映画『ムーンライト・シャドウ』 監督のセンスが詰まったセット写真公開

2021年9月5日 18:45

印刷

©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会

©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会[写真拡大]

  • ©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • ©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • ©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • ©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • ©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • エドモンド・ヨウ監督 ©2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会

 9月10日(金)劇場公開予定の映画『ムーンライト・シャドウ』より、劇中に登場する主人公の部屋の写真が公開された。細部まで作り込まれたセットからは、エドモンド・ヨウ監督のセンスやこだわりが垣間見える。

【こちらも】吉本ばななの小説を映画化『ムーンライト・シャドウ』小松菜奈主演、宮沢氷魚と恋人役に

■待望の映画化、『ムーンライト・シャドウ』

 世界30カ国以上で翻訳されている、吉本ばなな著の短編小説「ムーンライト・シャドウ」(1988年「キッチン」収録)。ファンの中では初期の名作と呼び声が高いこのラブストーリーが、遂に待望の映画化を迎えた。

 日本が誇る世界的ベストセラーである本作は、ある日突然に恋人を亡くした主人公が、哀しみの中、死者ともう1度会えるかもしれないという不思議な「月影現象」に導かれていく物語。心を揺さぶる切ないラブストーリーであり、彼女が哀しみを乗り越えて再び歩き出すまでを描いている。

 主人公・さつきを演じるのは、意外にも初の長編映画単独主演となる実力派女優・小松菜奈。さつきの恋人・等(ひとし)役には、今最も注目の若手俳優・宮沢氷魚が抜擢されている。

■マレーシア人監督、エドモンド・ヨウとは

 日本映画である本作のメガホンを取ったのは、マレーシア人であるエドモンド・ヨウ監督だ。早稲田大学大学院で映画制作を学んだ経験を持つ彼は、以前から原作の大ファンだったという。

 2009年、在学中に手がけた短編映画『Kingyo(邦題:金魚)』が、世界3大映画祭のひとつであるヴェネチア国際映画祭のコンペ部門に正式招待された。また、翌年には『Inhalation(邦題:避けられない事)』が釡山国際映画祭・短編部門グランプリに輝くなど、世界から注目される逸材だ。特に叙情性溢れる映像美の表現が高く評価されている。

■主人公・さつきの部屋写真公開

 この度公開されたのは、劇中に登場する主人公・さつきの部屋の写真。淡いブルーの壁には個性的な時計やアートボード、ポストカードなどが飾られ、本棚には世界中のアンティーク調小物が並べられている。

 エドモンド・ヨウ監督はこのセットについて、「さつきの部屋は、スペインのペドロ・アルモドバル監督の作品やいくつかのヨーロッパ映画を参考にしている。映画の色のトーンを決めるにあたっては、撮影監督のコン・パフラックと何度もディスカッションを重ね、コンのセンスに任せたところも大きい」と明かした。

 ポップでおしゃれなインテリアが細部まで丁寧に作り込まれた部屋からは、監督のセンスや、映画作りにおけるこだわりなどがうかがえる。ファンタジックな世界観が見事に表現されており、映画への期待も高まる写真だ。

■映画『ムーンライト・シャドウ』あらすじ

 さつき(小松菜奈)と等(宮沢氷魚)は恋に落ち、恋人同士になる。等には3つ下の弟・柊(佐藤緋美)がいて、柊にはゆみこ(中原ナナ)という恋人がいた。4人は意気投合し、よく一緒に過ごすようになる。だがある日突然、幸せな日々が崩れた。等とゆみこが死んだのだ。

 打ちひしがれるさつきと柊。深い哀しみの中、それぞれの方法で向き合おうとするが、愛する人を無くした現実を受け止めるのはあまりにも難しかった。

 そんなある日、2人は不思議な女性・麗(臼田あさ美)に出会い、少しずつ日常を取りもどしていく。そして、死者ともう1度会えるかもしれない、という不思議な「月影現象」へと導かれていくのだったーー。(記事:ヤスダ ユウカ・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事