった。米国株安を意識した売りも観測されており、ニューヨーク市場で84.26ドルまで戻す場面もあったが、需要増加の思惑は後退し、通常取引終了後の時間外取引で82.01ドルまで下落している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 47.04ドル -0.92ドル(-1.92%)
モルガン・スタンレー(MS) 101.87ドル -1.60ドル(-1.55%)
ゴールドマン・サックス(GS)410.99ドル -6.62ドル(-1.59%)
インテル(INTC) 47.89ドル -0.39ドル(-0.81%)
アップル(AAPL) 148.85ドル -0.47ドル(-0.31%)
アルファベット(GOOG) 2928.55ドル +135.11ドル(+4.84%)
フェイスブック(FB) 312.22ドル -3.59ドル(-1.14%)
キャタピラー(CAT) 196.13ドル -3.51ドル(-1.76%)
アルコア(AA) 45.89ドル -3.66ドル(-7.39%)
ウォルマート(WMT) 147.53ドル -1.22ドル(-0.82%)《ST》

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