イワキの岩城製薬が新型コロナウイルス治療薬の研究開発に向け共同研究契約を締結

2021年4月9日 10:26

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■株価は取引開始後に654円(19円高)まで上げ好反応

 イワキ<8095>(東1)は4月8日の取引修了後、連結子会社の岩城製薬株式会社(以下、「岩城製薬」)が新型コロナウイルス『COVID-19』治療薬の探索研究を目的としてインタープロテイン株式会社(大阪府)と共同研究契約を締結したと発表した。

 9日の株価は、取引開始後に654円(19円高)まで上げて好反応となっている。

 岩城製薬の優れた化合物合成技術とインタープロテインのAI-guided INTENDD(人工知能を用いた化合物の活性予測システム)を融合することによって、高活性かつ経口投与可能な3CLpro(main protease)阻害化合物を効率よく選定し、COVID-19患者の治療への貢献を目指す。

 今後、ドラッグリパーパシングと創薬探索研究のアプローチを組み合わせ、合成難度の高い低分子化合物の短期間での最適化に取り組む計画とした。

■FDA(米食品医薬品局)の査察をクリアした設備を基にグローバルな原薬メーカーに

 インタープロテインは、二つの基盤技術「INTerprotein’s Engine for New Drug Design(INTENDD)/AI-guided INTENDD」および「helix-loop-helix peptide(HLHP;新規の基本構造を有する治療用ペプチド)」を用いて、蛋白質間相互作用(PPI)やユビキチン-プロテアソーム系などのチャレンジングな創薬標的に対する創薬研究を行っている。これらの技術を活用することにより、インタープロテインは、広範囲の創薬標的に対する低分子またはペプチド阻害薬の同定を進めている。

 イワキグループである岩城製薬のファインケミカル事業は、長年にわたり蓄積された多彩かつ高度な合成技術をもとに原薬および化成品(ファインケミカル製品)の製造・販売を行っている。

 高度な技術と品質に高い評価と信頼を得ており、国内外の大手製薬メーカーのアウトソーシングに対応した受託製造も多く行っている。今後もさらにその技術力と信頼を高め、FDA(米食品医薬品局)の査察をクリアした設備を基にグローバルな原薬メーカーを目指していく。

 なお、岩城製薬のファインケミカル事業は、2021年6月1日のイワキグループの持株会社化により、CMC研究開発を行うスペラファーマ社の子会社であるスペラネクサスへ承継され、ファインケミカル事業として医薬品原薬のCMC研究開発から製造・販売まで一貫した体制を構築する予定とした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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