テンポイノベーションは新型コロナ禍でも22年3月期1Q大幅増収増益

2021年8月4日 08:45

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  テンポイノベーション<3484>(東1)は8月3日の取引時間終了後に22年3月期第1四半期業績(非連結)を発表した。新型コロナ禍でも成約件数が回復して大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。株価は小幅レンジでモミ合う形だが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■22年3月期1Q大幅増収増益、通期上振れの可能性

 22年3月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比14.1%増の27億43百万円、営業利益が2.2倍の2億23百万円、経常利益が2.1倍の2億34百万円、四半期純利益が2.2倍の1億59百万円だった。

 大幅増収増益だった。新型コロナ禍でも転貸借物件数を順調に積み上げ、成約件数が回復した。不動産売買事業における物件売却も寄与して売上総利益率は2.5ポイント上昇した。

 店舗転貸借事業は2.4%増収で79.7%増益だった。第1四半期末の転貸借物件数は前年第1四半期末比67件増加の1756件となった。成約件数は95件(4月が35件、5月が26件、6月が34件)だった。前年同期の43件から大幅に回復してイニシャル収入が増加した。不動産売買事業では1物件を売却、2物件を取得した。

 通期業績(非連結)予想は据え置いて売上高が21年3月期比9.6%増の113億34百万円、営業利益が11.3%増の8億14百万円、経常利益が3.4%増の8億70百万円、当期純利益が3.4%増の5億95百万円としている。配当予想は未定としている。

 期末転貸借物件数は210件増加の1916件、成約件数は106件増加の420件の計画としている。新型コロナ影響で飲食業界の厳しい状況が継続するが、飲食店経営者のニーズの変化に合致した店舗物件の仕入を推進する。新型コロナ収束への過程でテナント募集が増加し、平常時よりも優良店舗物件を仕入れる機会が増加する可能性もあるとしている。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.2%、営業利益27.5%、経常利益26.9%と順調だった。成約件数の回復でランニング収入の増加も予想されることを勘案すれば、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。

■株価は上値試す

 株価は小幅レンジでモミ合う形だが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。8月3日の終値は898円、今期予想PER(会社予想のEPS33円39銭で算出)は約27倍、時価総額は約160億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

【関連記事・情報】
【特集】「トリプル・ブルー」となった割安株、個人投資家の参戦余地は?(2021/02/01)
【編集長の視点】京阪神ビルは高値期日一巡を先取り業績上方修正・増配を買い直して反発(2021/03/16)
【小倉正男の経済コラム】米国はコロナ禍で起業ラッシュ、日本は?(2021/02/08)
朝日ラバーは調整一巡、22年3月期収益回復期待(2021/03/30)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事