ADR再生企業:明豊エンターの、回復の道程を読み込む

2021年2月24日 08:40

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 昨年の大納会の終値は、195円。買い手数料込みでも2万円余で投資が可能。195円の税引き後予想配当利回りは2%強。今後の収益動向を勘案すると孫に、「お年玉がいっぱい入っただろう。おじいちゃんも1万円あげたよね。どう2万円ほど爺に貸してくれない。利息をつけて来年のお正月に返すから」と頼んでみたい気持ちが正直ある。

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 明豊エンタープライズ。ジャスダックの上場企業だ。実は好利回りに惹かれて調べているうちに「キャピタルゲインももしかしたら・・・」という思いに駆られたという次第。2011年9月に68億円余りの負債を抱え、事業に行き詰っている。この危機は債権者・債務者間の解決法:事業再生ADR法で乗り切った、という過去がある。その後徐々に切り返し今日に至っているが、目下の事業の2本柱は以下の通り。

(I)不動産分譲事業: 2014年から展開している投資用アパート「MIJAS(ミハス)」シリーズと、ワンランク上を狙った「ELFARO(エルファーロ)」シリーズの開発販売。ミハスは昨年11月に100棟目の販売が開始された。ちなみにコロナ禍の影響で販売順延・抑制策を余儀なくされたが、都心部で9棟のミハス5棟のエルファーロを売却(引き渡し)し74億8700万円の売り上げ(総売上高比75.5%)を実現。セグメント利益も3億7700万円を稼ぎ出している。

(II)不動産賃貸事業: 不動産管理事業。一口で言えば「I」の販売増が管理戸数増につながった結果、売上高21億4300万円/セグメント利益3億3100万円という結果を残している。

 再生軌道に乗ったな、と判断する理由は次の2点である。

★「ミハス」シリーズの建物完成から満室稼働状況までの期間は、平均3.3カ月(20年7月現在)。平均入居率98.3%(同)。そんな実績が昨年11月に販売が開始された「ミハス池袋」のあり様に反映されている。リモート施錠や室内照明・家電機器のON・OFFがスマホで可能と、今どきの分譲マンション並みの設備・仕様になっている。早稲田大学理工学術院のグループと「省エネルギー性・快適性・長寿命化」をテーマにIoT機器を活用した共同開発が進められている。

★ストックビジネスのコアになる賃貸管理物件が、今期上期で4200戸に17%近く増えた。管理会社のリプレース(見直し)で新規のオーナーから600戸超を獲得したためだ(今期下期から貢献)。管理会社としての信頼度向上の証しだと言える。

 今7月期は「7.0%増収(106億円)、6.9%営業増益(5億9000万円)」計画だが、開示済みの第1四半期は「営業利益:前年同期比112.9%増」と下期偏重型の収益体系の中で「〇」印しの結果を残した。

 ADR再建企業の今後をじっくりと見守りたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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