KIMOTO、エイトレッド、マネックスGなど/本日の注目個別銘柄

2021年4月23日 15:46

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記事提供元:フィスコ


<4684> オービック 20030 +20売り先行も後場にプラス転換。前日に21年3月期決算を発表、営業益は481億円で前期比11.2%増、従来予想の453億円を上回った。22年3月期は520億円で同8.2%増を見込む。引き続きクラウドを中心とした売上拡大を想定。ただ、市場予想は20億円程度下振れ、配当計画も据え置きとしていることで、ポジティブインパクトは限定的に。いったん出尽くし感から売りが先行したが、後場に入って切り返した。

<4519> 中外薬 4337 -51反落。前日に21年12月期第1四半期の決算を発表している。営業利益は640億円で前期比11.7%減益となった。会社側の上半期コア営業利益の計画は前年同期比20.4%増益であり、2ケタ減益スタートをネガティブに捉える動きが先行のもよう。ただ、ロシュへの製造・輸出タイミングが期ズレしたことが減益決算の背景で、会社側ではガイダンス想定通りの推移としているようだ。

<6088> シグマクシス 2108 +209大幅続伸。伊藤忠商事との資本業務提携を発表、発行価格1735円で205万株の第三者割当増資を実施する。伊藤忠商事は8.85%を保有する大株主となる。株式価値は希薄化することになるが、それ以上に資本提携効果を期待する動きが優勢となっている。また、前日には決算も発表、22年3月期営業利益は25億円で前期比43.0%の大幅増益見通しとしているほか、年間配当金も前期比2円の増配計画としている。

<2715> エレマテック 1178 +113大幅続伸。前日に21年3月期の決算を発表している。営業利益は54.6億円で前期比14.6%増益となり、従来予想の44億円を上回って一転増益となっている。年間配当も従来の32円から36円に引き上げ。また、22年3月期営業利益は65億円で同19.0%増益の見通しとしており、年間配当金も前期比7円増配となる43円を計画。今期の収益や配当の水準は想定以上としてポジティブな評価が優勢になっているもよう。

<3969> エイトレッド 2737 +370大幅続伸。前日に21年3月期決算を発表、営業益は7.8億円で前期比33.1%増となり、従来予想の6.5億円を大幅に上回る着地となった。新規販売パートナーの開拓やテレワークによるワークフロー需要の拡大でAgileWorksの導入企業数が増加したほか、クラウドサービスの売上も拡大した。22年3月期営業利益は8.8億円で同12.4%増と連続増益を見込む。年間配当金も前期比2円増配の22円を計画する。

<7908> KIMOTO 289 +47大幅続伸で上昇率トップ。前日に21年3月期の決算を発表、営業利益は4億円で前期比4.8億円の損益改善となった。従来予想の0.2億円を大幅に上回る着地に。主要取引先の事業活動が徐々に回復傾向となったほか、高付加価値製品の売上増加、生産体制効率化に伴う原価低減の進展などが上振れの背景のもよう。また、22年3月期は9億円で同2.2倍の計画。想定以上の足元での収益改善がポジティブなインパクトに。

<7522> ワタミ 946 +24続伸。日本政策投資銀行から資本支援を受ける方針と報じられている。5月中旬にも劣後ローンを中心に100億円程度調達するもよう。政投銀では飲食・宿泊業界の大企業を対象とした新たな支援策を3月末から開始しており、活用が判明するのは同社が初めてとなる。同社では3月に新株発行で約10億円の資本増強に踏み切ったが、さらなる資金調達による財務体質の改善をポジティブ視する動きが優勢に。

<6146> ディスコ 37550 -150反落。前日に21年3月期決算を発表、営業利益は531億円で前期比45.7%増、市場予想を30億円程度上振れた。一方、22年3月期第1四半期は132億円の見通しとし、市場予想を40億円強下回る。1-3月期の受注高は726億円で過去最高の490億円を大きく上回る想定以上の水準であり、保守的な業績計画とは捉えられるが、半導体関連株安の地合いにもあり、想定比下振れの業績見通しをマイナス視する動きに。

<8698> マネックスG 801 -100大幅反落。暗号資産価格の下落を受けて関連銘柄として売りが集まる展開になっている。前日のビットコイン価格は一時8%安と急落、バイデン米大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン税の税率をほぼ2倍に引き上げることを提案する見通しと伝わったことが売り材料になった。キャピタルゲイン課税の大幅な引き上げが取引量の減少につながり、暗号資産取引所の収益減退が想定される状況のようだ。

<6594> 日本電産 13255 -715大幅反落。前日に21年3月期決算を発表、営業利益は1600億円となり、従来予想の1550億円を上回った。一方、22年3月期は1800億円で前期比12.5%増を見込むとしているが、2000億円程度であった市場予想を下回る水準に。部品不足による自動車生産の停滞などを想定した保守的な計画となっているようだが、業績成長期待の高い代表的な銘柄でもあり、コンセンサス下振れ見通しを弱材料視する動きが先行。《ST》

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