25日の中国本土市場概況:上海総合0.8%高で反発、不動産セクターは逆行安

2021年10月25日 16:50

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:50JST 25日の中国本土市場概況:上海総合0.8%高で反発、不動産セクターは逆行安
週明け25日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比27.26ポイント(0.76%)高の3609.86ポイント(上海A株指数は0.76%高の3783.31ポイント)と反発している。


中国経済対策の期待感が相場を押し上げる流れ。財政部は22日、21年の専項債(公益事業向けに資金調達する特別地方債)発行枠を前倒しで消化する方針を明らかにした。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給もプラス。人民銀は25日、リバースレポ取引を通じ、満期到来分との差引で1900億人民元の資金を市場に供給した。先週後半は連日で差引900億人民元の資金供給を実施していたが、更に増額されている。また、懸念されている電力不足に関しても、政府の対策強化で改善しつつある。石炭先物価格も19日に記録したトン当たり1970人民元から、足もとでは1330人民元(↓32.5%)台に落ち着いた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ゼネコンや発電設備などインフラ投資関連の上げが目立つ。中国交通建設(601800/SH)が3.4%高、東方電気(600875/SH)と国電南瑞科技(600406/SH)がストップ高で引けた。エネルギー株も高い。中国石油天然気(601857/SH)が3.7%、中国神華能源(601088/SH)が3.3%ずつ上昇した。発電株、自動車株、半導体株、海運株、素材株なども買われている。


半面、不動産株は安い。金地集団(600383/SH)が3.1%、新城控股集団(601155/SH)が2.4%ずつ下落した。引き締め懸念が再燃している。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は23日、国務院に対して、不動産税(個人向け固定資産税)を一部都市で試験導入する権限を与えることを決定した。そのほか空運関連株、食品飲料株、銀行・保険株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.96ポイント(0.35%)高の276.68ポイント、深センB株指数が1.29ポイント(0.11%)高の1186.44ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《FA》

関連記事